障がいのある子の親亡きあと~前半

障がいのある子の『親亡きあと』のことをテーマにお話をさせていただけることになった。話をさせていただくのは、法人成年後見を行っている団体が定期的に開催している講座である。後段は団体の代表が、成年後見についてのお話をされるので、私が話をするのは、成年後見にとっての周辺分野という位置づけである。

お話をいただいてから、先人たちが何を伝えようとしているのか、書籍化されたものを3冊読んでみた。共通するのは、『障がい』、『』、『親亡きあと』という言葉である。そして、その内容は3冊とも少し違っていた。最初に読んだ本では、障害年金をはじめに、各種給付金や助成金などの仕組みがていねいに説明されていた。

次の1冊では、諸制度の説明のほかに、将来のケースをいくつか解説していた。最後の1冊では、親の遺産をどのように相続すべきなのかに焦点が当てられていた。実は、私のレジュメはこれらの本を読む前に作成してあったのだが、話す内容は2番目に読んだ本に近いのかもしれない。

私が伝えようと思ったのは、障がいがある子を持つ親にとって、『親亡きあと』のことを考えるのは、子どもが小さい時から、自分たちが高齢になったあとまで、ずっと継続しているということである。子どもにとってもライフプラン、親にとってもライフプラン、だから、『障がいがある子と親のライフプラン』といったほうが適切なのかもしれない。

続く

この記事は、週刊インシュアランスに掲載されたものを、出版社の許可を得て転載したものです。保険関係者に好評の生命保険統計号もこちらからご購入いただけます。

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