ファンドの特徴
このファンドは、野村アセットマネジメント株式会社が運用するファンドで、ファンド・オブ・ファンズ方式が採用されているファンドです。このファンドが投資するファンドは、ノムラ・マネージド・マスター・トラスト-グローバル・バランス・ファンド-デキュムレーティングクラス6(以下「クラス6ファンド」)野村マネー マザーファンドです。クラス6ファンドは、野村アセットが運用するETFへの投資を通じて、国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託)に投資する仕組みになっています 。なお、クラス6ファンドへの投資比率は、通常時は90%以上を維持するという記述があります。さらに、90営業日以上、基準価額が3,000円を下回ったときには、安定資産による安定運用に切り替えることを基本とするとの記述もあります。
運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、8.26%、8.10%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)と比較すると、リスク、リターンともに下回っています。TOPIXとの相関係数は0.72程度になっていますのでかなり低いです。しんきんアセットマネジメントが運用する「しんきん3資産ファンド(毎月決算型)」とシャープレシオ、ソルティノレシオを比較すると、いずれも、このファンドが下回っています。
※ 2025年7月時点で入手可能な情報に基づいて記入しています
ポートフォリオ
国内株式9.7%、外国株式29.7%、国内REIT0.7%、外国REIT9.6%、国内債券23.8%、外国債券24.8%(2025年6月末)
運用体制
アクティブ/パッシブ
アクティブ運用
販売会社
労働金庫連合会、常陽銀行、楽天証券、GMOクリック証券など
資産残高の推移
ファンドは2019年11月に設定。ファンド設定来、資産運用残高は微増で推移していたが、その後、2024年ごろから資産残高は急増しています。2025年7月末時点で、226憶円の純資産残高になっています
購入時手数料等
労働金庫連合会、常陽銀行、楽天証券以上(1.0%)、マネックス証券(ノーロード)
信託財産留保額
信託報酬
年1.23%±0.05% 程度(税込み)
収益分配金
2019年のファンド設定以来、収益分配金は総額で1万口当たり3,380円支払われており、直近1年では、いずれも1万口当たり100円の収益分配金が支払われています
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このファンドに対するコメント
ウェブサイトでは、想定する投資家について、「基準価額の年率6%(各決算時1%)相当の分配(資金払出し)を目指すことで、中長期的に資産寿命を延ばしながら資産の取り崩しニーズをお持ちの方」とかかれています。シニア層である程度お金があり、そのお金を資産運用しながら効果的に取り崩していくときに適したファンドであると考えられます。この部分がこのファンドの最大のアピールポイントだと思います。公的年金の支給月(偶数月)ではない奇数月に分配金の支払いを設定することも、公的年金の補完を訴えるためによくある仕組みです。NISAの成長投資枠ファンドにも指定されています
気を付けたいポイントは、①コストが安くないこと、②ほかのファンドと比べて運用成績が特に優れているわけでもないことです。コストは、ファンド・オブ・ファンズの仕組みを使っているので投資先のファンドやETFでもコストを負担しなければならないためコストが上がります。ポートフォリオの構成をみると、債券の割合が50%近くになっているのに、年間の実質的な運用コストが1.2%程度なので少し高コストという感じがします
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