『終末期という言葉は使わないでほしい。私の尊敬する日野原先生は終末期という代わりに、終生期という言葉を使っています』。筆者が理事を務めるシニアコンシェルジュ協会のセミナーで指摘されたことである。私たちの協会は、それ以来、終末期を言う言葉を避け終生期という言葉を使っている。わたしたちにとって終生期をどう生きるかはとても大切な問題である。
エンディングノートは作成する機関・立場によってその内容が異なるものである。私たちの協会は、葬儀、散骨、遺品・生前整理、成年後見、相続、保険などの専門家がメンバーになっている。そのため、エンディングノートは、リタイアメントから、成年後見、生前整理、相続、葬儀までを幅広くカバーする内容になっている。そして、わたしたちのエンディングノートでは、終生期に対する準備のページが設けてある。このページは、「終末医療指示書(AD:アドバンスディレクティブ)」に類するものである。
エンディングノートは2016年(平成28年)に第1版が作成されている。その時期は、全日本病院協会が「終末期医療に関するガイドライン」を公表した時期でもあった。このガイドラインに、「終末医療指示書[1]」が明記されていた。私たちの協会も、事前に了解をいただいたのち、公的機関の公表している「終末医療指示書」を参考にして当該ページを作成した。
[1] ガイドラインでは、「終末期医療における意思表明(リヴィング・ウイル)」とされている
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この記事は、週刊インシュアランスに掲載されたものを、出版社の許可を得て転載したものです。保険関係者に好評の生命保険統計号もこちらからご購入いただけます。