9月第3週の市況

2021/9/13    月

米国市場では株価横ばいか微増。8月、生産者物価指数が11年来の上昇となった。ビデオゲームの『フォートナイト』を販売するEpic Gamesは反トラスト法関連の規制について緩和命令が出されたことにより、アップルは2.7%株安になった。クリーブランド連銀のメスター総裁が資産購入プログラムの縮小を訴える。エネルギー、素材、一般消費財などが上昇。中国の米国上場企業の、Alibaba,JD.com,Tencent Musicや電気自動車のNio Incは0.7%から1.4%上昇。Grocer Krogerはサプライチェーンの混乱と輸送コストの上昇などで利益率が減少し株価が7.1%下落。欧州市場ではECBが債券購入の縮小を示唆したことから市場は下落。中国の習主席と米国のバイデン大統領が対話をしたことで、特に、中国当局に睨まれていたテクノロジー関連株にとって追い風になった。テクノロジー関連は上昇し、LVMHはHSBCが評価を引き上げ0.8%上昇

2021/9/14    火

米国市場では、バイデン政権の3.5兆ドルの予算が通過する見通しとなり、法人税率は21%から26.5%に引き上げられる見通しとなった。バリュー株がグロース株を凌駕する市場となり、ダウは値を上げたが、NASDAQは値下がり。ブースター接種が広く実施されない見通しとなったためモデルナやファイザーは、それぞれ、6.6%、2.2%の値下がりとなった。ヘルスケアが軟調であったが原油価格が上昇したためエネルギーは強い。Coinbase Globalは15億ドルの資金調達を計画し株価は2.2%の下落。欧州市場では、原油、銀行、公益などが上昇して市場は上昇。ECBが先週に経済成長率やインフレを上方修正したことが原因。Zooplus AGはM&A関連で9%の上昇。フランスのValnevaは自身は否定しているが英国でのワクチン供給に問題があり英国政府から取引の停止となったため41.6%株価下落

2021/9/15    水

米国市場では法人税率の引き上げの可能性が高まったことにより投資家のセンチメントが後退し、株式市場は下落。消費者物価指数は上昇したが予想したほどではなかった。そのためイールドは下落し、エネルギーや金融といったセクターが大きく下落。アップルはiPhone13を公表したが株価は1.0%下落。Mailclimpを買収することになったIntuit Incは1.9%の株安に。欧州市場では株価は横ばい。銀行、鉱業、高級品などが米国の消費者物価指数の下落に影響を受けて下落。LVMH,Kering,Richemont,Burberryなどが1.9%ないし3.0%の下落。デンマークのPandraは今年の利益目標を引き上げ株価は6.8%上昇

2021/9/16    木

米国市場ではアップルがiPhone13への関心の薄さから続落しNASDAQはわずかに下落したが、SP500とダウは上昇。米国の備蓄が予想以上に減少した原油は価格が上昇しエネルギー関連株が3.1%の上昇。中国では第2位の不動産開発のEvergrandeグループが借入金の利払いができない状態に陥っており、中国市場の小売販売が軟調なこともあり欧米市場に影響を与える。ゴールドマンサックスは金融会社のGreenSkyを買収すると公表しGreenSkyは50%以上株価上昇。ゴールドマンサックスは1%の下落。欧州市場では、スペインが公共料金の請求に上限を設けることを検討しており公益株が2.9%の下落。中国市場の軟化の影響で高級品が値を下げ、LVMHは4%の株安に。そのほかH&Mやzaraの親会社Inditexも下落

2021/9/17    金

米国市場では、8月の小売販売が予想外に上昇し、イールドが上昇したが全体としては株価値下がり。ハリケーンによる供給不安が緩和されたため原油価格が下落しエネルギー株が軟化。素材関連も1.3%軟化。Teslaはファンドが保有株を売却し0.7%」下落。カジノ関連のLas Vegas Sans Corp、Wynn Resortが3%以上下落。欧州市場では、旅行・レジャー関連がけん引して市場は上昇。Ryanairが長期旅客予想を上方修正し株価が7.9%上昇。競合会社の、easyJet,IAG,Wizz Airなども3.9%ないし7.0%上昇。金属の価格の下落を受けて、Rio Tinto,Anglo American,BHP Groupなどが下落

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終生期とケア・プランニング~後編

さて、日本医師会は、「人生の最終段階における医療・ケアに関するガイドライン(令和2年5月)」を公表した。このガイドラインには、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)という考え方が盛り込まれている。ACPはADを一歩前に進めた概念である。ADは、あくまで書面。一方的なコミュニケーションということになる。ACPは、ケア・プランニングという言葉が使われていることから、医療介護計画ということになる。ACPはADと対立しているわけではなく、ADを包括した概念と説明されている。そして、計画を立てる段階で、本人は自分の意思を書面に残すだけでなく、関係者にも伝えることになる。それゆえ、コミュニケーションは双方向的になる。医師や看護師といった医療関係者、日常の生活を支援する介護関係者、そして、ご家族が本人の意思を確認しながらプランニングできるのであれば、理想的といえるであろう。

今回の医師会のガイドラインには、医療と介護の連携が明記されている。医師会の作成したガイドラインなので、かかりつけ医が中心になって多職種チームを構成するとなっている。ガイドラインには明記されていないが、多職種チームは、かかりつけ医を中心としたマルチディシプリナリーチームが想定されている。マルチディシプリナリーチームでは、それぞれの専門家が、協力しながら自分たちの専門分野を担当するというイメージである。

私見では、ACPという概念を活かすには、かかりつけ医が中心になるよりも、ケアマネージャーが中心になったほうがよいと思う。なぜなら、関係者が多くなるほど調整が必要になり、その調整役を(時間的な制約がある)医師が担えるとは思えないからである。

さらに私見を加えると、このチームに成年後見人やファイナンシャルプランナー、税理士など医療・介護分野以外の専門家も加えるとよいと思う。終生期の医療をどうするのかを考えるときには、自分の死後の財産や家族のことも考えたいと思うのが普通だからである。ACP(アドバンス・ケア・プランニング)になぞるのであれば、AFP(アドバンス・ファイナンシャル・プランニング)であり、ALP(アドバンス・ライフ・プランニング)である。

現役世代であれば、死亡リスクとライフプランニングは分離できるかもしれないが、シニア世代になると死亡リスクとライフプランニングは不可分なものになっていく。にもかかわらず、それぞれの専門分野の間には確たる連携が構築されていないのが現状である。ACPのさらに発展したものができることを期待したい。

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この記事は、週刊インシュアランスに掲載されたものを、出版社の許可を得て転載したものです。保険関係者に好評の生命保険統計号もこちらからご購入いただけます。

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