FPのニーズとその伝え方~前半

毎年この時期になると、FP(ファイナンシャル・プランニング)講座の準備に追われる。担当する講座は、川崎市母子・父子福祉センターが主催する講座受講生の大半はシングルマザーである。

最初に、FPの資格を取得したいというニーズがあったのは、金融機関であった。販売員(募集人)にFPの資格を取らせて販売の強化につなげようとする金融機関がお金を出して資格の取得を推進した。次にニーズが顕在化したのは学校である。大学では、学部を問わず、「FP=金融教育」と認識してもらうことができた。さらに、単位が取得できるとなれば、FP講座は人気の講座になった。さらに、2022年からは、高校で金融教育が始まった。

頭の中でイメージしていただきたい。最初に、金融商品を取り扱う側にFPの考え方が導入された。そして、大学や高校でFPが授業に取り入れられると、若い世代の人たちの共通の認識としてFPがインプットされていく。年を経るにしたがって、FP教育を受けた人は少しずつ拡大されていく。FP教育を受けていない人は、すでに大人になっていた人たちだけになってしまう。そういった環境の下、シングルマザーの方にFPの知識・ノウハウを身につけてもらうことはとても意義がある。

つづく

この記事は、週刊インシュアランスに掲載されたものを、出版社の許可を得て転載したものです。保険関係者に好評の生命保険統計号もこちらからご購入いただけます。

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