9月第1週の市況

2022/8/29    月

米国市場では、ジャクソンホールでの中央銀行の会合でパウエルFRB議長が、利上げに対して強気なスタンスを崩さなかったことから、主要指数は3%以上の大幅な下げとなった。株式市場全体も下落。市場では次期のFedの会合で0.5%と0.75%の利上げの可能性が半々とみている。セクター別では情報テクノロジー、コミュニケーションサービス、一般消費財などが4%前後の下落。Nvidiaは9.2%、Amazonは4.8%の下落。7月の個人消費はかろうじて上昇。欧州市場では、パウエル議長のコメントに加えて、ドイツの消費者信頼感が低下し、市場全体も下落。イールドはパウエル議長のコメントの後に上昇。市場ではECBが次期会合で0.75%の利上げに踏み切ると見ている。セクター別では、小売りや旅行・レジャーが3.5%の下落

2022/8/30    火

米国市場では7月の求人が増加して労働需要が減速する気配はなく、3か月連続で低下していた消費者信頼感指数も大きく上昇し、Fedが金利を上げるであろうという警戒感が上昇した。市場では約4分の3の確率で時期会合でFedは0.75%の利上げに踏み切るとみている。世界的な景気減速で需要が減速すると予想される原油は5%ほど値を下げ、エネルギーセクターが大きく値を下げたほか、すべてのセクターで値下がり。欧州市場は、1%ほど値を上げた後に、欧米の中央銀行のタカ派的なコメントに反応して市場は下落。ECBは、3分の2の確率で、0.75%の利上げに踏み切ると考えられており、銀行セクターのみ値上がり

2022/8/31    水

米国では、新規雇用が大幅に増加したとの統計が公表され、さらに、消費者信頼感が大きく改善したとのデータもあり、市場はFedの積極的な利上げを警戒して、株式市場は値を下げた。セクターはすべて下落した。特に、エネルギーは原油価格が下落したこともあり3.4%の値下がり。アップルやマイクロソフトも値下がり。欧州市場では当初値を上げたが、その後、下げに転じて最終的には値を下げることになった。フランスの製薬会社SanofiはスウェーデンのSOBIと共同開発した薬が米国のFDAで優先審査されることになり、1.5%株価上昇。SOBIも1.2%上昇

2022/9/1    木

米国市場は4日連続しての値下がりとなった。民間部門の労働統計ADPは予想以下の雇用増となった。半導体関連のSeagateは第1四半期の予想を下方修正し株価が3.5%下落。HPもPC販売が減速し、四半期・通年の利益予想を下方修正し株価が7.7%下落。Snapは20%にあたる人員を削減し、いくつかのプロジェクトを打ち切ることを公表し、株価は8.7%上昇。Bed Bath & Beyondは、戦略を見直し、不採算部門から撤退し、150店舗の閉鎖を公表し、株価が21.3%下落。欧州市場では、インフレが史上最高を更新し、ロシアがドイツへのガスの供給を止めたことから市場は値下がり。イタリアのウニ・クレディートは10億ユーロの自社株買いを公表し、株価は4.5%上昇

2022/9/2    金

米国市場では、SP500とダウは値を上げたが、NASDAQは値を下げた。新規失業保険申請者数は、予想以上に下落。市場では、ヘルスケアや公益といったディフェンシブなセクターが値を上げた。Nvidiaが7.7%値を下げ、フィラデルフィア半導体指数も1.9%下落。AMDも約3%下落した。欧州市場では、景気の減速や利上げへの懸念から、株式市場は下落した。ユーロ圏では製造するものを販売できず、在庫が積み上がる中で、製造業活動は減速。金属価格が下落したことから鉱業株は3.8%の下落。LVMH、Kering、Hermesなどの高級品ブランドも2%台の下げとなった。ディフェンシブな公益やテレコムなどは下げ幅が最小となった。パイロットが24時間のストライキを公表したドイツのルフトハンザは3.1%の値下がり。  

過去の市況を確認しよう!!

1 か月前の市況 1 年前の市況

8月第4週の市況

2022/8/22    月

米国市場では、パウエルFRB議長がより強硬に利上げを進めるとの観測からイールドが上昇。Metaが3%以上値を下げたほかAlphabetやAmazonも下落。NASDAQは2%値を下げ、ダウも0.9%値下がり。旅行・レジャー関連も大きく値を下げ消費関連株が下落。暗号資産関連は大きく値下がり。欧州市場では、ドイツの生産者物価指数が過去最高に上昇したことから景気に対する憂鬱な見方が支配的で、株式市場は下落。特に、ドイツの株式指数DAXは1.1%の下落となった。エネルギー価格は全体として対前年同月比で105%増となった。マネーマーケットでは、9月の会合でECBが0.5%の利上げをすると見ており、0.75%の利上げとする見方も少なからずある。Just Eat Takeaway.comはブラジルの部門をProsusに売却することを公表し、Just Eat Takeaway.comは25.8%株価上昇。Prosusは1.3%の株価下落

2022/8/23    火

米国では、今週末のジャクソンホールでの中央銀行での会合でFedがインフレ抑制のために強気なスタンスをとるのではないかと懸念され、市場は大きく下落。一般消費財やテクノロジーといったセクターが2%台後半の下落となり、すべてのセクターで値下がり。イールドが上昇したことによりNvidiaは4.6%、Amazonは3.6%など下落。アップルやマイクロソフトも2%以上の下落。優先株が取引開始となったことや英国のライバルのCineworldが倒産の危機にあると報じられていることから、AMCエンタテインメントは42%株価下落。欧州市場でも、ここ1か月で最低の株価水準となった。ロシアによる天然ガスの供給停止やECBの利上げに対するタカ派的なスタンス、弱い経済見通しなどがその理由。ロシアから最も天然ガスを購入しているドイツの公益株Uniperは株価が7.7%下落した。倒産の可能性を認めたCineworldは21.4%の下落

2022/8/24    水 

米国市場では、週末の中央銀行会合の前に、景気減速を示すデータの前に投資家は注目。10年物イールドは7月以来の高水準になった。セクター別では不動産やヘルスケアが下落。NASDAQは横ばいであったが、ダウは値を下げた。巣ごもり需要株のzoomは年間利益・売り上げともに予想を下方修正し17%の株価下落。欧州市場でもエネルギー価格の上昇、弱含みの景気見通し、ビジネス活動の縮小などを背景に市場は下落。ユーロ圏のビジネス活動は2か月連続で下落することになった。一方、製造業指数は予想に反して上昇。セクター別では、自動車や銀行が値を上げたほか、原油価格が上昇したエネルギーも上昇。ドイツの公益株Uniperは4つの火力発電所を稼働させると公表し、株価は4%上昇

2022/8/25    木

米国市場では、エネルギー関連株と消費関連株が値を上げたことで市場全体が値上がり。エネルギーは、米国がイランと核について追加的な交渉を考えていないというニュースがあり、原油価格が値を上げたことにより値上がり。ロイヤル・カリビアン・クルーズなどのクルーズ関連が8%以上値を上げたほか、ほかの旅行関連株も値上がり。小売りのNordstromは通年の見通しを引き下げ19%株価下落。欧州市場ではディフェンシブな銘柄が値を上げ市場全体も値上がり。鉱業関連は1.8%値下がり。また、ガス料金はここ2か月で3倍に値上がりし、ドイツの10年物イールドはここ8か月で最大の水準になった。Richmontは、損失がかさんでいるオンライン部門をFarfetechが買収すると公表し株価は3.6%上昇

2022/8/26    金

米国市場でNvidiaをはじめとしてテクノロジー株が上昇し市場は上昇。一方で、金曜日の中央銀行の会合で公表される政策の見通しについて注目が集まっている。10年物イールドはここ2か月来の最高に到達してから幾分下落。Nvidiaについては投資家は最悪の時期は通り越したと判断して株価は4%上昇。アップルやマイクロソフトなども1%以上値上がり。通年の売り上げ予想を下方修正したSalesforceは3.4%株安に。欧州市場でもテクノロジー株がけん引して市場全体が値上がり。ロシアはNord Streamを通じたガスの供給を8月31日から3日間停止。ドイツでは家計と政府の支出が増加して第2四半期の経済成長率はプラスになった。
 

過去の市況を確認しよう!!

1 か月前の市況 1 年前の市況