ファンドの特徴
このファンドは、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社が運用するファンドです。ファンドは、ファミリー・ファンド方式を採用しており、三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する親ファンドに投資する仕組みです。
このファンドの、基本配分比率は、株式と債券に50%ずつ投資するもので、株式債券ともに、国内に5%、先進国に27.5%、新興国17.5%となっています。年1回収益分配金が支払われる仕組みですが、設定来収益分配金が支払われた実績は3回あります。
運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、9.28%、10.06%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)と比較すると、リスクは下回り、リターンは上回っています。TOPIXとの相関係数は0.79です。三菱UFJアセットマネジメント株式会社が運用するeMAXIS バランス(8資産均等型)とシャープレシオ、ソルティノレシオを比較すると、いずれもこのファンドが上回っています。
ポートフォリオ
2023年12月末時点のポートフォリオは、国内債券3.5%、国内株式5.2%、外国債券26.9%、外国株式29.4%、新興国債券17.7%、新興国株式16.6%、その他0.8%になっています
運用体制
アクティブ/パッシブ
アセットアロケーション:アクティブ運用(地域別のGDPを参考に投資比率を決める)
アセットクラス内:パッシブ運用
販売会社
池田泉州銀行、きらぼし銀行、名古屋銀行など
資産残高の推移
ファンドは2009年1月に設定。設定以後、ファンドの純資産残高は、設定以来右肩上がりで成長しています。2023年12月末時点で、約2420億円の純資産残高になっています
購入時最大手数料等
池田泉州銀行(1.0%)、きらぼし銀行(ノーロード)、名古屋銀行(2.5%)など
信託財産留保額
信託報酬
年0.55%
収益分配金
2009年のファンド設定以来、2013年、2014年、2015年にぞれぞれ、1万口当たり30円の収益分配金が支払われた実績があります
このファンドに対するコメント
NISAではつみたて枠、成長枠いずれも投資対象になっています。収益分配金をかつて支払ったことはありますが、おそらく、運用会社は、今後収益分配金をあまり支払わないように思います。その前提で、老後資金を形成するために積立て投資を考えるのであれば、適したファンドだと思います。購入時手数料の上限が、目論見書で3.3%と高めに設定されているため、販売会社により購入時手数料にばらつきがあるのも特徴です。
同じようなほかのファンド(パッシブ運用・バランス型)と比較すると、このファンドの特徴は、ポートフォリオの基本配分比率が、地域のGDPに比例したものになっている点だと思います。市場の規模に比例するのではなく、GDPに比例させることで、新興国のウェイトが高くなっているのが特徴です。新興国債券の保有債券を見るとすべて現地通貨建てとなっており、新興国株式も多くが現地通貨建てになっていることを考えると、投資家が思っている以上に為替リスクを採っているポートフォリオといえるでしょう。
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