ファンドの特徴
このファンドは、アセットマネジメントOne株式会社が運用するファンドで、「六花選」という愛称がついています。ファンドは、ファミリーファンド方式を採用しており、アセットマネジメントOne自身が運用するマザーファンド(MHAM日本債券マザーファンドほか5ファンド)に投資する仕組みです。マザーファンドの一部(海外REIT)は、マッコーリー・アセット・マネジメントが実質的に運用する仕組みになっています。
このファンドの、基準ポートフォリオは国内および外国(海外)の株式・債券・REIT(不動産投資信託)に均等に6分の1ずつ投資するものです。2か月に1回(奇数月)に収益分配金が支払われるのも特徴です。
運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、7.21%、9.51%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)と比較するとリスク、リターンともに下回っています。TOPIXとの相関係数は0.76です。分散投資の効果が効いて相関係数が低くなっていると思われます。三菱UFJアセットマネジメント株式会社が運用するeMAXIS バランス(8資産均等型)とシャープレシオ、ソルティノレシオを比較すると、いずれもこのファンドが上回っています。
ポートフォリオ
2023年11月末時点のポートフォリオは、国内株式16.5%、国内債券16.4%、国内REIT16.7%、外国株式16.3%、外国債券16.1%、外国REIT16.1%になっています
運用体制
アクティブ/パッシブ
アセットアロケーション:パッシブ運用
アセットクラス内:アクティブ運用
販売会社
SMBC日興証券、楽天証券、池田泉州銀行など
資産残高の推移
ファンドは2006年6月に設定。設定以後、ファンドの純資産残高は、設定直後急激に増加しましたが、2007年11月の764億円をピークに急落し、2015年以後100億円以下の水準で右肩下がりになっています。2023年12月末時点で、約40億円の純資産残高になっています
購入時最大手数料等
ノーロード(SMBC日興証券、松井証券)、泉州池田銀行(2.50%)
信託財産留保額
信託報酬
年1.265%
収益分配金
2023年の収益分配金額は、税引き前で1万口当たり570円
ファンド設定以来の収益分配金総額は7290円
このファンドに対するコメント
このファンドの評価は分かれるかもしれません。収益分配金で1200円を支払ったのは、2007年5月で、ファンド設定から1年しか経っていません。おそらく、この収益分配金を受け取って利益を確定させて、解約した大口投資家がたくさんいたのでしょう。純資産額の推移はそういったことを推測させるものになっています。
一方で、分配金をたくさん支払い、かつ、信託報酬も安くないのに、より信託報酬の安い競合ファンドと比較してパフォーマンスが優っているというのはプラスの評価になると思います。特に、シニア世代で収益分配金を年金の補完として使いたい投資家にとってはよい選択しだと思います。
NISA(つみたて枠)の対象ファンドではありませんが、NISA(成長枠)の対象ファンドにはなっています。つみたて枠では、無分配型のファンドでを使って積み立てを行い、リタイア後に、そのファンドを売却して(売却額分の非課税枠は翌年復活するので)、MHAM6資産バランスファンドを買い直すということが、新NISAでは可能になります。
少しファンドの運用に苦情を言うとすれば、マッコーリー・アセット・マネジメントに対する信託報酬(年0.6%)が高すぎるということでしょう。
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