ファンドの特徴
このファンドは、ブラックロック・ジャパン株式会社が運用するファンドです。ファンドは、ファンド・オブ・ファンズ方式を採用しており、ブラックロック・ジャパンが運用する親ファンド(国内債券、先進国債券、先進国株式、先進国リート)とETF(国内株式、先進国株式、新興国株式)に投資する仕組みです。
このファンドの、基本配分比率は、株式に64%、債券に28%、リートに8%ずつ投資するものです。年1回収益分配金が支払われる仕組みですが、設定来収益分配金が支払われた実績はありません。
NISAではつみたて枠、成長枠いずれも投資対象になっています。
運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、8.02%、9.58%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)と比較すると、リスク・リターンともに下回っています。TOPIXとの相関係数は0.83です。しんきんアセットマネジメント株式会社が運用するしんきん3資産ファンド(毎月決算型)とシャープレシオ、ソルティノレシオを比較すると、いずれもこのファンドが上回っています。
ポートフォリオ
国内債券14.0%、先進国債券14.0%、国内株式27.0%、先進国株式30.0%、新興国株式7.0%、先進国リート8.0%
運用体制
アクティブ/パッシブ
アセットアロケーション:基本ポートフォリオを維持
アセットクラス内:パッシブ運用
販売会社
SMBC日興証券(一部)、三井住友銀行、楽天証券、イオン銀行など
資産残高の推移
ファンドは2018年1月に設定。設定以後、ファンドの純資産残高は、設定以来右肩上がりで成長しています。2024年2月末時点で、約325億円の純資産残高になっています
購入時最大手数料等
ノーロード
信託財産留保額
信託報酬
年0.6378%
収益分配金
2018年のファンド設定以来、収益分配金が支払われた実績はありません
このファンドに対するコメント
ブラックロックグループが全世界で運用するパッシブ運用のノウハウを日本に持ち込んだファンドになっています。一部日本で設定されている親(マザー)ファンドがあるのでそれを使い、親ファンドのないアセットクラスなどには既設のETFを使って運用する仕組みです。NISAのつみたて枠にも指定されていますが、つみたて枠と考えると少し(実質的な)信託報酬が高いようにも思えます。信託報酬が高く、TOPIXとの連動性が高い理由は、ポートフォリオが、かなり株式に偏重されたものになっているためです。収益分配金は支払われた実績がありませんが、支払いがない状態を継続するのではないでしょうか。
『パッシブ運用=ブラックロック=安心感』とイメージできるのであれば、NISAを利用して資産を形成しようとする世代に向いたファンドです。気を付けたいのは、株式への投資割合が高いので、思っている以上にリスクを採っている可能性があることです。