DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型)

ファンドの特徴

このファンドは、ニッセイアセットマネジメント株式会社が運用するファンドです。DCニッセイワールドセレクトファンドは、債券重視型、標準型、株式重視型の3つのファンドがあります。今回取り上げるのは標準型です。ファンドは、ファミリー・ファンド方式を採用しており、投資先ファンドはパッシブ運用のみです。月次レポートがありませんので、月単位の投資割合が確認できませんが、運用報告書によれば、各資産クラスの投資比率は、おおむね基本配分比率を維持しているようです。ファンドへの資金の流出入ですが、一貫して、ファンドの購入が解約を上回っている状態になっているものと推測されます。

運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、9.44%、10.29%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)よりリスク、リターンがともに低くなっています。TOPIXとの相関は0.95と高い相関になっていることがわかります。三井住友・DC年金バランス50(標準型)(三井住友DSアセットマネジメント)と比較すると、一般的な投資パフォーマンスは若干上回っているものの、下方リスクを加味した指標では下回っていることがわかります。

※ 2021年10月末時点の情報で記入しています

ポートフォリオ

基本配分比率は、国内株式30%、国内債券30%、外国株式20%、外国債券15%、短期金融資産5%の投資比率になっています

運用体制

ニッセイアセットマネジメント株式会社

アクティブ/パッシブ

パッシブ運用

販売会社

日本生命、SMBC日興証券、八十二銀行、楽天証券など

資産残高の推移

ファンドは2003年1月に設定。ほぼ右肩上がりで純資産残高が増加し、2017年には100億円を超え、2021年10月末現在で、約280億円の純資産残高になっています

購入時手数料等

なし

信託財産留保額

なし

信託報酬

年 0.154%(実質)

収益分配金

目論見書には、「分配金額は、委託会社が基準価額水準、市況動向等を勘案して決定します」とありますが、設定来、収益分配金が支払われた実績はありません
つみたてNISAの投資対象ファンドです

このファンドに対するコメント

このファンドの運用成績は良好です。モーニングスターやR&Iといったファンドの評価会社の評価も低くはありません。資金の流出入も、安定して資産が積み上がっていると予想されますし、マザーファンドの運用は他のファンドからの資金が集まっていますので、運用の安定性は確保されていると思われます。

2003年と約20年前に設定されたために、REITなどの代替投資が組み入れられていません。債券への投資も45%あるのですが、どうしても株式の値動きに連動性が高くなってしまうのは、基本ポートフォリオの構成上、しかたない面もあるのかもしれません。TOPIXとの連動性は非常に高くなっています。そのため、下方リスクを加味したリスク調整後のリターンでは競合ファンドに劣っています。一般的なリスク調整後のリターンでは、競合ファンドを上回っています。

※お詫び 過去のファンド分析の記事で、「ソルティノレシオ」の数値が、実際の値より大きく表示されていました。修正可能な部分は過去にさかのぼって修正します。

過去の記事

スカイオーシャン・コアラップ(成長型)

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ピクテ・マルチアセット・アロケーション
・ファンド(クアトロ)

グローバル財産3分法ファンド(毎月決算型)

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結い2101

アライアンス・バーンスタイン・財産設計 2040

投資のソムリエ

たわらノーロード バランス(8資産均等型)

リスク抑制世界8資産バランスファンド
(しあわせの一歩)

野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信
(通貨選択型)米ドルコース(毎月分配型)

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トレンド・アロケーション・オープンの投資戦術と資産運用の推移

スカイオーシャン・コアラップ(成長型)

ファンドの特徴

このファンドは、スカイオーシャン・アセットマネジメント株式会社が運用するファンドです。スカイオーシャン・コアラップは、安定性を重視した安定型と安定性と成長性のバランスを重視した成長型の2つのファンドがあります。今回取り上げるのは成長型です。ファンドは、ファンド・オブ・ファンズ方式を採用しており、投資先ファンドはアクティブ運用、パッシブ運用いずれもあります。戦略的なアロケーションは月次レポートに記載されている情報によれば、株式36%債券25.3%オルタナティブ38.7%です。オルタナティブ(REIT、コモディティ、ヘッジファンド)への投資割合が大きくなっているのが特徴でしょう。現在のところ、ファンドはここ4年程資金流出の状態が続いているものと推測できます。

運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、4.63%、7.84%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)よりリスク、リターンがともに低くなっていますTOPIXとの相関も0.13とほぼ無相関の状態になっています。オルタナティブの比率が高いことがTOPIXとの連動性を低くしているものと推測できます。しんきん3資産ファンド(毎月決算型)(しんきんアセットマネジメント)と比較しても、リスク、リターンともに低くなっているので、成長型とありますが、「かなり抑えた成長型」のファンドといえそうです。

※ 2021年9月末時点の情報で記入しています

ポートフォリオ

2021年8月末時点のポートフォリオは、株式35.8%、債券24.9%、オルタナティブ38.2%の投資比率になっています

運用体制

スカイオーシャン・アセットマネジメント株式会社

アクティブ/パッシブ

パッシブ運用・アクティブ運用混合

販売会社

横浜銀行群馬銀行京都銀行きらぼし銀行、東日本銀行、浜銀TT証券、きらぼしライフデザイン証券、ぐんぎん証券

資産残高の推移

ファンドは2015年5月に設定。2015年9月ごろには、資産残高は140億円にまで急激に増加しましたが、それ以降は、2017年の後半から資産残高は減少しています。2021年8月末時点での資産残高は77億円です。

購入時手数料等

購入時手数料:3.3%(上限)【例 1.65% きらぼし銀行(窓口)  浜銀IT証券2.2%】

信託財産留保額

なし

信託報酬

年 1.7391%(実質)

収益分配金

目論見書には、「年1回、毎決算時に委託会社が基準価額水準、市況動向などを勘案して分配金額を決定」とありますが、設定来、収益分配金が支払われた実績はありません
つみたてNISAの投資対象ファンドではありません

このファンドに対するコメント

このファンドの一番の特徴は、オルタナティブ投資をコア投資に含めていることだと思います。伝統的な資産クラスとの連動性が低いことが、オルタナティブ投資の特徴ですが、その特徴がファンド自体の運用にも反映されています

モーニングスター社の格付けでは、「★★」と低い評価になっていますが、“積極運用タイプのバランスファンド”のグループに分類されると、特に、上げ相場の期間は相対的に評価が低くなるのかもしれません。

ファンド・オブ・ファンズを採用しているため、投資先ファンドでも信託報酬が発生します。そして、このファンドでも年率1.386%と低くない信託報酬が発生します。高コスト体質がファンドのマイナス要因です。また、投資ファンドの運用会社が資本関係のある運用会社に偏っていることも気になります。

過去の記事

世界経済インデックスファンド

セゾン資産形成の達人ファンド

マネックス資産設計ファンド<育成型>

JP4資産バランスファンド 成長コース

ピクテ・マルチアセット・アロケーション
・ファンド(クアトロ)

グローバル財産3分法ファンド(毎月決算型)

GW7つの卵

結い2101

アライアンス・バーンスタイン・財産設計 2040

投資のソムリエ

たわらノーロード バランス(8資産均等型)

リスク抑制世界8資産バランスファンド
(しあわせの一歩)

野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信
(通貨選択型)米ドルコース(毎月分配型)

eMAXISバランス(8資産均等型)

のむラップ・ファンド(普通型)

トレンド・アロケーション・オープンの投資戦術と資産運用の推移