10月第1週の市況

2025/9/29    月

米国では8月の個人消費支出指数が予想通りの上昇となり市場は好感。主要3指数はいずれも上昇。トランプ大統領が新たに公表した関税の中にトラックに対する課税も含まれていたために、国内トラックの最大手のPaccarは株価上昇。同様に医薬品も新たな関税対象になっていたためにEli Lillyも値を上げた。株式の非公開化の話が進んでいるElectronic Artsも株価上昇。Costco Wholesaleは第4四半期の売上・利益が予想を超えたが、株価は2.9%値下がり。欧州市場では金融や産業といったセクターがけん引して市場は値を上げた。地域ではスペインの値上がりが他地域を上回った。ドイツのミュヘン再保険やフランスのSCORが保険関連株をけん引。産業関連ではアイルランドのKingspanがブローカーの評価引き上げで1.2%上昇。EUが中国の鉄鋼と関連商品に25%-50%の関税を課することを検討していると報じられ、ArcelorMittalが2.6%株価を上げるなど影響があった

2025/9/30    火

米国市場では、連邦政府の業務の一時停止の可能性が残る中で、テクノロジー株がけん引して株式指数はわずかに値を上げた。Fedはインフレの鎮静化と労働市場の不透明さにもかかわらず、次期会合で0.25%の利下げを行うとみる向きが9割程度となっている。原油価格が3%ほど値を下げたことからエネルギーセクターは値下がり。Nvidiaやマイクロソフトといったテクノロジー関連が上昇。Electronic Artsは550億ドルでプライベート化することで合意し株価は4.5%上昇。欧州市場では、銀行やエネルギーといったセクタの軟化をヘルスケア、高級品の値上がりが補って、市場はわずかに上昇。ヘルスケアでは米国のライバル社の皮膚関連の製薬で微妙なデータを公表したことから、UCBは史上最高値に値を上げた。CEOの交代を公表したGSKは2.2%株価上昇。NY証券市場に直接上場することになったAstraZenecaは1%株価上昇

2025/10/1    水

米国では連峰政府の一時閉鎖の懸念が続く中、市場は方向性のない取引となったが、最終的に主要3指数はいずれも値を上げた。ファイザーはトランプ政権が進める処方薬の直販サイトを開設することになり、株価は6.8%上昇。同様にEli Lillyも5%株価上昇。政府機関の一時停止への懸念から航空関連は値下がり。一方でFedのジェファーソン副議長やボストン連銀のコリンズ総裁からは利下げに前向きな発言があった。欧州市場では当初値を下げたがその後回復して幾分値を上げて市場は終了。フランスのTotalEnergiesや英国のBPなどが1%以上値を下げ、石油・ガスセクターが大きく値を下げたが、メディア、小売りなどが上昇。パイロットの組合がストライキに入る予定のルフトハンザは7.1%株価下落

2025/10/2    木

米国では民間部門の雇用統計が予想を下回ったことや連邦政府の業務停止への懸念がある中、株式市場ではヘルスケア関連がけん引し市場は上昇。再生エネルギーなどを手掛けるAESは、ブラックロック傘下のGlobal Infrastructure Partnersが380億ドルでの買収間近と報じられ、AESは17%株価上昇。また、米政府が5%の株式を保有したLithium Americas Corpは株価上昇。ライバルのAlbemarleも値を上げた。欧州市場でも、ヘルスケア関連が市場をけん引し、史上最高値を更新。ヘルスケア関連ではAmbuが9.3%、Sartoriusが9.5%など軒並み大きく値を上げた。Novartisは米国FDAが全身性炎症の口径薬に承認を与えたことで株価は3.9%上昇

2025/10/3    金

米国では連邦政府の一部が機能を停止したが、株式市場はテクノロジー株を中心に値を上げ、NASDAQは史上最高値を更新。ダウとSP500も値上がり。Teslaは四半期決算で堅調な数値を公表したが、連邦政府からの補助金の打ち切りを懸念して株価は下落。Occidental Petroleumは一部をバクスシャーハザウェイに売却し、株価は7.3%下落。Stellantisはブローカーからの評価が上がり株価上昇。欧州市場ではドイツのDAXが1.3%値を上げるなど上昇し、市場全体としても史上最高値を更新。Siemensが4.2%,Schneiderが2.3%値を上げたことから産業株が上昇。テクノロジー関連ではASMLが4.3%、ASMIが6.5%と値を上げ、テクノロジー関連も上昇

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9月第4週の市況

2025/9/22    月

米国市場では、米中対話の進展が、「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる主要テクノロジー関連企業の株価を押し上げ、主要3指数は2日連続で史上最高値を更新した。FeDexはコストカットと国内物流が堅調であったことを受け四半期決算が予想を上回り、株価も2.1%上昇。ブローカーが目標株価を引き上げたAppleは3.2%株価上昇。そのほかPalantir TechnologiesやOracleなども値を上げテクノロジーセクターは上昇。前日史上最高値を更新した小型株中心のRussell2000は値を下げた。住宅関連のLennarは第3四半期の業績が予想を下回り株価は4.2%下落。Warner Bros Discoveryを買収すると報じられたParamount Skydanceは5.9%株価上昇。Warner Bros Discoveryも3.4%値上がり。欧州市場では株式指数はほぼ横ばいであったが、銀行、防衛などのセクターが上昇。供給過多が懸念され原油価格が値を下げたため、エネルギー関連は軟化。ヘッジファンドのMan Groupはブローカーの評価引き上げにより株価が5.3%上昇

2025/9/23    火

米国市場ではテクノロジー関連がけん引して主要3指数はいずれも史上最高値を更新。NvidiaはOpenAIへの投資を加速させることを表明し株価が3.4%上昇。AppleはiPhone17の発売によりブローカーが評価を引き上げ株価は4.3%上昇。OracleはTikTokの米国の投資家コンソーシアムに入っていることを、ホワイトハウスが認め、株価は6%以上上昇。Teslaも2025年の最高値を更新した。欧州市場ではテクノロジーや鉱業関連が値を上げたが、自動車関連が値を下げ、市場全体でみると値下がり。ポルシェは電動自動車のロールアウトが遅れ、また、2025年の見通しをを下方修正したことから8%以上株価下落。スペインの銀行SabadellはBBVAが買収提案の価格を引き上げたことから、両行ともに株価下落

2025/9/24    水 

米国ではパウエルFRB議長が、労働市場の悪化とインフレのバランスを考える必要があるとコメントし、市場は次期会合での金利引き下げに対して疑問を持つ形となった。株式市場では、前日、OpenAI関連で値を上げたNvidiaが軟化したほか、最近、過熱気味であったAmazon、マイクロソフト、Appleなどの銘柄も下落。第4四半期の業績が予想以下であった、自動車部品販売のAutoZoneも値下がり。市場全体も値を下げた。トランプ大統領が妊娠期に服薬すると自閉症になるリスクがあるとカンファレンスでコメントし値を下げていたKenvueはリバウンド。欧州市場では市場は上昇。米国での高級品消費が上向いたことでLVMH、L’Oreal、Richemontといった高級品株が上昇。風力発電のOrstedは米国の裁判所の最終判断により、風力発電事業が再開できることになり、株価は4%上昇。英国の住宅関連のKingfisherは年間の利益予想を上方修正し、株価は14.6%上昇

2025/9/25    木

米国市場では最近の株高に対して警戒感が出てきたこととFedの利下げが不透明なことを背景に2日連続市場は値を下げた。Freeport-McMoRanが銅や金の販売が低迷することを公表し株価は10%以上下落。鉱業関連全体も値を下げたが、原油価格が値を上げたことで、石油関連株は上昇。GMはブローカーが評価を引き上げたために株価が2.3%上昇。Oracleは、150億ドルの社債の発行を検討していると報じられ、株価は1.7%下落。欧州市場では、商品や防衛といったセクターは上昇したが、ヘルスケアや高級品が値を下げ、市場全体としても値を下げた。Endiamaが株式の一部を買収する提案を行ったことからAnglo Americanは4.7%株価上昇。トランプ大統領がウクライナの失地を回復できると発言したことからRheinmetallなどの防衛関連株が上昇

2025/9/26    金

米国では新規失業保険申請者数が下落し、第2四半期のGDP成長率が個人消費に下支えされてここ2年間で最も上昇したことから利下げが行われるかどうか不透明感が残り、株式市場は値を下げ、イールドは上昇。主要3指数はいずれも下落。アクセンチュアは四半期の売上が予想を超えたが、株価は2.8%値を下げた。中古車販売のCarMaxは第2四半期の利益っが予想を下回り株価下落。Nvidiaは最近の値下がりからリバウンドし、インテルはAppleに投資を持ち掛けていると報じられ、インテル株は8%以上値上がり。欧州市場ではヘルスケアやテクノロジーを中心に値を下げた。米国が輸入する医薬品関連に対する新たな検査機関を設置したことから、ドイツのSiemens Healthineersが3.4%株価を下げるなどの影響を受けた。同様にデンマークの医療機器ColoplastやオランダのPhilipsなども3%以上の株価下落。第3四半期の利益が大きく伸びたH&Mは9.8%株価上昇


 

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