9月第1週の市況

2025/9/1    月

米国市場では、NvidiaとDellhが値を下げ、市場全体も値下がりした。3指数の中ではNASDAQが最も下落。DellはAI関連のコストがかさみ株価は9%下落。水曜日に四半期決算を公表したNvidiaは株価が3.4%下落し、3日連続の値下がりとなった。ヘルスケアや一般消費財といったセクターは値上がりしたが、テクノロジーセクターは大きく値を下げた。半導体製造の Marvellは四半期の売上が予想以下となり19%株価下落。Caterpillarは、関税関連のコスト増を予想し、株価は3.7%下落した。欧州市場では英国の銀行株が軒並み値を下げ、市場全体も値下がり。シンクタンクがイングランド銀行の利息に課税すべきであると提言し、英国の銀行のNatwestが4.8%、バークレイズが2.2%など株価下落。ドイツでは8月のインフレが予想以下となり、失業者数も3百万人を超え、ドイツの株価指数DAXも0.6%下落。また、テクノロジー関連は米国に同調しASMLが2.7%、SAPが1.9%値を下げるなど、軟調であった

2025/9/2    火

米国市場が休場の中、欧州市場では株式指数は航空・防衛関連株がけん引して上昇。アジアでは香港市場でアリババがAI関連のクラウドビジネスで収入を伸ばし、株価は18.5%上昇。欧州の防衛関連では、Rolls-Royce Holdings、Rheinmetall、Hensoldtなどが2.8~4.5%株価上昇。英国の防衛関連BAE Systemsはノルウェイが100億ポンド分の戦闘機の購入に合意したことから、株価は1.8%上昇。デンマークの製薬会社 Novo Nordiskは自社の肥満治療薬ウゴービがライバル社の薬より優れていると公表したことから、株価は1.8%上昇

2025/9/3    水

米国では、高等裁判所がトランプ関税の大半が非合法と判断し、トランプ政権は最高裁判所に上告するとしている。ボラティリティ指数は上昇。株式市場では主要3指数はともに値を下げた。30年物イールドが7月中旬以降最高の水準に達したため不動産セクターが最も値を下げた。Kraft Heinzは2社への分社化を予定しており、株価は7%近く下落。PepsiCoはアクティベストが40億ドル分の株式を保有したことを公表し、同株は1.2%株価上昇。金への需要の高まりから Newmont Goldcorp CorpやRoyal Gold Incといった会社が値を上げた。欧州市場でもイールドが上昇し、株式市場では約1か月来の安値を付けることになった。金利感応度の高い不動産セクターは3.5%下落。KeringやLVMHといった高級品株はブローカノーの評価引き上げにより、3.8%、1.8%それぞれ値を上げた。NestleはCEOがスキャンダルで退任し、株価が0.7%下落

2025/9/4    木

米国市場では、Alphabetに対して司法当局が分社化を認めない方針を示し、同株は9%近く値を上げた。AppleもGoogleからの収益を確保できたことになり、株価が3%以上上昇。これらを受けて、NASDAQとSP500は値を上げたが、ダウは値下がり。FRBはベージュブックを公開したが前回から経済状態は大きな変化はなかった。小売りのMacy’sは年間の利益予想を上方修正し株価上昇。Dollar Treeは、第2四半期の業績が予想を上回ったが株価下落。欧州市場では、ヘルスケア関連がけん引して市場は上昇。同価格が上昇したことと米国での金利引き下げが予想される中、基礎資源関連も上昇。Adidasはブローカーが評価を引き上げたために株価は4.8%上昇。パイロット組合がストライキを呼び掛けているufthansaは0.4%株価下落

2025/9/5    金

米国市場では、Broadcomが市場終了後に発表した四半期決算で予想を超える結果となったことから、取引時間内にもBroadcom株をはじめ、Amazon、Meta、などが株価を上げた。市場全体でも主要指数は値を上げ、SP500は史上最高値を更新。Amazonについては、JetBlue AirwaysがAmazon子会社のProject Kuiperと提携を公表したことから株価が4.3%上昇した。 Salesforceは第3四半期の売上が予想を下回ったことから株価が4.9%下落。欧州市場ではメディアやテレコム関連の株価が上昇し、市場全体も値を上げた。また、30年物のイールドが独仏で下落。中国当局が過熱する株式市場を鎮静化させようとしていることから、中国関連の高級品株Burberry、Christian Dior、LVMHは2.8%-4.2%値を下げた。格安航空会社では、旅行者が安くなった出発間近の航空券を取得する傾向があるため利益幅が小さくなり、Ryanairが3.2%、Easyjetが4.2%などそれぞれ値を下げた

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8月第5週の市況

2025/8/25    月

米国では、パウエルFRB議長が利下げに対して前向きなスピーチをしたことを好感し、株式市場はダウが史上最高値を更新するなど大きく値を上げた。フィラデルフィア半導体指数は大型株の値上がりもあって2.7%の上昇。Teslaは6.2%株価上昇。小型株中心のRussell2000は4.1%値を上げた。政府が10%の株式を保有するとみられるインテルは5.5%株価上昇。暗号資産関連のCoinbaseもパウエル議長の発言により株価は6.5%上昇。欧州市場でもパウエル議長の発言に反応し、株式市場は5か月来の高値となった。自動車と旅行・レジャーのセクターはそれぞれ、1.4%と1.3%値上がり。一方、ドイツの第2四半期のGDPは当初公開されたよりさらに縮小幅が広がった。アクティベストの株式保有が判明したAkzoNobelは6.8%株価上昇。Standard Charteredは米国司法省より銀行に都合の良い判断を受け、株価が4.2%上昇した

2025/8/26    火

米国市場では、SP500が値を下げたが、今週四半期決算を予定しているNvidiaが値を上げたことで下落幅は限定的となった。NASDAQは値を上げ、ダウは値を下げた。またブルームバーグは3年間のiPhoneのハードとソフトの整備プランを計画していると報じられたAppleもわずかに値を上げた。飲料メーカーのKeurig Dr Pepperは、オランダのコーヒーメーカーJDE Peet’sを180億ドルで買収することを公表し、Keurig Dr Pepper株は11%以上値を下げた。欧州市場でも金曜日の上昇の反動で値を下げた。独仏の加阿武式市場ともに値を下げ、英国の株式市場は休場であった。建築・素材、公益などの分野で株価下落。米国がロードアイランド州でのOrstedのプロジェクトに停止をかけたために、Orsted株は17%下落。同業のVestas Wind、EDP Renovaveisなども値を下げた。Keurig Dr Pepperに買収されたJDE Peet’sは17.5%の株価上昇

2025/8/27    水

米国では、トランプ大統領がFedのクック理事を住宅ローンに関して不正を働いたと主張し解任すると公表し、Fedの独立性が危惧されている。株式市場では四半期決算を公表したNvidiaが1.1%株価上昇。市場全体も値を上げた。Eli Lillyは減量薬の実験で良好な効果を得られたと公表し、株価が約6%上昇。Regeneron Pharmaceuticals IncやHenry Schein Incも影響を受けて株価上昇。カンファレンスボード指数は前月より低下したが、予想していたほどの下落にはならなかった。欧州市場では、フランスの少数派政府が来月にも崩壊しそうなことになり、また、米国のFed理事解任問題を受けて株式市場は値下がり。フランスの株式指数CAC40は1.7%下落。フランスの銀行BNP ParibasとSociete Generaleは4.2%と6.8%それぞれ株価値下がり。British American TobaccoはCEOの辞任を受けて株価は1.9%下落。米国の風力発電政策に関して前日大きく値を下げたOrstedは5.8%リバウンド

2025/8/28    木

米国市場では四半期決算を前にNvidiaが株価の上下を繰り返し、Alphabet、マイクロソフト、Amazon、Meta Platormsなどもまちまちの動きとなったが、SP500は史上最高値を更新。NASDAQとダウも上昇。デパートのKohl’sは年間の利益予想を引き上げ、株価は20%以上上昇。データベース開発のMongoDBは第2四半期の決算が予想を超え、年間の予想も予想を超える水準となったことから株価は30%以上上昇。欧州市場でもNvidiaの決算を前に市場は上昇。ただし、ウェイトの大きい銀行は、ぼろーかあーの評価下げにより、ドイッチェバンクとコメルツバンクがそれぞれ、3.4%と4.9%値を下げたために銀行株指数も下落。スイスのSwatchはCEOが米国の高関税の影響を緩和できると発言し、株価は6.3%上昇

2025/8/29    金

米国では、Nvidiaが四半期業績を公表し、市場の高い業績予想には及ばなかったため株価は2.9%下落したが、AI関連のインフラ需要が依然として高いことを示す結果となり、他のAI関連株の値上がりにつながり、株式市場ではSP500が連日の史上最高値を更新し、NASDAQやダウも値上がり。AI関連では、マイクロソフト、Metaなどが上昇。データ分析のSnowflakeは2026年の販売予想についてAI関連で上昇すると予想し、株価は20%以上上昇。HPはパーソナルコンピューターの販売がAI関連で伸び四半期業績が予想を超えたことから、株価上昇。欧州市場では市場は軟化した。Nvidiaの四半期決算に関して、関連するASMLは値を下げ、BESIは横ばい、InfineonとASM Internationalは株価が上昇とまちまちであった。スピリッツメーカーのPernod Ricardは予想より販売の落ち込みが軽度であったことから株価が1.4%上昇し、同業のRemy Cointreauも値を上げた。Sanofiが1.4%株価が下落したため、ヘルスケアセクターも下落

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