8月第4週の市況

2025/8/18    月

米国市場では、バクスシャーハザウェイが新たに投資したことを公表したUnitedHealthが12%株価を上げ、主要指数ではダウのみわずかに値を上げたが、SP500とNASDAQは値下がり。経済統計はまちまちで、7月の小売統計は予想以上に堅調であったが、ミシガン大消費者信頼化指数の8月の速報値は芳しくなく、高い輸入コストを受けて7月の製造業の動きが停滞し、7月の工場生産は変化がなかった。半導体製造機器のApplied Materialsは第4四半期の予想が芳しくなく、株価は14%下落。欧州市場では、幾分値を下げた。トランプープーチン会談を前に、航空・防衛セクターは値下がり。米国のApplied Materialsが値を下げたことに影響を受け、ASMLは1%株価下落。半導体関連ではBE SemiconductorとASMIも3.3%と2.8%下落。Antofagastaは半期のコア利益が増加したため株価が1.2%上昇。また、同業のAnglo Americanも2.2%上昇

2025/8/19    火

米国市場では、今週予定されているウォルマートなどの大手小売りの四半期決算の公表とFedが開催するジャクソンホールでの会合を前に動きは少なかった。トランプ大統領とゼレンスキー大統領が会談し、ゼレンスキー大統領はウクライナの安全保障にとても良い会談であったとコメントし、トランプ大統領はプーチン大統領とゼレンスキー大統領との直接会談の可能性を示唆した。トランプ政権が10%の株式の保有を考えているインテルは3.7%株安に。人事管理ソフトのDayforceはプライベートエクイティが買収に乗り出たと報じられ株価は25%以上上昇。SunRun、First Solarなどは米財務省が新たな補助金を公表し、株価が上昇。欧州市場では、トランプーゼレンスキー会談を前に、大きな動きはなく市場はわずかに値上がり。前営業日に値を下げた、航空・防衛セクターが上昇。ブローカーが“優れている”と評価を上げたBabcockは株価を5.2%上昇。FDAから肝臓関係の疾病の治療に承認を受けたNovo Nordiskは株価が6.6%上昇。また、米国財務省の新たな補助金が明らかになったため風力発電のVestasは15%株価上昇

2025/8/20    水

米国市場では、Nvidia,マイクロソフト、Meta Platormsなどの大型株が下落し、SP500、NASDAQはともに値下がり。ダウはわずかに値を上げた。一戸建て住宅の建築許可を含めた数は、低金利を背景に、7月堅調に増加し、そのため不動産セクターは値上がり。Home Depotは四半期決算が予想を下回ったにもかかわらず株価は3%以上値を上げ、ライバルのLowe’sも2%以上株価上昇。日本のソフトバンクが20億ドルの資本注入を受けることになったインテルは6.7%株価上昇。トランプーゼレンスキー会談を受けてウクライナの戦争が終結することに期待感から、欧州市場では5か月来の高値水準になった。イタリアのレオナルドが10.2%値を下げたことを筆頭に、Hensoldt、Renk、Rheinmetallなども値を下げ、防衛関連株の指数は2.6%下落。一方で、自動車や食品・飲料などの消費関連は値を上げた。また、高級品も MonclerやBurberryが5%前後値を上げた

2025/8/21    木

米国市場では、ダウは横ばいであったが、IT関連株の割高感が調整される形でNASDAQとSP500は値を下げた。トランプ政権がNvidiaとAMDについては中国での販売額の一部を政府が受け取る仕組みを提案し、インテルについては株式の一部保有を検討していることについて、市場は懸念を感じており、インテル、Micron Technologyは7%と5.3%値下がりし、Nvidia,AMDも1.2%と2%株価下落。AppleとMetaも1.8%と0.9%株価下落。Targetは5月に引き下げた年間見通しを維持したために株価は6.6%下落。化粧品のEstee Lauderは関税関係が逆風になり四半期業績が予想を下回り株価は4%下落。欧州市場では、テクノロジーと防衛関連が軟調であったが、消費とヘルスケア関連が堅調で市場全体としては値を上げた。英国の7月のインフレは3.8%とイングランド銀行よりも高いものとなったが、株式指数のFTSEは史上最高値を更新。個別銘柄ではNestleが3.6%値上がり。IT関連は米国市場に連動して軟化。Alconは米国の関税に関連して年間の予想利益を下方修正し、株価も9.4%値下がり

2025/8/22    金

米国市場では金曜日のパウエルFRB議長のスピーチに注目が集まっている。市場では9月の利下げ予想が少し後退する中、主要指数は値を下げた。米国の製造業指数は8月、ここ18か月で最大の伸びとなった。そのためイールドは上昇。ウォルマートは顧客の需要が上昇したが、関税の影響もあり四半期の利益は予想を下回り、株価は下落。TargetやHome Depotも下落。Nvidia,Meta,Amazon,AMDなどのテクノロジー関連も値下がり。欧州市場も、明日のパウエルFRB議長のスピーチを前に、市場は横ばい。ウクライナとロシアの交渉関連では、原油価格が上昇しエネルギー関連が値を上げ、防衛関連も値を上げた。ドイツのチケット販売Cts Eventimは第2四半期の業績が予想以下となり株価は16.9%下落。英国の旅行会社のWH Smithも通年の利益予想を引き下げ、株価は42.3%下落した

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8月第3週の市況

2025/8/11    月 

米国市場では、Appleが4.2%値を上げたことから、NASDAQは史上最高値を更新。SP500とダウも値を上げた。バイオ関連のGilead Sciencesは通年の利益予想を上方修正し、株価は8.3%上昇。市場では9月にFedが金利を引き下げるとする可能性が高くなってきているとみている。旅行関連のExpediaは予約や収益の伸びを上方修正し、株価は4.1%上昇。欧州市場では株式市場は上昇。米国の関税政策に影響を受けないとして、銀行株が堅調であった。一方で、防衛関連は前日に続き続落し、ミュヘン再保険は保険の売り上げの見通しを下方修正したことから株赤は7.2%低下。防衛部門の子会社化を検討しているドイツのThyssenkruppは2.7%株価上昇

2025/8/12    火

米国市場では、火曜日に公表されるインフレデータに注目が集まっている中、株式主要3指数はいずれも値下がり。NvidiaとAdvanced Micro Devicesについては、中国向け半導体の売り上げの15%を米政府に提供することで合意したロイターが報じ、2つの銘柄は日中値動きが激しくなったが、最終的にはいずれもわずかな株価の値下がりとなった。Micron Technologyは第4四半期の売上・利益の予想を上方修正し、株価は3.3%上昇。トランプ大統領が退任を求めたIntelのCEOリップ・ブー・タン氏がホワイトハウスを訪問することにしたと報じられ、Intel株は値上がり。欧州市場では株価はわずかに下落したが、まだ、史上最高値に近い水準にある。ドイツ政府はEUのリーダーが、トランプープーチンの会談の前にカンファレンスを行うことを公表。ドイツの防衛関連Rheinmetallは4.6%、Renkは1.6%、それぞれ株価下落。デンマークのエネルギー関連Orstedは94億ドル相当の新株を発行することを公表し、株価は30%近く下落

2025/8/13    水

米国では、消費者物価指数がほぼ予想通りの上昇となり、市場ではFedが来月に利下げを行うとの見方が強まる。株式市場ではSP500とNASDAQが史上最多家値を更新。PerplexityがAlphabetのChromeブラウザ部門を345億ドルで買収する提案をし、Alphabet株は1.3%上昇。CEOリップ・ブー・タン氏の訪問をトランプ大統領がほめたことから、Intel株は5.4%値を上げた。ヘルスケアマネジメントのSolarisを19億ドルで買収することを公表したCardinal Healthは7.2%値を下げた。欧州市場では、米国が中国への高関税適用期限を延期したことや、米国の金利引き下げへの期待感から株式市場は上昇。米国からの受注があり、Vestas Wind Systemsは4.7%の株価上昇。ソフトウェア関連の株式は、AIによって需要が減るとの観測から、SAPが7%、Nemetschek SEは11%など大きく値を下げた。上半期の業績が予想以上だった英国のSpirax Groupは13%株価上昇

2025/8/14    木

米国市場では、Fedの利下げへの期待感からSP500とNASDAQは2日連続で史上最高値を更新。ただし、Nvidia、Alphabet、マイクロソフトなどの大型IT銘柄は、前日急激に値を上げた反動で値下がり。ブルームバーグが、AIロボット、ホームセキュリティ、スマートディスプレイなどに中菱していると報じられたAppleは1.8%株価上昇。また、国内株中心のRussell2000はさらに値を上げた。ベッセント財務長官は、0.5%の利下げが可能であるとコメントした。AIデータセンター運営のCoreWeaveは四半期損失が予想以上となり20%以上値を下げた。欧州市場でも、米国の金利引き下げの見通しからヘルスケアやテクノロジー株の株価が上昇し、市場全体でも約2年来の高値を更新。デンマークのバイオ関連の Genmab、ドイツのBayerは、それぞれ、3.8%、3.2%値を上げた。また、ドイツのインフレは1.8%と軟化し、ドイツの株式指数DAXは0.7%上昇。ドイツのトランスミッション等の製造のRENKは、防衛関連の支出が増加したことの恩恵を受け四半期の売上が予想以上となり、株価も2%上昇

2025/8/15    金

米国では生産者物価指数が公表され、ここ3年で最高の上昇になった。株式市場は、SP500は値を上げ、史上最高値を更新したが、ダウとNASDAQは横ばい。Fedの利下げへの観測も後退した。セントルイス連銀のムサレム総裁は、ベッセント財務長官の0.5%の利下げ発言を受けて、0.5%の利下げが確約されているわけではないとコメント。Cisco Systemsは市場とほぼ同じ年間の見通しを公表し、投資家に魅力を持ってもらうことができず、株価は1.6%下落。農機具メーカーのDeere & Coは予想以下の四半期利益と厳しい年間の収益見通しを公表し株価下落。欧州市場では航空・防衛関連と金融関連が市場をけん引し、株式市場は2か月以上ぶりの高値となった。英国の保険会社Admiralは好調な上半期の利益を公表し株価は6.6%上昇。同じく英国の保険会社Aviaも上半期の好調な利益を背景に中間配当を引き上げ、株価は2.6%上昇。オランダのオンライン決済会社のAdyenは年間の売り上げ予想を下方修正し株価は4.9%下落

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