外貨建て保険のリスクは~その1

雑誌のインタビューを受けた。外貨建て保険の特集を組みたいので話を聞かせてほしいとのことであった。読者層は?と尋ねると、銀行の窓販行職員とのことであった。先日亡くなられた保険ジャーナリストの石井秀樹さんをしのぶ会で同席させていただいたご縁も感じていたので、喜んでお話しさせていただくことにした

外貨建て保険をめぐる昨今の環境は、一言でいえば『逆風』である。この逆風のなかでどのように商品を販売すればよいのか、アイデアを聞かせてほしいとの言うのが主旨であった。お話をさせていただき、記事のゲラが出来上がったとき、編集の方から、『杉山さんのお話はほかのFPさんの話と違ってとても面白かったです』と言っていただけた。これは、私にとって最高の誉め言葉だと感じられた。ご縁をつないでいただいた石井さんにも謝意を伝えたかったが、『ありがとう』を伝える相手はすでに亡くなっているという状況は親の場合と全く同じである。石井さんは、メディアの分野における、私の父親みたいな存在だったのかもしれない。

さて、私が記事にしてくださいとお願いしたのは、外貨建て保険の一番のリスクは為替ではなく、金利です」ということであった。FPを含め多くの専門家は、「外貨建て保険では為替についてしっかりと説明する必要があり・・・」というであろう。そうすると、その為替のリスクをヘッジするためにはどうしたらよいのですか?という質問が返ってくる。為替をヘッジしましょうと答えると解答にならない。なぜなら、ヘッジした外貨建ての利回りは、邦貨建ての利回りと同じというのがファイナンスの理屈である。ヘッジしてしまうと、自分の首を絞めることになる。

(つづく)

この記事は、週刊インシュアランスに掲載された記事です。

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保険は必要でしょうか?

保険は必要でしょうか?」という質問を受けました

質問の本当の主は、私とお話しした方のお子様です

プルデンシャル生命の営業の方から保険を勧められているそうなのです

プルデンシャル生命はグイグイくる営業なのですか?」

「はい、私の知っている限り、大学の体育会系のクラブのOBで押しの強い営業をする人が多いイメージです」

「営業の人の話だと、返戻へんれい』がよいので保険に入ったほうがお得」と言われているそうなのです。

お子様はご結婚されていますか?

「いえ、まだです社会人になって3年目

「じゃあ終身保険じゃないですよね。生命保険でもないと思います。」

「でも子どもは、返戻へんれいがよい”ということに魅力を感じているようなのです」

「“返戻へんれいがよい”といっても、返戻へんれい率が100%を超えるわけではないですよね。保険は保障ということを理解してほしいなぁと思います。保障も、運用も、全部を保険で賄おうとすると無理が来ます

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