6月第1週の市況

2024/6/3    月

米国市場ではダウが1.5%上昇と大きく値を上げ、SP500も値を上げたが、NASDAQは値下がり。公表されたPCE(個人消費支出)は0.3%と個人消費が予想以上に減速していることが判明した。セクター別ではエネルギーが2.5%上昇となったが、テクノロジーは値下がり。DELLは今四半期の予想利益が予想を下回り、株価は17.9%下落。セキュリティ会社のZscalerは第4四半期の業績が予想を超えたため、株価は8.5%上昇。年間の利益予想を上方修正したGAPは株価が28.6%上昇。欧州市場では米国のインフレ統計が緩やかだったことから金利引き下げが早まる期待感から株式市場は上昇。ドイツでは小売り販売が予想以上に下落した。ヘルスケア関連は1.7%上昇したが、テクノロジー株が1.5%下落

2024/6/4    火

米国ではISM製造業指数が2か月連続で鈍化し、エネルギーセクターが値を下げ、ダウは値下がり。一方で、テクノロジー株は値を上げたおかげでSP500とNASDAQは上昇。NvidiaはCEOが2026年に次期のAI半導体のプラットフォームを提供するとコメントし、株価は4.9%上昇。アップル、Amazon、Alphabet、Metaなども値上がり。GamestopはRoaring Kittyとして有名なKeith Gill氏が1.16億ドルの買い付けを行ったと報じられ株価は21%上昇。欧州市場ではスペイン株とイタリア株がけん引して市場は上昇。イールドが低下して債券の代替とみなされる不動産、テレコム、公益などの株式が上昇。英国の製薬会社GSKは米国での訴訟の影響で9.2%の株安

2024/6/5    水

米国では新規求人数が落ち込み、ISM製造業指数も2か月連続で鈍化していることがわかり、イールドが下落し、株式市場は上昇。不動産や日用消費財などのセクターが上昇し、素材やエネルギーといったセクターが値を下げた。Amazon、マイクロソフト、Nvidiaなどが当初は値を下げたがその後上昇。原油価格は需要の懸念から、エクソンモービルとシェブロンが、それぞれ、1.6%と0.8%値を下げた。Bath & Body Worksは今四半期の利益予想を下方修正し、株価は12.8%下落。Axos Financialは、Hindenburg Researchが空売りしていることを公表し、株価は下落。欧州市場では商品価格が下落したことで、エネルギーセクターは2.6%値を下げ、市場全体も0.5%値を下げた。基礎資源も2.3%の値下がり。ドイツでは離職者が予想位以上になり、スイスではインフレが安定し、スイス国立銀行が利下げを行うとの期待が強まっている

2024/6/6    木

米国ではADPレポートが雇用市場の悪化を示したこともあり、イールドは2か月で最低の水準に低下し、Fedが利下げを早めることへの期待感から、テクノロジー株主導で上昇し、SP500とNASDAQは史上最高値を更新した。コミュニケーション、産業、日用消費財といったセクターでは値下がり。NvidiaとTSMCがけん引して半導体株は4.5%上昇。第3四半期の売上が予想を上回ることがわかったHPは10.7%値上がり。Dollar Treeは四半期利益が予想を下回ると予想し、株価は4.9%下落。欧州市場では、ASMLがTSMCからの受注に良い見通しを持っていると見られ株価は8.1%上昇し、BE Semiconductor IndustriesやASMIもいずれも4.7%株価が上昇し、テクノロジー株主導で市場は上昇。木曜日のECBの会合では0.25%の利下げになると見通されている

2024/6/7    金

米国市場では、労働統計の公表を前にSP500とNASDAQは値を下げたが、ダウは少し値上がり。公益と産業が値を下げたが、一般消費財とエネルギーが値を上げた。Nvidiaはアップルを抜いて時価総額が2位になったが、株価は1.1%下落。AI関連株の多くも値を下げた。アパレル会社のLululemon Athleticaは四半期の業績が予想を上回る見込みで株価は4.8%上昇。欧州では、ECBが2019年以来となる0.25%の金利の引き下げに踏み切り、株式市場は値上がり。セクター別では銀行やヘルスケアが1.5%前後の値上がりとなり、個別株ではデンマークの製薬会社Novo Nordiskが4%値を上げ史上最高値を更新。IT企業のSAPは、2026年、2027年の堅調な見通しを公表し株価は3.6%上昇

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