6月第2週の市況

2024/6/10    月

米国では非農業新規就労者数が予想以上に増加したが、失業率も少し上昇し4%になった。株式市場では、公益、素材、コミュニケーションサービスなどが値を下げる一方で、金融やテクノロジーが値上がりし、全体としてはわずかに値を下げる展開となった。GameStopは今四半期の売り上げの減少と新株発行の可能性を公表し、株価は39%下落。いわゆる”ミームー”株では、AMC EntertainmentとKoss Corpが、15.1%と17.4%株価下落。欧州市場では、米国の雇用統計の影響から金利感応度の高い不動産や公益といったセクターが値を下げ、市場全体も値下がり。ドイツの不動産関連のVonoviaはブローカーの評価下げにより株価は7.2%下落。ドイツのイールドは上昇。ヘルスケアとテクノロジーセクターは値上がりのため下落を限定的にした。スイスのソフトウェア会社のTemenosは2億スイスフランの自社株買いを公表し、株価は5.1%上昇

2024/6/11    火

米国市場では週末のCPI統計の公表やFedの政策会合を前に、NASAQとSP500は史上最高値を更新。1株を10株に分割したNvidiaは0.7%株価上昇。Appleは年次開催している開発ミーティングを前に株価は1.9%下落。アクティベストが購入を公表したSouthwest Airlinesは株価が7%上昇。石油採掘の NobleはDiamond Offshore Drillingを約16億ドルで買収することを公表。Diamond Offshore Drilling株は10.9%値を上げ、Noble株は6.1%値上がり。欧州市場では、フランスのマクロン大統領が議会を解散したことからフランス市場が1.4%値を下げ、域内の株価指数も下落。特に、BNPパリバ、ソシエテジェネラル、クレディアグリコルなどの大手銀行は3.5%以上の大きな値下がりとなった。国債価格が下落し、イールドは6か月で最高に上昇

2024/6/12    水

米国市場ではアップルが新しいAI機能を公表し株価は7.4%上昇。そのおかげでSP500とNASDAQは2日連続で史上最高値を更新。GMは年間のEV車の生産を引き下げたが、同時に60億ドルの自社株買いを公表し株価は1.35%上昇。オラクルは市場終了後に四半期決算を公表し、時間外取引で8%株価上昇。欧州市場では、イタリアやスペインといった銀行株のウェイトの高い市場で値下がりが大きく、市場全体としても値を下げた。また、マクロン大統領が議会を解散したフランスでは、2日連続で市場は軟化。米ドル高と中国での需要の懸念から基礎資源関連もほぼ2%の下落

2024/6/13    木

米国では、Fedが金利を据え置き、年内の利下げは1回と見込まれるものの、消費者物価指数が公表され、予想より緩やかなインフレとなったことから株式市場は堅調で、SP500とNASDAQは3日連続で史上最高値を更新。昨日市場取引時間外に2025年に2桁の収益の伸びを見積もることを公表し、同株が市場をけん引した。欧州市場では、FOMCの会合前に消費者物価指数の統計が市場に好影響を与え、市場は1.2%上昇した。金利感応度の高い不動産は2.7%、テクノロジー株は2.4%値上がり。中国政府が輸入車のEV車に関税をかけることが検討されており、フォルクスワーゲンやBMWは1%以上値を下げる。配当落ちとなったポルシェホールディングは7.2%の株安となった

2024/6/14    金

米国市場では、BraodcomがAI関連の収益の増加を予想し株価が12.3%上昇。Nvidiaも3.5%値上がりし、アップルも0.5%値上がり。ダウは値を下げたものの、テクノロジー関連がけん引する形で、SP500とNASDAQは4日連続の史上最高値の更新となった。市場終了後Adobeが第2四半期の収益が予想を超えたことを公表し、市場外で株価は14%以上上昇。景気感応度の高いセクターは0.6%値を下げ、小型株中心のRussell2000も0.9%値を下げた。欧州市場では、中国の関税問題に反応して自動車関連が値を下げ、また、イタリアでは国債の売り出しが低調になり金利が上昇、株式市場は2.2%の下落となり、欧州の株式市場全体も値下がり。英国の為替関連のWiseは収益の見通しが芳しくなく株価は11.5%値を下げた

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