翌日、受診に行くと、前日の分と合わせて1万5千円ほど治療費がかかった。ふと思ったのは、傷害保険に加入していること。補償内容は全く覚えていなかった。それでも、FP仲間の代理店にお願いしていたこともあり、「保険金もらえる?」と聞いてみた。「もらえるよ」というメールがすぐに返ってきた。治療が終わったら請求しようということになったが、1週間後に抜糸に行ったら、なんとそれで治療は完了とのこと。衝撃は大きかったが、治療は救急を含めて3回で済んでしまった。
代理店の友人からは、「そういえば、昨年も骨折して通院してたよね」との指摘を受ける。併せて請求するから資料を準備するよう指示を受けた。事故が起こった日は覚えていないと伝えると、友人が私のSNSから骨折した直後の書き込みを見つけてくれた。そのおかげで、事故の発生日を特定できた。SNSが意外なところで役に立ったわけである。
代理店の友人の“ありがたいお節介”のおかげで受け取れる保険金は少し増えた。それでもこういった“ありがたいお節介”をしてくれる代理店で契約している人の数はきっと減っている。銀行などの金融機関が代理店になっている場合には、保険金の支払いの部分でサポートを受けることができるのであろうか?私のケースの場合、事故を支払いの対象とする傷害保険であるため保険金が支払われるかどうかの見極めで問題になる場合は少ないだろうが、これが、特定の疾患だけを保障するような医療保険や高度障害保険金など、保険金の支払いの判断が微妙になるような場合に、保険代理店が保険契約者等に適切なアドバイスをできるかどうかは大切なポイントだと思う。
この記事は、週刊インシュアランスに掲載されたものを、出版社の許可を得て転載したものです。保険関係者に好評の生命保険統計号もこちらからご購入いただけます。