5月第5週の市況

2019/5/27    月

市場は材料の乏しい展開となった。トランプ大統領がHauweiの問題を米中の貿易問題の中で解決できるとコメントし、欧米市場が好感。米国市場ではアップル、アルファベットなどが値を下げたために上昇は限定されたが、金融株がけん引して市場は上昇。欧州市場でもメイ首相の辞任の公表などがあったが半導体関連を中心に株価が回復し、また、前日値を下げていたイタリア市場もリバウンドしたために市場は上昇

2019/5/28    火

米国市場は戦没将兵追悼記念日で祝日。英国市場も祝日。欧州市場ではルノーとフィアット・クライスラーの合併話が市場を引き上げた。選挙の結果、極左政権から新政権に政権移譲されたギリシャでは、負債が縮小し、よりビジネスライクな政権運営がなされるとの期待感から市場は6%以上の値上がりとなった。フィアット・クライスラーとルノーはそれぞれ、8%、12.1%の値上がり。プジョーは3.3%の値下がり。EU当局がイタリアの公的債務に対して厳しい行動を検討していると報じられ、イタリアの銀行株は下落。Unit Creditは2.3%の値下がりとなった

2019/5/29    水

米国市場では当初値を上げたが、その後、中国との紛争に対する懸念から値下がり。トランプ大統領は、取引が成立するには準備が整っていないとコメント。イールドは2017年10月以来の低水準。半導体製造のAMDは新製品を公表し9.8%値を上げ、ライバルのインテルは2.2%値を下げる。HauweiはFedDxとの取引を再考するとコメントし、Fedxは約1%値下がり。欧州株式は、EU当局が大きな赤字予算を組んだイタリアに対して30億ユーロの課徴金を課すると見込まれ、イタリア株式は銀行株を中心に値下がり。一方で、ギリシャ株は好調

2019/5/30    木

米中間の貿易戦争で、中国がレアアースを取引材料に持ち出したために欧米市場はマイナスの影響を受ける。米国市場では懸念から投資家は国債に資金を避難させ、10年物イールドは2.21%と2017年7月以来の低水準に低下。Hauweiが米政府相手に訴訟を起こしたこともマイナス要因。ジョンソン&ジョンソンはオピオイドの流行に関して訴訟を起こされ、同株は4.2%の下落。ヘルスケア株全体も値下がり。欧州ではドイツの失業率がここ2年で初めて上昇し、景気減速の兆候とも見られている。ドイツの株式指数DAXは1.6%値下がり。欧州株式全体でも値下がり

2019/5/31    金

米国市場では市場としては上昇したが、米中の貿易紛争の懸念から限定された上昇となった。米国では10年物のイールドが下がったために再びイールドカーブが逆イールド化している。金利に敏感な金融株は軟化し、米国の在庫が思ったほど減っていない原油は価格が大きく値下がりし、エネルギー関連株も軟調。カルバンクラインのPVHは関税の影響などから利益予想を引き下げ14.9%の下落。欧州市場ではメディア関連の企業が堅調で市場が上昇。ドイツのAxel Springerはプライベート化を検討していることが報じられ22.2%株価上昇

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5月第4週の市況

2019/5/20    月

米国ではトランプ政権が輸入車に対する関税の引き上げを6ヵ月間延期し、カナダとメキシコからの金属については関税の引き上げで合意。米中対話は暗礁に乗り上げる形で、産業株や通信株を中心に値を下げた。一方でミシガン大学消費者信頼感指数は15年で最高を記録。欧州でも米中交渉の行方が市場にマイナスの影響を与え、自動車株は軟化。また、英国のBrexitに関する国内の混乱は英ポンドの下落となった。ただし、英国のFTSE指数はポンド安は上昇の要因となった。

2019/5/21    火

Hauweiが米政府からブラックリストに掲載され、Googleがサービスの提供を中止するとの報道が流れ、欧米市場ではテクノロジー株を中心に大きく値下がり。米国ではフィラデルフィア半導体指数が4%以上下落し、アップルも3.1%値を下げた。T-MobileとSprintの合併について連邦通信委員会の委員長が歓迎するコメントを発表し、それぞれ、3.9%と18.8%値を上げた。欧州でもHauweiの影響が大きく、AMS,STMicroelectronics、ASMLが6%ないし13%ほど値を下げた。さらに、ドイッチェバンクはトランプ大統領と義理の息子のクシュナー氏の取引を含む案件でマネーロンダリング違反を米当局から指摘され2.6%値を下げ、終値としては史上最低を記録

2019/5/22    水

Hauweiの取り扱い停止については8月19日までの猶予期間が与えられ、欧米市場はテクノロジー株を中心にリバウンド。米国ではフィラデルフィア半導体指数が2.1%上昇し、欧州市場ではテクノロジー株式が1.6%上昇した。その他、米国市場では小売りのKohl’sが通年の利益見通しを引き下げ12.3%と大きく値を下げ、同業のJ.C.Pennyも四半期の既存店売り上げが予想以上の落ち込みとなり7%値下がり。欧州では、ドイツのDAXは1%弱の上昇となり、風力発電のVestas Wind Energyはフィンランドからの大型受注で3.9%上昇

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2019/5/23    木

Hauweiに対する制裁が延期されたが、米国ではビデオ監視のHikvisionに対する制裁の動きがあり、欧米市場でマイナスの影響。Qualcommは司法当局が不正競争があったと認定し10.9%と大きく下落。住宅用品のLowe’sは通年の利益予想を引き下げ、Nordstronも売り上げと利益予想を引き下げ、いずれも10%前後の値下がりとなった。欧州では、米国の中国企業制裁の動きのほかに、イギリスでメイ首相が妥協したBrexit案の支持を得られない可能性が指摘され、市場の値下がり要因となった。

2019/5/24    金

米中間の貿易紛争が先鋭化し欧米市場に負の影響をもたらす。米国市場では、テクノロジー株や産業株を中心に値を下げ、さらに、原油価格が5%も値下がりしたためエネルギー関連が下落。上昇しているのは公益・不動産といったディフェンシブなセクターのみ。主要株価指数は1%以上下落。イールドも低下し2017年10月来の低水準となった。欧州市場でも大きく値下がりし、貿易感応度の高いドイツのDAXは1.8%の下落。ドイツでは景況感指数のIFOも低下した。自動車株とエネルギー株を中心に値下がり

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