3月第3週の市況

2023/3/13    月

米国市場では株式指数が1%以上下落する市場となった。カリフォルニアの当局は、資金調達に失敗したSVBファイナンシャルの預金を保護すると公表した。SP500の金融指数は1.8%の下落となった。最も値下がりしたのは不動産セクターで3.3%の値下がりとなった。欧州市場でも、米国の銀行の問題が波及し、株式指数は7週間来の低値になった。HSBC,ドイッチェバンク、バークレイズ、ウニクレディ、コメルツバンクなどは2.6%~7.4%の株価下落となった。 ASML Holdingは、オランダ政府の半導体輸出の中国に対する新たな規制が不確定で、同株は1.3%下落

2023/3/14    火

米国市場では、シリコンバレーバンクとシグネチャーバンクの倒産に伴い、米政府とFRBがすべての預金を保護すると公表した。2年物イールドが下落しNASDAQは値を上げたが、ダウとSP500は値下がり。銀行株は余波を受けて大きく値下がり。一方で、イールドの下落を受けてマイクロソフトが2%、アップルも1%以上の株高となった。欧州市場でも、米国市場の銀行の倒産の余波を受けて、クレディスイスが9.6%、ソシエテジェネラルが6.2%下落するなど大きく値を下げ、銀行指数は5.7%下落。市場全体としても2%以上の下落。また、原油価格の低迷でBP、Shell、TotalEnergiesが4~5%値を下げる

2023/3/15    水

米国市場では来週のFedの政策会合での利上げ予想が低下したことから主要株価指数は大きく値上がり。バイデン大統領がコメントを発表したことが、銀行部門の不安を払拭。また、消費者物価指数の上昇は緩和されおおむね市場の予想とおりであった。すべてのセクターで株価は上昇した。Metaは1万人の人員削減を公表し株価は7.3%上昇した。欧州市場も米当局が破綻した銀行の預金を保証する方針を出したことで銀行セクターがリバウンド。産業株では、ロールスロイスやBAEシステムズがオーストラリアの原子力潜水艦に関して株価が上昇。ドイツのラインメタル、イタリアのレオナルド、スウェーデンのSAABなどの防衛関連株が上昇

2023/3/16    木

米国市場では、SVBやシグネチャー銀行に加えて欧州のクレディースイスが値を下げたことから、ダウは値を下げることになった。一方、小売販売は0.4%の下落とほぼ予想とおりとなり、企業物価指数は予想外に値下がり。イールドが下落したことからNASDAQは値上がり。欧州市場では、クレディスイスが24.2%値を下げ、史上最安値を更新したことにより銀行セクターが7%以上下げ、市場全体も大きく値を下げた。市場別では、銀行のウェイトが大きいスペインやイタリアでは4%以上下落した。ECBも次回の利上げで0.5%ではなく0.25%の値上がりにとどまるとの見方が強くなった。原油価格が値を下げたことから、BP、Shellなどは8%以上値下がり。投資コストがかさんだことからInditexが4.6%値を下げ、売り上げの伸びが予想以下となったH&Mも8.5%値を下げ、小売り全体も4%上値を下げた

2023/3/17    金

米国市場では、SVBやシグネチャーバンクの余波を受けて株価が下落していたFirst Republic Bankについて、複数の大手銀行が300億ドルを上限に支援に入る意向を示し銀行株は株価上昇。JPモルガンやモルガンスタンレーは2.0%近く株価上昇。主要3株価指数はいずれも値を上げた。また、テクノロジー株も強い。米当局がTikTokに対する規制をする意向であることから、MetaやSnapが3%以上株高に。欧州市場では、クレディスイスに対するスイス国立銀行からの支援が、混乱を緩和し市場は回復した。クレディスイスも20%弱株価が回復。ECBは6期連続の利上げとなる0.5%の利上げを実施。テクノロジー株は米国市場にけん引される形で2.9%の上昇。鉱業株のGlencoreはロシアから160億ドルのアルミニウムを購入する取引を更新しないと公表し、同株は3%近く上昇

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3月第2週の市況

2023/3/6    月

米国では、サービス部門の需要が旺盛であることが確認され、Fedが議会に提出したレポートで利上げに慎重な態度で望むことを表明したことからイールドが下落し、株式指数は急上昇した。特に、NASDAQは約2%の上昇。モルガンスタンレーが今年株価が20%以上値上がりすると予想したアップルは3.5%の上昇。第2四半期の収益が予想を上回る見通しのBroadcomは5.7%の値上がり。欧州市場でも、Fedの慎重な政策がテクノロジー株を引き上げ、また、中国の需要の回復を背景に株価は上昇。鉱業株が2.2%上昇した。ドイツではフォルクスワーゲンが、サプライチェーンの問題解消を受けて2023年の見通しがかなり強くだったことから、同株は10%「以上値上がり

2023/3/7    火

米国市場では、投資家は今週のパウエルFRB議長のコメントに注目している中、SP500はわずかに下落。当初はゴールドマンサックスがアップルの株式評価を引き上げたことからNASDAQを中心値値を上げたが、中国が予想以下の経済成長目標を公表したことから素材セクターは値を下げた。サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は、高金利政策の推進をコメントした。暗号資産関連のSilvergate Capitalはビジネスの維持に疑問が残ることから株価が6.2%下落

2023/3/8    水

米国市場では、パウエルFRB議長がインフレの抑制のために金利を引き上げる必要があると議会で証言し、株式指数は大きく下落。パウエル議長のコメントを受けて次回のFOMCで0.5%の利上げになるとの見方が大きく上昇。2年物のイールドは2007年7月以来となる5%超えとなった。欧州市場では、パウエルFRB議長のタカ派的なコメントから、Fedが予想を超えた利上げに動くとの観測から大きく値を下げた。ECBは「予想インフレは下落したが、賃金は相変わらず上昇しており、価格コントロールの効果を減少させている」と見通しを公表した。中国の貿易統計が芳しくなかったことから中国関連のLVMHや基礎資源セクターなどが下落

2023/3/9    木

米国市場では、パウエルFRB議長の議会での証言が火曜日の証言の繰り返しになり、Fedが利上げに積極的との印象を与えたが、米国の民間部門の就労者数は予想以上に上昇した。結果的に株式市場は幾分上昇することになった。Teslaは米当局がドライブ中にステアリングホイールが下落することに対して予備的な調査に入り、株価下落。欧州市場でも、パウエル議長の証言と米国の雇用統計の綱引きで市場は横ばい。基礎資源やテクノロジー株が値を上げた。欧州では第4四半期のGDPや雇用が幾分下落した

2023/3/10    金

米国市場では、銀行セクターが10月以来の安値となったことから、主要3株価指数はいずれも大きく値下がり。SVB Financial Groupは、2023年の見通しを下方修正し、また、バランスシート改善のために新株発行を行い、株価は63%下落。仮想通過銀行のシルバーゲート・キャピタルが任意整理をすることになったことから、同業のシグネチャー・バンクが下落。欧州市場では、金利引き上げへの懸念から市場は下落。不動産セクターが3.2%下落したほか、不動産関連の個別銘柄ではドイツのLEG Immobilienが配当を停止し、株価は11.4%下落。銅価格が下落したことを受け鉱業セクターも2.7%値を下げた。ドイツのファッションメーカーHugo Bossは2023年の売り上げが低調な増加に終わると予想し株価が2.1%下落

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