8月第1週の市況

2022/8/1    月

米国市場では、主要3指数がいずれも上昇。シェブロンやエクソンモービルが予想を超える業績を公表したことからエネルギー株が4%以上上昇。Amazonは売り上げは予想を超えたが、電気自動車Rivian Automotiveへの投資が39億ドルの損失計上となり、利益は予想を下回ものの、株価は10%上昇。Appleも売り上げが予想を超え株価が3%以上の上昇となった。欧州市場では、企業収益が好調なことから市場は上昇。第2四半期のGDPは対前年同期比で4%の増加と予想を超える伸びとなった。一方で6月のインフレは8.9%となりこちらも予想を上回るものとなった。OPECプラスの会合を来週に控え原油価格が上昇し石油関連株が上昇。英国の銀行NatWestが通年の収益見通しを引き上げたことから株価が8.1%上昇し、また、フランスのNMPパリバ、スペインのBBVAも株価が上昇し、銀行株も市場をけん引

2022/8/2    火

米国市場では、方向性のない市場となった。ボーイングが値を上げたが、エクソンモービルが2.5%値を下げたほかエネルギー関連が値を下げた。ISM製造業指数は予想したほど減速しなかった。サプライチェーンの制約が緩くなっていることが原因。ボーイングは当局が787の出荷再開を許可したことから同社の株価は6.1%上昇。欧州市場では中国の経済統計が芳しくなかったこともあり、製造業活動が縮小し、株式市場も下落した。エネルギー株は1.5%下落した。一方で、ユーロ圏の失業率は6.6%と市場の予想とおりであった。英国の教育関連Pearsonは通年の収益予想を維持し株価は12.7%上昇。HSBCは筆頭株主の分社化の要求を退ける一方、利益は予想を超え、たくさんの配当を約束することになった

2022/8/3    水

米国市場では地政学的な緊張が高まるほか、キャタピラーが予想以下の収益を公表し株式市場は値を下げた。イールドが上昇する中、テクノロジー株は株価が上下動した。Teslaが上昇したために商品関連株が下落することはなかった。ヘルスケア関連のIntutive Surgical, DexCom, Zimmer Biomet Holdingsは3%以上の値上がりとなった。Uber Technologiesは初めてプラスのキャッシュフローを公表し株価は18%上昇。欧州市場では、台湾をめぐる米中の対立や世界的な製造業データの低迷が影響して株式市場は下落。なかでも、鉱業株が1.4%下落と最大の下落となった。半導体関連も1%ないし2%の下落

2022/8/4    木

米国市場ではISMサービス指数が公表され予想以上の上昇となった。インフレ圧力も低下しており、市場は上昇。小売りや旅行といったセクターが値を上げた。Royal Caribbean Cruises、Bath & Body Works、スターバックスなどが上昇。スターバックスの第2四半期のEPSは中国のロックダウンにもかかわらず予想以上となった。テクノロジー株も大きく値を上げ、Meta Platformsが5%、アップルも4%ほど値を上げる。欧州市場ではいくつかの個別銘柄がけん引して市場は上昇。食品配送のJust Eat Takeaway.comは上半期の損失が予想以下であったことから株価は5.4%上昇。Infinionは四半期の決算が好調で通年の見通しを引き上げ、株価は5%上昇。AXAは利益が3%増加し、自社株買いを公表し株価が5.7%上昇した。ソシエテ・ジェネラルは第2四半期の損失が予想以下となり、株価が3.1%上昇

2022/8/5    金

米国市場では、翌日に市場に影響力のある雇用統計が公表される前に、SP500とダウは値を下げたがNASDAQは値上がり。原油価格が1バレル当たり90ドルを下回る水準に下落したことからエネルギー株は2%以上下落。テクノロジー株は大手株が値を上げたこともあり、全体に値を上げた。アリババは四半期決算が予想を超える水準になり株価は5%以上上昇。欧州市場では、イングランド銀行が0.5%の利上げを行い、FTSEが上昇。市場全体でみるとFTSEが下支えして市場は少し上昇。クレディ・スイスは世界で数千人の人員削減を検討していると報じられ株価は1.7%上昇。BNPパリバやソシエテ・ジェネラルが好決算となったことから、クレディ・アグリコルも4.7%上昇

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7月第5週の市況

2022/7/25    月

米国市場ではメディア関連の株式が下落して市場全体もマイナスになった。Snap Incは、四半期の売り上げの伸びが過去最低になったことから株価が40%近く下落。一方、Twitterは収益が下落したが株価は0.8%の上昇になった。Meta PlatformsやAplfabetも株価は5%以上下落した。Verizon Communicationsはインフレを原因に予想利益を下方修正し、株価は6.8%下落。欧州市場では、エネルギー供給の懸念が緩和されたことから株式市場はわずかに上昇。セクター別では不動産のほか、公益、食品・飲料などが市場をけん引した。銀行は下落し、原油価格が上昇したためエネルギー関連は上昇。デンマークのDanske Bankは配当を削減し株価が2.2%下落。スイスのエレベーター製造のSchindlerは2022年の収益予想を下方修正し3.9%株価下落。ドイツの食品配送 Delivery Heroは損失が予想より少なく、同業他社のJust Eat Takeawayは13.8%株価上昇

2022/7/26    火

米国市場では上がり下がりした後、SP500は横ばいとなった。セクター別ではテクノロジーや一般消費財が下落。そのためNASDAQは値を下げた。市場終了後、ウォルマートは食品と燃料の高騰のために通年の収益見通しを下方修正し、株価は8%下落。Newmontは金価格の下落とインフレの圧力から通年のコスト予想を引き上げ、四半期決算は予想以下となり、株価は13.2%下落。欧州市場では、ドイツの景況感指数Ifoが予想以上に下落し、また、ロシアのガスプロムがノードストリーム1を通じたガス供給の引き下げを示唆したことから、株式市場は下落。一方で、欧米の中央銀行の金利引き上げで恩恵を被った銀行株のウェイトの高いスペインやイタリアでは株価上昇。オランダのフィリップスは中国の供給不足とロックダウンが四半期決算を予想以上に引き下げ株価は7.7%下落

2022/7/27    水

米国市場では、7.6%株価が下落したウォルマートに引きずられる形で小売り関連が値を下げ、市場全体も急落。小売り関連ではターゲットは3.6%、Amazonは5.2%下落。カンファレンスボード指数が公表され、個人は買い物の予定を大きく引き下げていることが指摘された。マイクロソフトは2.7%、Alphabetは2.3%の値下がり。3Mはヘルスケア部門の子会社化を検討していることを公表し株価は4.9%上昇。GEは収益予想が予想を上回ったために株価は4.6%上昇。欧州では緊急エネルギー消費削減計画が承認され、ドイツとイタリアでは株価下落。IMFはユーロ圏の成長を2.8%から2.6%に、ドイツについては2.1%から1.2%に下方修正。ユニリバーは決算が予想を超えたために株価は2.9%上昇

2022/7/28    木

米国ではFedが予想とおり金利を0.75%引き上げ、また、Microsoft等が予想以上の決算を公表し2020年4月以来の大きな値上がりとなった。マイクロソフトはクラウド部門が好調で売り上げが2倍の伸びとなり株価は6.7%上昇。Alphabetは、Googleの検索広告の売り上げが予想以上となり株価は7.7%増。欧州市場ではロシア関連にウェイトが高いイタリアの銀行UniCreditや英国のSmurfit Kappaが値を上げ、株式市場では7週間来の高値となった。また、格安航空のWizz Airは四半期の売り上げが4倍になり航空券価格も高いため株価は10.4%値上がり。そのため、旅行・レジャー関連は3%の上昇

2022/7/29    金

米国では、GDP成長が0.5%の増加の予想だったが、0.9%の減少となった。イールド市場ではFedの金利引き上げのスタンスがそれほどタカ派的でないと見ており、金利に敏感な2年物イールドは3%を下回る水準にとどまっている。Meta Platformsが予想を下回る業績を公表し株価は6%下落。半導体のQualcommは携帯電話の売り上げの鈍化が半導体の需要を引き下げるとして予想を下回る見通しを公表したが、半導体株全体としては1%の価格上昇。欧州市場では、個別企業の好調な収益を背景に市場は7週間来の高値をつけた。スペイン市場は大手銀行のサンタンデールが利益がよそを下回ったことから株価が下落し、市場全体も下落。イタリア市場では、自動車のStelllantisや半導体のSTMicroelectronicsが堅調で市場も2.1%上昇

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