7月第5週の市況

2022/7/25    月

米国市場ではメディア関連の株式が下落して市場全体もマイナスになった。Snap Incは、四半期の売り上げの伸びが過去最低になったことから株価が40%近く下落。一方、Twitterは収益が下落したが株価は0.8%の上昇になった。Meta PlatformsやAplfabetも株価は5%以上下落した。Verizon Communicationsはインフレを原因に予想利益を下方修正し、株価は6.8%下落。欧州市場では、エネルギー供給の懸念が緩和されたことから株式市場はわずかに上昇。セクター別では不動産のほか、公益、食品・飲料などが市場をけん引した。銀行は下落し、原油価格が上昇したためエネルギー関連は上昇。デンマークのDanske Bankは配当を削減し株価が2.2%下落。スイスのエレベーター製造のSchindlerは2022年の収益予想を下方修正し3.9%株価下落。ドイツの食品配送 Delivery Heroは損失が予想より少なく、同業他社のJust Eat Takeawayは13.8%株価上昇

2022/7/26    火

米国市場では上がり下がりした後、SP500は横ばいとなった。セクター別ではテクノロジーや一般消費財が下落。そのためNASDAQは値を下げた。市場終了後、ウォルマートは食品と燃料の高騰のために通年の収益見通しを下方修正し、株価は8%下落。Newmontは金価格の下落とインフレの圧力から通年のコスト予想を引き上げ、四半期決算は予想以下となり、株価は13.2%下落。欧州市場では、ドイツの景況感指数Ifoが予想以上に下落し、また、ロシアのガスプロムがノードストリーム1を通じたガス供給の引き下げを示唆したことから、株式市場は下落。一方で、欧米の中央銀行の金利引き上げで恩恵を被った銀行株のウェイトの高いスペインやイタリアでは株価上昇。オランダのフィリップスは中国の供給不足とロックダウンが四半期決算を予想以上に引き下げ株価は7.7%下落

2022/7/27    水

米国市場では、7.6%株価が下落したウォルマートに引きずられる形で小売り関連が値を下げ、市場全体も急落。小売り関連ではターゲットは3.6%、Amazonは5.2%下落。カンファレンスボード指数が公表され、個人は買い物の予定を大きく引き下げていることが指摘された。マイクロソフトは2.7%、Alphabetは2.3%の値下がり。3Mはヘルスケア部門の子会社化を検討していることを公表し株価は4.9%上昇。GEは収益予想が予想を上回ったために株価は4.6%上昇。欧州では緊急エネルギー消費削減計画が承認され、ドイツとイタリアでは株価下落。IMFはユーロ圏の成長を2.8%から2.6%に、ドイツについては2.1%から1.2%に下方修正。ユニリバーは決算が予想を超えたために株価は2.9%上昇

2022/7/28    木

米国ではFedが予想とおり金利を0.75%引き上げ、また、Microsoft等が予想以上の決算を公表し2020年4月以来の大きな値上がりとなった。マイクロソフトはクラウド部門が好調で売り上げが2倍の伸びとなり株価は6.7%上昇。Alphabetは、Googleの検索広告の売り上げが予想以上となり株価は7.7%増。欧州市場ではロシア関連にウェイトが高いイタリアの銀行UniCreditや英国のSmurfit Kappaが値を上げ、株式市場では7週間来の高値となった。また、格安航空のWizz Airは四半期の売り上げが4倍になり航空券価格も高いため株価は10.4%値上がり。そのため、旅行・レジャー関連は3%の上昇

2022/7/29    金

米国では、GDP成長が0.5%の増加の予想だったが、0.9%の減少となった。イールド市場ではFedの金利引き上げのスタンスがそれほどタカ派的でないと見ており、金利に敏感な2年物イールドは3%を下回る水準にとどまっている。Meta Platformsが予想を下回る業績を公表し株価は6%下落。半導体のQualcommは携帯電話の売り上げの鈍化が半導体の需要を引き下げるとして予想を下回る見通しを公表したが、半導体株全体としては1%の価格上昇。欧州市場では、個別企業の好調な収益を背景に市場は7週間来の高値をつけた。スペイン市場は大手銀行のサンタンデールが利益がよそを下回ったことから株価が下落し、市場全体も下落。イタリア市場では、自動車のStelllantisや半導体のSTMicroelectronicsが堅調で市場も2.1%上昇

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