1月第2週の市況

2025/1/6    月

米国市場では主要3指数はいずれも値上がり。ISM製造業指数は予想外に上昇し、3月以来の水準となった。前日に値を下げたTeslaが値を上げたことから、セクター別では一般消費財が最も値を上げた。日本製鉄のUSスチールの買収をバイデン大統領が阻止したことから、USスチール株は6.5%下落。米国の軍医総監が飲酒ががんのリスクを招くとコメントし、Molson CoorsやBrown Formanといったアルコールメーカーが3.4%、2.5%それぞれ下落した。欧州市場では、高級品やアルコールメーカーなどが値を下げ、市場全体も値を下げた。中国が長期債を発行して景気刺激のための財源を確保することを表明。中国依存の強い、高級品、鉱業、自動車などの株価が下落。自動車メーカーのStellantisは2024年のイタリアでの自動車生産が37%下落したことがわかり、株価は3.5%下落

2025/1/7    火

米国市場では主要3指数ともに上昇。トランプ政権での自動車に対する関税は、一部の自動車会社には適用されない見込みとなり、フォードやGMは株価上昇。マイクロソフトは800億ドルを投じてAI関連のデータセンターを構築することを公表し、台湾の Foxconn’sは第4四半期の売り上げが予想を超えた。Nvidia,AMD、Micron Technologyが値を上げ、フィラデルフィア半導体指数も3.45%上昇。シティはブローカーからの評価が上昇し、株価も上昇。欧州市場でもトランプ次期政権の関税が予想していたほど厳しいものではないとの期待感から株式市場は上昇。自動車セクターは3%の上昇となった。中国の影響が強い高級品株も、LVMH,Hermes,Kering,Richemontが2.4%ないし4.5%株価上昇

2025/1/8    水

米国では、11月の求人数が予想外に上昇し、ISMサービス指数は輸入価格が2年来の高値水準になる中、12月に予想以上に上昇。また、10年物イールドは8か月来の高水準となった。こういった環境を受けて株式市場では主要3指数はいずれも下落。AI関連株の指標となるNviviaの株価は5.7%の下落となった。NvidiaのCEOのスン・ファン氏が、NvidiaのRTX 50 seriesに使う半導体をMicron Technologyが開発していることを明らかにし、Micron Technology株は2.7%上昇。欧州市場では、エネルギー株がけん引して市場は上昇。ECBは金利の引き下げを行うと見られており、金利感応度の高い不動産は0.6%値を下げた。英国の服の小売りのNextは、年間の利益予想を上方修正し、株価は3.7%上昇

2025/1/9    木

米国ではトランプ氏が非常時に輸入を制限できる法案を検討中と報じられ、株式市場は下落。10年物イールドは4.73%と4月来の高水準にある。メガキャップもまちまちで、マイクロソフトはわずかに値を上げたが、AlphabetやMetaは値を下げた。また、民間部門の労働統計ADPレポートでは12月に雇用は大きく落ち込んだことを公表した。MetaがFacebookのMarketplaceにEbayを試験的に加えるとして、Ebayは9.4%株価上昇。欧州市場では、公表されたユーロ圏のインフレから欧米の中央銀行の利下げが鈍化すると見越しており、イールドが上昇し、株式市場は下落した

2025/1/10    金

欧州市場では、トランプ新政権の関税計画に懸念は残るものの、ヘルスケアと鉱業株がけん引して市場は上昇。銅先物価格が上昇し、そのためロンドン市場上場のAntofagasta、Anglo American、Rio Tintoなどが1.5-3.3%上昇。英国では10年物イールドが2008年以降で最高に達している。小売株が大きく値を下げ、B&M、Marks & Spencer、Greggsが8.4-15.8%株価下落

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