2月第2週の市況

2023/2/6    月

米国では、公表された労働統計がよすぎて、Fedが金利引き上げに動くのではないかとの懸念から市場は下落。失業率は53年半ぶりの低水準で3.4%になった。アップルは2期連続の売り上げ減となったが、中国でのiPhone生産が回復する見通しで、株価は2.7%上昇。四半期の営業利益がほぼなくなったAmazonは8.4%の株価下落。Alphabetも8.4%の株価下落。欧州市場では、金曜日に公表された労働統計が堅調で、米国の金利は予想以上の期間引き上げられないのではないかとの楽観的な見方の中、ヘルスケア株やエネルギー株がけん引して市場は上昇。英国のFTSEは一瞬ではあるが史上最高値を更新。ユーロ圏のビジネス活動指数は1月に再びプラスに転じ、12月の企業物価指数は対前年比で下落に転じた。ヘルスケア関連ではNovo Nordiskやロッシュは値を上げたが、Sanofiは2023年の成長見通しが芳しくなく1.9%株価下落

2023/2/7    火

米国ではイエレン財務長官が、労働市場は依然堅調であるが、インフレは収束し、景気後退にはならないとの見通しを公表したが、10年ものイールドはここ4週間で最高となり、主要株式指数は下落。タイソン・フードは四半期の売り上げ・利益がいずれも予想を下回り株価下落。鉱業株のNewmont Corpはオーストラリアの同業のNewcrest Miningに169億ドルの買収提案を行い、Newmont株は下落。米中の地政学的な緊張の高まりを受け、PinduoduoやBaiduなどの中国株は値下がり。欧州市場でも金利の上昇が長期化するとの見方からテクノロジーや不動産といった金利感応度の高いセクターを中心に値下がり。米中の緊張の高まりを受けて、Hermes、LVMH、Keringなどの高級品メーカーが下落

2023/2/8    水

米国市場では方向性のない市場であったが、パウエルFRB議長が労働市場が強すぎることを望まないとコメントし、投資家の利上げ鈍化の期待を裏切った。マイクロソフトはオープンAIのChatGPTを公開し、同株にけん引されてNASDAQとSP500は値上がり。デュポンは製品の高価格化により業績が向上し株価上昇。Bed Bath & Beyondは破産を免れるために10億ドルの資本注入を行ったが株価下落。欧州市場では市場は微増。BPが史上最高の四半期利益を計上し株価が8%上昇。そのためエネルギーセクターが3%の上昇。BNPパリバが2025年の収益目標を上方修正し株価は2.6%上昇

2023/2/9    木

米国市場ではGoogleの親会社であるAlphabetが、GoogleのAIチャットボットが不正確な情報を提供したことで、株価が7.7%下落した。主要3指数はいずれも下落したがNASDAQは1.7%と大きく下落。コミュニケーションサービスが4.1%下落したほか、テクノロジーや公益も、それぞれ、1.3%、1.7%下落した。CVS Health CorpはOak Street Healthに95億ドルの現金での買収を提案し、いずれの企業も3%以上株価上昇。欧州市場では前日のパウエルFRB議長のコメントとエネルギー、化学関連株が要因となって市場は上昇。エネルギー関連ではフィンランドの Nesteが10%以上値を上げ、ノルウェーのEquinorが四半期業績が予想を超えたため6.8%株価が上昇し、セクターでは1.7%上昇。化学関連では、肥料メーカーのYaraが予想を超える業績を公表し、株価は3.4%上昇

2023/2/10    金

米国市場では30年物国債の需要が低きイールド上昇。Googleのチャットボットが不適切な情報を配信したことにより、親会社のAlphabetの株は続落。ディズニーは利益が予想を上回り、また、人員削減を公表し、アクティベスト投資家がボードメンバーへの起用要求を取り下げたが、株価は1.3%下落。セールスフォースはヘッジファンドが同社株を朋友したと報じられ株価は2.4%上昇。欧州市場は3日連続で株式市場上昇。シーメンスが予想以上の利益を計上し通年の目標を上方修正したことから株価が6.7%上昇。英国の製薬メーカーアストラゼネカも2023年の見通しが堅調で株価4.1%上昇

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