3月第2週の市況

2022/3/7    月

米国では雇用統計が公表され67.8万人の新規就労と失業率が3.8%にまで低下したことがプラス要因であったが、ウクライナ問題で投資家の懸念大きく、金融関連は2%値を下げ、市場全体も値下がり。銀行株指数は3.35%の下落。Amazon、アップル、マイクロソフトなどの大型株も1%以上の下落。WW internationalは親の承諾を得ることなく不法に子どもの情報を収集したと連邦取引委員会から指摘され、株価が8%以上下落。欧州ではロシアがウクライナの原発施設に侵入したとの報を受けて自動車や銀行株が下落。安全資産としての金や債券の価格が上昇。オランダのINGはロシアへの制裁で影響を受ける貸し付けが70億ユーロに上ると公表し株価は9.7%の下落。タイヤメーカーのミシュランは欧州内の拠点で物流関連の問題で生産を停止株価は7.2%下落

2022/3/8    火

米国市場ではロシアからの原油の禁輸措置がインフレを招くとの懸念から市場は大きく下落し、NASDAQはベア市場に入ったことを確認。原油価格は2008年以来の高値となった。Amazon、マイクロソフト、アップルなどの大型株が下落。金融セクターは3.7%値を下げ、公益部門が唯一1.3%の値上がりとなった。欧州市場では、エネルギー関連株式が上昇したが、ウクライナ問題とインフレ懸念から市場は下落。BPとシェルは3.8%と8%株価を上げたためにロンドンのFTSEの下落は小幅なものにとどまり0.4%の下落になった。ドイツのDAXは2.0%、イタリアのMIBは1.4%の下落となり、ベア市場になっていることが確認された。ウニクレディ、Raiffeisen、ソシエテジェネラルなどのロシア関連の貸し出しの大きい銀行は5%前後の下落となった

2022/3/9    水

米国市場では、米国のロシアからの原油の禁輸を受けて原油価格が上昇しエネルギー関連は値を上げたが、市場は下落した。一般消費財やヘルスケア関連が値を下げたために、ディフェンシブな銘柄も下落。Tesla、Meta、Alphabetなどは値を上げる。キャタピラーはブローカが評価を引き上げたために値上がり。欧州市場では売国の原油禁輸を受け、方向性のない市場となったが、最終的には値下がり。英国とドイツの市場は横ばいで、銀行株のウェイトの高いスペインとイタリアの市場は上昇。原油価格が1バレル当たり130ドルを超え、BPとシェルは、それぞれ、5.1%、3.0%値上がり。テレコムイタリアは米国のファンドKKRが依然として同社の買収に意欲的と報じられたことから、株価が5.9%上昇

2022/3/10    木

米国市場では金融とテクノロジー株がリバウンドしてSP500は2020年6月以来の上昇となった。金融関連は4%、テクノロジー関連は3.6%の上昇。指標となるブレント原油が、1バレル当たり130ドルから110ドルまで下落したため、エネルギー関連は3.2%の軟化。クルーズ運用のカーニバルが8.8%、ユナイテッドエアラインが8.3%値を上げるなど、旅行・レジャー関連も上昇。欧州市場でも株価はリバウンドし、仏伊の市場では7%ほど値上がり。大きく値を下げていた自動車、銀行、レジャーなどが7%以上値を上げた。英国のFTSEは資源関連のウェイトが高いために上昇は3.2%にとどまった。ドイッチェポストは2021年の営業利益が65%増になることを公表し株価が12.5%上昇

2022/3/11    金

米国市場では、消費者物価指数は7.9%の上昇となり、40年来の高水準に達したことから株式市場は下落。市場では来週のFOMCの会合で25ベーシスの利上げを見越しているが、より高い利上げになるのではという懸念もある。Amazonは1株の20株への分割と100億ドルの自社株買いを公表し、株価は5.4%上昇。米銀で最初にロシアからの撤退を表明したゴールドマンサックスは株価が1.1%下落。欧州市場ではECBがパンデミック関連の景気刺激の縮小を公表し、インフレについては3.2%から5.1%に予想を引き上げた。BMWは利益がパンデミック前からほぼ倍増になったが、株価は5.5%の下落。リオティントはロシアとのビジネスを取りやめることを公表し株価は4.7%の下落。ロシアでのビジネスを一時的に取りやめたヒューゴ・ボスも7.1%の株価下落

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