Q 実家に戻ったのですが、実家の火災保険に加入しようと思っているのですが、ちょっと保険料高いので迷っています
A じゃあ、保険の設計書をもってきてもらえばちょっと見ますよ
Q 実は、今、持っています。見てもらえますか?
ほけんの窓口で、東京海上日動と損保ジャパン日本興和の見積もりをもらったのです。
A ほけんの窓口の人は何かアドバイスくれなかったのですか?
Q ほけんの窓口の人は、『そりゃ、大きいほうがいいですよ。だから、東京海上』っていうのです
A 保険料を安くしたいのであれば、共済も見てみたらどうですか。こくみん共済とか神奈川県民共済
Q ほけんの窓口の人は、『共済はかけている人が同じ地域に住んでいるから、今回のような洪水などがあったときは支払えないっていうんです。だから、大きな会社がいい』って言っています
A それはちょっと言いすぎだなぁ。そもそも、こくみん共済だったら、全国規模でしょ
Q 3.11、東日本大震災のような津波になったらどうなるのですか?
A 洪水と津波はちょっと扱いが違うよ。東日本大震災の時は、地震による津波でしょ。地震による津波は、地震保険に加入していないと一切保険金は受け取れない
Q じゃあ、やっぱり大手がいいのですか?
A そうでもない。日本の地震の補償は保険会社が引き受けられる規模じゃない。保険には再保険(保険会社の保険のこと)があるけど、世界中の保険会社も日本の地震保険の再保険は引き受けない。結局、地震保険の大半は最終的には日本政府が引き受けることになっている。(参考:日本損害保険協会資料)だから、地震保険については保険会社は窓口のようなもの。まして、保険会社の規模が大きい、小さいは関係ない。
【ふりかえり】
お話しした後、相談者とこくみん共済のウェブサイトで、見積書の内容と同じ内容の試算をしてみました。ほぼ同じ補償内容でしたが、保険料が安くなっていたようです。
損害保険会社の見積もりとこくみん共済の内容が同じものなのかは、もう少しチェックも必要ですし、こくみん共済が地震保険に関する法律第2条に定める保険会社等に該当するのかもチェックが必要ですが、保険の比較をするときに、保険会社の規模だけで論ずるのはちょっと時代遅れのような気がしますね。