4月第1週の市況

2019/4/1    月

米国のムニューシン財務長官は北京での米中貿易協議について建設的な対話になったとコメントし、欧米市場ともに好感。米国では貿易感応度の高い工業株や半導体関連が値を上げる。個人消費の上昇は予想以下となり、イールドは逆イールドが解消された。欧州では米中協議に加えて、アパレル大手のH&Mが利益の減少が予想以下になったことなどから市場は上昇。ドイツの旅行代理店テュイはボーイング737MAX関連で2億ユーロの利益減になったとして9%近く下落。Nordea BankとSwedbankは、ニューヨーク当局からマネーロンダリングの照会を受けいずれも10%以上下落

2019/4/2    火

米中で製造業関連の統計がよかったおかげで欧米市場は上昇。米国ではISM製造業指数が55.3%となり予想以上に良い数字となった。中国でも製造業の統計がここ4カ月で初めて上昇。米国では10年物のイールドが上昇し、不動産、消費財、公益の3つのセクターは下落した。欧州では、ドイツの製造業指数が60か月来の低い水準になったが、Continental AGやダイムラーなど車関連の銘柄は大きく上昇。フィアットクライスラーとプジョーは合併の話題でいずれも上昇。ただし、EU圏の工業生産は6年の中で最悪の水準

2019/4/3    水

米国市場では、国債が再び値上がりし、NASDAQは上昇し、SP500は横ばい。2月の製造業統計は受注は下落したが出荷は横ばい、1月分のデータは上方修正されたので製造業関連は安定。OPECが減産をアナウンスしたことから原油価格は4か月来の高値となった。欧州市場では、昨日に引き続き自動車関連がけん引して値を上げた。ロンドン上場のプルデンシャルやオールドミューチュアルといった保険会社も堅調であった

2019/4/4    木

米中対話の進展への期待感が増し欧米市場で半導体銘柄を中心に値を上げ、市場をけん引。米国ではフィラデルフィア半導体指数は3%上昇。ADPレポートは12万9千人の増加となり、予想を下回った。個別銘柄ではボーイングが収益の予想を下方修正され値下がり。欧州市場では米中対話のほか、ユーロ圏の小売り統計が強かったこと、中国のサービス部門の活動指数がが14か月来の高値を更新したことなどがけん引要因。輸出主導のドイツDAXは5日連続の上昇

2019/4/5    金

米国ではトランプ大統領が中国の副首相と面会する予定が公表され、新規失業給付申請者は49年来の最低水準となり、SP500とダウは値を上げた。ただし、テクノロジー関連が値を下げたことからNASDAQは値下がり。個別銘柄では、ボーイングがリバウンドし、FBも値を上げた。反対に、四半期の出荷が約3割減少したTeslaとマイクロソフトが値下がり。欧州市場では、資源関連が7日連続の値上がりの後、息切れとなったほか、英国のロイズが3.5%の値下がり。市場全体も値下がり。ドイツのコメルツバンクに対してイタリアのUnitCreditが買収の意思を持っていると報じられ、コメルツバンクは値を上げ、UnitCreditは値下がり

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3月第5週の市況

2019/3/25    月

米国市場では製造業指数が予想以下となり、また、イールドカーブが逆イールドになったことから市場は金融株を中心に値を下げた。欧州市場でもドイツの製造業指数が悪いほか、域内のPMIも特にフランスが予想外に悪化。イタリアの銀行が弱く、HSBC、BP、PLG、Totalなどの大型株も2%以上値を下げた

2019/3/26    火

米国市場ではアップルがアップルTVを公表したが同株は1.2%の下落。10年物のイールドは2017年12月の水準にまで下がり逆イールドが先鋭化。欧州市場でも世界経済やBrexitの不透明感で値下がりしたが、3月のドイツの信頼感指数IFOが予想以上に上昇し下落幅が縮小。英国では、Brexitの不透明感から中小株を中心に値下がり。個別銘柄ではBayerが血液希釈剤の訴訟費用として7億7500万ドルを計上し株価は2.9%下落

2019/3/27    水

米国市場ではイールドが15か月来の低い水準で安定。値下がりしていた金融株がリバウンドし、OPECが生産を引き締めた原油価格が高騰しエネルギー株も値上がり市場は上昇。アップルはiPhoneに使われているインテル製の半導体がQualcomの特許侵害に当たると認定され1%値を下げた。欧州市場ではヘルスケア株にけん引されて市場は上昇。英国ではメイ首相のBrexit案に賛成する議員も出てきた。中国が300機の航空機を注文したエアバスは2%株価上昇

2019/3/28    木

欧米市場ともにイールドが主役になった。米国市場では、逆イールドが将来の景気後退を示唆しているとして懸念され、足元のイールドはさらに下がり、金融・銀行株を中心に値が下がった。市場全体もプラスの要因に乏しくマイナス。欧州市場では、ECBのドラギ総裁が利上げの延期を示唆し、ドイツではすでにマイナスに入っている10年物イールドがさらに低下。Brexitについては様子見といった感じでこちらもプラス材料に乏しく市場は値下がり

2019/3/29    金

米国では2018年第4四半期のGDP成長率が年率2.2%に改訂され予想より低かったが、10年物のイールドが少し上がったこと、米中の貿易対話が始まったことが好感されたことなどから市場は上昇した。貿易に感応度の高い産業株や、カルバンクラインの親会社PVH Corpが値を上げた一般消費財関連が値を上げた。欧州では、英ポンドが下落してFTSEが0.6%値を上げたが、世界経済の成長鈍化の見通しとBrexitの不透明感から市場は値を下げた

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