1月第3週の市況

2025/1/13    月 

米国では公表された労働統計が失業率が4.1%に下落するなど堅調で、Fedの利下げのペースが鈍化するとの懸念から株式市場は大きく値下がり。イールドは2023年11月以来の高水準に上昇した。NvidiaやAMDなどの半導体関連は3%以上の株価下落。デルタ航空は第4四半期の利益が予想を上回り、株価は9%以上上昇。また、四半期の販売が予想を上回った薬の小売りWalgreens Boots Allianceも27%株価上昇。欧州市場も米国の労働統計により株式市場は下落。ドイツ国債のイールドも2024年7月以来の高水準となった。金利感応度の高い不動産株は1.1%下落。メルセデスベンツも四半期の売り上げが予想を超えたことから株価は3.7%上昇

2025/1/14    火

米国市場では、イールドが14か月来の高水準になり、株式指数はSP500とNASDAQが下落。ダウは値を上げた。バイデン政権が2026年のメディケアの補償率を公表し、UnitedHealth Groupは株価が4.3%上昇。CVS HealthやHumanaも7%程度株価が上昇し、ヘルスケアセクターは株価上昇。一方、公益やテクノロジーといったセクターは値下がり。原油は価格が上昇したためエネルギーセクターは上昇。欧州市場では株式指数が下落。テクノロジー、不動産、ヘルスケアといったセクターが下落。バイオ企業のBiomerieuxはノルウェーの同業SpinChipを買収することで合意し、株価が3.6%上昇

2025/1/15    水

米国では公表された生産者物価指数が予想以下の上昇となり、イールドは高水準で維持されている。株式市場では方向性のない市場となり、SP500は何とか値を上げたが、NASDAQとダウは値を下げた。ヘルスケアのEli Lillyは、減量薬が予想を下回り第4四半期の予想が芳しくなく、株価も6.5%下落した。ボーイングは、2024年、パンデミック以降の最低の飛行機の出荷数となり株価は2.1%下落。欧州市場では、トランプ次期大統領の関税に対する警戒感がある中、株式市場はほぼ横ばいであった。ドイツのイールドは2024年7月以来の高水準に上昇。ヘルスケアセクターは1.6%値を下げた。また、BPは製油部門の利幅の減少を公表し株価が2.5%下落。銀行向けソフトウェアのTemenosは第4四半期の業績が予想を超えたため株価は5.3%上昇

2025/1/16    木

米国では、エネルギーコストの上昇から消費者物価指数が過去7か月で最大の上昇となったが、インフレ圧力自体は減少し、株式市場では主要3指数はいずれも上昇。JPモルガン、ゴールドマン・サックスやウェルズ・ファーゴといった大手行は予想以上にになった利益を背景に株価は上昇。欧州市場では、米国のインフレ統計が予想通りであったとみなし、株式市場は1%上昇。金利感応度の高い不動産や銀行といったセクターが市場をけん引。英国ではインフレがさらに沈静化し国内株中心のFTMCは2.9%の上昇となった。FTSEは1.2%の上昇

2025/1/17    金

米国市場では値上がりと値下がりを繰り返したが最終的には株式指数は値下がり。昨日、値上がりが続いた大手行では、モルガンスタンレーが第4四半期の利益が増加し、株価も2.7%上昇したが、バンクオブアメリカは2025年の利息収入が増加することを予想したが、株価は1.9%の値下がり。10年物イールドは下落。第4四半期の利益が予想以下となったUnitedHealthは株価が5.5%下落。欧州市場では、高級品ブランドのRichemont’sが四半期利益が予想を超え、また、TSMCが史上最高の四半期利益を計上したことなどの影響で、株式市場は値上がり。高級品関連ではLVMH,Dior,Kering,Hermesなどが4%以上株価上昇。衣料小売りのZalandoは2024年の利益が予想を上回ることを公表し、株価は8.6%上昇

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1月第2週の市況

2025/1/6    月

米国市場では主要3指数はいずれも値上がり。ISM製造業指数は予想外に上昇し、3月以来の水準となった。前日に値を下げたTeslaが値を上げたことから、セクター別では一般消費財が最も値を上げた。日本製鉄のUSスチールの買収をバイデン大統領が阻止したことから、USスチール株は6.5%下落。米国の軍医総監が飲酒ががんのリスクを招くとコメントし、Molson CoorsやBrown Formanといったアルコールメーカーが3.4%、2.5%それぞれ下落した。欧州市場では、高級品やアルコールメーカーなどが値を下げ、市場全体も値を下げた。中国が長期債を発行して景気刺激のための財源を確保することを表明。中国依存の強い、高級品、鉱業、自動車などの株価が下落。自動車メーカーのStellantisは2024年のイタリアでの自動車生産が37%下落したことがわかり、株価は3.5%下落

2025/1/7    火

米国市場では主要3指数ともに上昇。トランプ政権での自動車に対する関税は、一部の自動車会社には適用されない見込みとなり、フォードやGMは株価上昇。マイクロソフトは800億ドルを投じてAI関連のデータセンターを構築することを公表し、台湾の Foxconn’sは第4四半期の売り上げが予想を超えた。Nvidia,AMD、Micron Technologyが値を上げ、フィラデルフィア半導体指数も3.45%上昇。シティはブローカーからの評価が上昇し、株価も上昇。欧州市場でもトランプ次期政権の関税が予想していたほど厳しいものではないとの期待感から株式市場は上昇。自動車セクターは3%の上昇となった。中国の影響が強い高級品株も、LVMH,Hermes,Kering,Richemontが2.4%ないし4.5%株価上昇

2025/1/8    水

米国では、11月の求人数が予想外に上昇し、ISMサービス指数は輸入価格が2年来の高値水準になる中、12月に予想以上に上昇。また、10年物イールドは8か月来の高水準となった。こういった環境を受けて株式市場では主要3指数はいずれも下落。AI関連株の指標となるNviviaの株価は5.7%の下落となった。NvidiaのCEOのスン・ファン氏が、NvidiaのRTX 50 seriesに使う半導体をMicron Technologyが開発していることを明らかにし、Micron Technology株は2.7%上昇。欧州市場では、エネルギー株がけん引して市場は上昇。ECBは金利の引き下げを行うと見られており、金利感応度の高い不動産は0.6%値を下げた。英国の服の小売りのNextは、年間の利益予想を上方修正し、株価は3.7%上昇

2025/1/9    木

米国ではトランプ氏が非常時に輸入を制限できる法案を検討中と報じられ、株式市場は下落。10年物イールドは4.73%と4月来の高水準にある。メガキャップもまちまちで、マイクロソフトはわずかに値を上げたが、AlphabetやMetaは値を下げた。また、民間部門の労働統計ADPレポートでは12月に雇用は大きく落ち込んだことを公表した。MetaがFacebookのMarketplaceにEbayを試験的に加えるとして、Ebayは9.4%株価上昇。欧州市場では、公表されたユーロ圏のインフレから欧米の中央銀行の利下げが鈍化すると見越しており、イールドが上昇し、株式市場は下落した

2025/1/10    金

欧州市場では、トランプ新政権の関税計画に懸念は残るものの、ヘルスケアと鉱業株がけん引して市場は上昇。銅先物価格が上昇し、そのためロンドン市場上場のAntofagasta、Anglo American、Rio Tintoなどが1.5-3.3%上昇。英国では10年物イールドが2008年以降で最高に達している。小売株が大きく値を下げ、B&M、Marks & Spencer、Greggsが8.4-15.8%株価下落

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