4月第2週の市況

2021/4/5    月

欧米では、Good Fridayのため株式市場は休場。米国の非農業就労者数は91.6万人の増加となり、予想を大きく超える。米ドル高となり、イールドも1.7143%に上昇

2021/4/6    火

米国ではISM非製造業指数が史上最高を更新し、ダウとSP500は終値で史上最高値を更新。イールドも上昇し、金融、素材などのセクターが上昇。イールド上昇の余波を受けたのはテクノロジー、通信サービス、一般消費財などのセクター。原油価格が下落したことからエネルギー株は2.4%の下落。SP500の航空株指数は2.5%上昇。個別銘柄では、出荷が史上最高となったTeslaが4.4%値上がり。欧州市場はイースターで休場

2021/4/7    水

米国市場では幾分値を下げたがそれでも史上最高値付近にある。IMFは2021年の世界経済の成長を5.5%から6%に引き上げた。Snapはブローカーの格上げにより5.1%値を上げ、7月分のカリブ海、エーゲ海への旅行を再販し始めたNorwegian Cruise Lineは4.6%の上昇。欧州市場では史上最高値を更新。特に、鉱業関連が1.8%値を上げ、第1四半期の純負債の目標を350憶ドルになると公表したBPが3.2%値を上げる。そのため、英国のFTSEは1.3%の上昇。ドイツのDAX,フランスのCAC40も、それぞれ、0.7%と0.5%の上昇。旅行・レジャー、自動車、食品・飲料などの分野も上昇

2021/4/8    木

米国市場は横ばい。Fedが前回の委員会の議事録を公開し、金利が上がることを容認することが確認され、イールドは3月30日の水準近くまで上昇。ダウとSP500は値を上げるが、NASDAQは値を下げた。ただし、カナダや欧州で規制が拡大する中、テクノロジー株は上昇。Prisonは四半期配当を中断し、株価は20.4%下落。欧州市場も横ばいとなった。ヘルスケア関連と英ポンドが値を下げ、英国の株価指数FTSEは上昇。英国ではワクチン接種の進展で中小型株も上昇。ユーロ圏では製造業分野が伸びたためにPMI指数が上昇に転じた。フランスでは、政府が少数株主の株式を100億ユーロを投じて買収すると報じられたEDFが10.5%値を上げた

2021/4/9    金

欧米市場で株式市場は史上最高値を更新。米国では、新規失業保険給付申請者数が2週間連続で下落したために、イールドが下落。そのため、テクノロジー株などのグロース株が上昇。Teslaはバイデン政権が1740憶ドルの電気自動車推進予算を付けたことから、株価が1.9%上昇。欧州株式は、昨日のFedの議事録で米国のFRBが景気回復が軌道に乗るまで低金利を誘導しないと明らかにしたことから、世界経済回復への期待感から上昇。ドイツでは2月の工業受注が2か月連続で上昇。アストラゼネカはワクチン使用の制限が思っていたほどではなかったために株価は2%上昇

過去の市況を確認しよう!!

1か月前の市況 1年前の市況

グローバル財産3分法ファンド(毎月決算型)

ファンドの特徴

このファンドは、新興国国債に33%、世界株式に33%、上場不動産投資信託に33%投資することを基本にしています。いずれの資産クラスも、リスク・リターンの高い資産クラスですので、ファンド全体としてのリスクも、バランス型ファンドの中では、高い部類に入ります。販売会社は、銀行ではなく、証券会社が中心の構成になっています。

収益分配金の意味

投資家がこのファンドに求めているのは収益分配金です。右のグラフを見ていただくと、理解していただけると思います。

棒グラフで示しているのは、その年の年始の純資産残高です。折れ線グラフは収益分配金利回りです。この利回りは、年間に支払われた収益分配金利回りを、その年の年始と翌年の年始の基準価額の平均値で割って算出しています。税金は考慮していません。

このファンドの資金が1400憶円を超えた時はリーマンショックの時期に重なりますので、このファンドは株式そのものへ投資していた資金の避難先になっていた可能性があります。そう考えると、15%前後の収益分配金利回りは魅力的だったと思います。販売会社に証券会社が多いこともうなずけます。証券会社の顧客がリーマンショックの時に、株式を売却して、このファンドを購入したというストーリーです。

長期投資の観点からは批判されることが多い収益分配金ですが、現在では、シニア層の投資家が預貯金より高い利回りを求めて、手持ちの資産を運用するときに考慮されるべき要因になっています。単に、「ためる」ことだけを考える現役世代と異なり、シニア層には、「(取り崩して)使う」ということも考慮に入れなければならないからです。

一歩先への視点

収益分配金を支払うことがファンドの第一使命であるのであれば、ファンドの投資先は合理的に決められています。

新興国債券、バリュー(高配当)株、不動産投資信託は、いずれも高い金利や配当(インカムゲイン)が期待できるので、それらを原資として、ファンドが高い収益分配金を支払うことが可能になるからです。

ファンドの元本部分を取り崩すことなく、高い分配金を支払うために、投資先の資産クラスが決められているということになります。