1月第3週の市況

2022/1/17    月

米国では、銀行株の4半期決算が始まったが、予想を下回る業績で銀行株が値下がり、ダウは値を下げる。シティグループは第4四半期の利益が26%縮小し、株価は1.3%下落。BlackRockは2.2%の株安。そのほか、ゴールドマンサックス、JPモルガン、アメリカンエクスプレス、ホーム・デポなどが値を下げる。エネルギー株を筆頭に、テクノロジー関連は値を上げたためSP500、NASDAQは値上がり。欧州市場では、ECBのラガルド総裁がいつでも金融引き締めの準備ができているとコメントし市場は下落。フランス政府が株主のEDFは政府から原子力からの電力を安く供給するように圧力がかかり、株価は14.6%下落。原油・ガス価格が上昇したためエネルギー関連は上昇。ドイツのSAPはクラウドコンピューター部門が28%伸びたが株価は横ばい

2022/1/18    火

米国市場は休日。欧州市場ではヘルスケア株にけん引されて市場は上昇。英国のグラクソスミスクライアンはユニリバーからの500憶ポンドの買収提案を拒絶し4.1%上昇した。クレディスイスは会長がコロナ関連の規則を破ったことがわかり株価は2.3%の下落。スペインの銀行SabadellはHSBCが格付けを引き上げたために株価が4.5%上昇。同様にHSBCが評価を引き下げた;フランスのEDFは4.2%の株価下落

2022/1/19    水

米国市場では、ゴールドマンサックスがトレーディング事業が不振で利益が予想を下回ったことから株価は7%下落。また、イールドは2年来で最高になり、2年物のイールドは1%に達する。そのため、マイクロソフト、アップル、メタ・プラットフォームなどのメガキャップが値を下げる。株式市場は急落。マイクロソフトが買収を公表したビデオゲームメーカーのActivisionは26%株価が上昇。競合するElectronics ArtsやTake-Two Interactive Softwareも株価上昇。欧州市場でも株式市場は1週間来の低水準になった。ただし、中東での政治的不安定が原油価格の上昇を引き起こしたため、エネルギー株は上昇

2022/1/20    木

米国市場では、アップルが2.1%値を下げたほか、Tesla、Amazonなども値を下げ市場は続落。SP500は年初来で5%値を下げ、NASDAQは史上最高値を付けた11月19日に比較して10%の値下がり、セクター別では一般消費財、金融、テクノロジーなどが値下がり。個別銘柄では年間の売り上げ予想を上方修正したP&Gが3.4%値を上げ、決算が好調だった、バンクオブアメリカ、モルガンスタンレーがそれぞれ、0.4%、1.8%値を上げた。欧州市場では、高級品セクターと商品関連が堅調で市場全体も値上がり。鉄鉱石は中国での景気刺激の追加予想で価格上昇。ドイツの10年物のイールドは上昇しプラスに転じる。高級品では、英国のバーバリーが売り上げが堅調で6.3%値を上げ、Richemontも販売が好調で5.2%株価上昇

2022/1/21    金

米国市場では一時株価が上昇したが後場に入って大きく値下がり。SP500の11のセクターのうち上昇したのはエネルギーのみ。一般消費財は1.9%の下落。エクササイズ機の製造メーカーPeloton InteractiveはCNBCがマシンの製造を停止していると報じ株価は24%下落。損害保険のTravelers Cosは四半期利益が最高になり株価は3.2%上昇。欧州市場では、ライアンエアーが今年の業績回復に自信を見せ株価が4.2%上昇。それにけん引されて旅行関連が上昇。12月のドイツの生産者物価指数は史上最高の伸びになったが、イールドは下落。公益株とテクノロジー株はそれぞれ1.7%と1.5%上昇。グラクソスミスクライアンを500憶ポンドで買収提案をしたユニリバーは0.5%株価下落。グラクソスミスクライアンは1.8%下落

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BNYメロン・リアル・リターン・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)

ファンドの特徴

このファンドは、BNYメロン・インベストメント・マネジメント・ジャパン株式会社が運用するファンドです。SMA向け・為替ヘッジの有無で4種類のファンドがあります。ここで取り上げるファンドは、SMA向けでなく為替ヘッジを行わないファンドです。ファンドは、ファンド・オブ・ファンズ方式を採用しており、アイルランド籍のBNYメロン・グローバル・リアル・リターン・ファンド(USD Xクラス) に投資する形態をとっています。

このファンドの特徴は、米ドルベースで絶対収益の追求を目指して運用する点にあります。現時点では、キャッシュが26%、オルタナティブにも15%程度の割合で投資されている点が、絶対収益を目指すファンドとしての特徴でしょう。

運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、5.34%、7.95%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)と比較するとリスクは半分程度、リターンは大きく上回っていますTOPIXとの相関は0.57とそれほど高い相関になっていません。市況に応じてアセットアロケーションを変動させるという同タイプのトレンドアロケーションオープン(三菱UFJ国際投信)と比較すると、リスク調整済みの評価尺度シャープレシオ、ダウンサイドリスクを加味したソルティノレシオは、このファンドが上回っているという結果になっています。

※ 2021年12月末時点の情報で記入しています

ポートフォリオ

米国株式26%、英国を除く欧州株式12%、英国株式10%、国内債券0.5%、先進国債券0.5%、新興国債券2.0%、国内リート2%、先進国リート3.1%の投資比率になっています

運用体制

BNYメロン・インベストメント・マネジメント・ジャパン株式会社

アクティブ/パッシブ

アクティブ運用

販売会社

野村證券、楽天証券、北國銀行など

資産残高の推移

ファンドは2013年3月に設定。設定以後2016年末ごろまでは右肩上がりで純資産総額が増加し300億円を超える水準になったが、その後減少に転じ、2021年11月末には約97億円の純資産残高になっている

購入時手数料等

上限3.3%  野村證券(1億円以下)3.3% 北國銀行 なし

信託財産留保額

0.30%

信託報酬

年率1.8525%程度(概算)

収益分配金

設定来、収益分配金が支払われた実績はありません
つみたてNISAの投資対象ファンドではありません

このファンドに対するコメント

『絶対収益(リアル・リターン)』という言葉が独り歩きしそうですが、「株式市場との相関を落としたバランス型ファンド」と理解するとミスリードがなくなると思います。また、目論見書に記載されているとおり、このファンドは、「米ドルベースで絶対収益の追求を目指す」ファンドです。米ドルベースであっても、為替ヘッジなしのコースでも、円ドル為替が安定しているのであれば、(ファンドの特性は)それほど変わらないものと思われます。

手数料は、購入時手数料も信託報酬も高水準です。収益分配金は設定以来支払われていませんが、つみたてNISAの対象ファンドにも指定されていません。販売会社は、北国銀行を除き証券会社になっています。

パフォーマンスを見ると、各国の株式市場が大きく値を下げた2018年に、ファンドはほとんど値を下げていません。このあたりが、絶対収益による効果だと思われますが、その前にファンドを売却していた投資家が多くいたものと推定されます。

運用会社もしっかりしているし、おそらく、高い信託報酬を控除する前のベースで考えると、運用パフォーマンスもよいファンドだと思います。販売会社が、北國銀行以外は証券会社であることを考えると、2015年末あたりに、基準価額が13,000円を超えた付近で、投資家の皆さんは、『“利食って(利益を確定させて)”ファンドを売却したのかなぁ』とも思います。

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