10月第4週の市況

2022/10/24    月

米国ではウォールストリートジャーナルがFedの金利の引き上げ姿勢が緩和されそうと報じた影響で、株式市場は上昇した。Snap Incは広告収入が減少し、四半期の成長率が過去5年で最低になったと公表し、株価は3割弱下落。同業のMeta PlatformsやPinterestも、それぞれ、1.2%、6.4%株価下落。欧州市場では中央銀行の金利引き上げへのタカ派的な姿勢とアディダスなどの業績が芳しくなかったことを受け、株式市場は低下。アディダスは需要減から通年での見通しを下方修正し株価は9.5%下落。ライバルのプーマも7.3%株価下落。化粧品のロレアルは、アナリストから売上について議論の余地があると断じられ株価は5.8%下落。英国で9月に消費者が急激に買い控えをしたことが公表されたこともあり小売り関連が3.2%値下がり

2022/10/25    火

米国市場では、SPグローバルはビジネス活動の縮小を公表しFedの利上げに対する逆風とみなされ、11のセクターのうち9のセクターが値上がり。素材と不動産のみがマイナスになった。米国に上昇している、Pinduoduo、JD.com、Baiduなどの中国株は習政権が新たな政治局常務委員会を構成したことから、株価は12%ないし25%下落した。欧州市場では、Fedの利上げのペースが鈍化するかもしれないという期待感に、英国でスナク氏が首相に選出されることになったことを受けて、株式市場は上昇。公益、メディア、旅行・レジャーなどのセクターが市場をけん引。英国市場では株式指数のFTSEが0.6%上昇し、英国債も値を上げた。EU域内のビジネス指数はここ2年で最も縮小した。中国の習指導部が経済成長を犠牲にして、政治主導の政策をとるとの見方から香港株を保有するデンマークのProsusは17.3%株価下落。アジアに地盤を持つ英国プルデンシャルも9.3%値を下げる

2022/10/26    水

米国市場では住宅価格の伸びが鈍化し、消費者信頼感が芳しくなく、Fedの利上げスタンスを弱まらせるとの見方から、イールドの上昇圧力が低下。エネルギーを除くすべてのセクターで株価は上昇。コカ・コーラは業績見通しを上方修正し株価は2.4%上昇。GMは堅調な業績を公表し見通しを維持したことから株価は3.6%上昇。Alphabetは四半期の売り上げ見通しを達成できなかったことから、市場外取引で6%株価下落。マイクロソフトは売り上げが予想を上回ったが株価は2%以上下落。欧州市場では、企業収益が好調なことから2日連続して値を上げた。金融、不動産、テクノロジーなどが市場をけん引。UBSは四半期の利益が予想を上回り株価は7.7%上昇。また、SAPやLogitechも値を上げた

2022/10/27    木

米国市場では、ダウは値を上げたが、マイクロソフトが6%、Alphabetが8%値を下げたことが影響してSP500とNASDAQは下落。コミュニケーションサービスとテクノロジー株が最も下落。住宅ローン金利がここ20年以上で最高の水準になったことから新規住宅着工数が下落。ボーイングは予想以上に損失が広がり株価は7.9%下落。欧州市場では、カナダ中銀が予想より低い利上げを行ったことから、金利引き上げの鈍化への期待感が広がり、株式市場は5週間来の高値を付けた。ドイツの株価指数DAXは1.1%上昇。米国のマイクロソフトとAlphabetが予想以下の業績を公表したことからテクノロジー株は軟化。好業績を公表したが英国のバークレイズ、スペインンサンタンデールなどの銀行が下落。ドイッチェバンクは1.2%の株価上昇。利益の見通しを引き上げたイタリアのウニクレディは4.3%上昇

2022/10/28    金

米国市場ではGDP統計が公表され、ダウは値を上げたがSP500とNASDAQは下落。前日にマイクロソフトとAlphabetが値を下げたのに同調し、Meta Platofomesも暗い見通しを公表し株価は24.6%の下落。キャタピラーは予想以上の業績を公表し株価は7.7%上昇。マクドナルドも業績好調で3.3%の値上がり。セクター別では産業株が大きく値を上げたが、Metaに引きずられてコミュニケーションサービスが最も下落。欧州市場ではECBが予想通り0.75%の利上げを行ったが、株式市場はわずかに下落した。また、ECBが銀行向けの格安ローンTLTROをカットしたが、銀行株は値上がり。そのため銀行株のウェイトが大きいイタリアやスペインでは市場は上昇。業績が悪化しているクレディスイスは資本を増強し、雇用を削減し、富裕者層やインベストメントバンキングに集中することを企画しているが、株価は18.6%下落。STMicroelectronicsは下半期の業績が鈍化すると予想し、株価は7%下落  

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10月第3週の市況

2022/10/17    月

米国市場では、イールドが上昇しテクノロジー株を中心に値を下げる。ダウは1.3%だが、NASDAQは3%の値下がり。英国のトラス首相が財務相を更迭したことからポンドがドルに対して値を下げ、鈴木財務大臣が為替介入にコメントした円も値を下げた。OPEC+が原油生産の大幅なカットを決めたが、それでも中国を中心に需要が弱含みとみなされ原油価格は3%以上下落。欧州市場では、英国が減税案の一部を撤回したことも影響して市場はプラスになって終了した。トラス首相はクワーテン財務大臣を更迭。英ポンドはドルに対して1%以上下落し、株価指数のFTSEはわずかに値を上げた。スイスの銀行向けソフトウェア会社のTemenosは2022年の予想を下方修正し株価が19%下落。フィンランドの林業のUPM-Kymmeneは好調な四半期収益を計上し、通年のEBITも2021年比して改善すると公表し、株価は5.7%値を上げた

2022/10/18    火

米国市場では、バンクオブアメリカが金利の上昇により利息収入が増加したことから株価は6.1%上昇。同じように、バンク・オブ・ユーヨーク・メロンがも5.1%上昇。アップル、メタ・プラットフォームズ、Amazon、Teslaなどの大型グロース株も上昇。欧州市場では、銀行と不動産株にけん引されて市場は上昇。英国でトラス政権が減税案を撤回したことから、英国の株価指数FTSEは0.9%上昇。クレディスイスは、少なくとも1つの中東のファンドが資本増強に動いていると報じられ、株価は2.6%上昇。英国最大手の無料放送ITVは、制作部門のITV Studiosの売却を考えていると報じられ、株価が9.1%上昇

2022/10/19    水

欧州市場では、英国の財政案の撤回により4日連続の値上がりとなった。建築・素材、自動車のセクターが市場をけん引した。ASML HoldingsやNordic Semiconductorといった半導体関連もリスク指向の市場環境で値を上げた。フランスの大手広告会社Publicis Groupeは通年の予想を引き上げ株価は2.3%上昇

2022/10/20    木

米国市場ではイールドが14年来の高値となりテクノロジー株に逆風となり市場は低下。Alphabetやマイクロソフトが値を下げる一方で、Netfliexは第3四半期の売上・利益ともに市場予想を超え、株価は上昇した。IBMも売上・利益ともに予想を上回った。アドビシステムズも第3四半期の業績見通しを維持し株価上昇。欧州市場でも金利引き上げへの懸念から市場は下落。9月の英国のインフレは10.1%増となり40年来の高水準。小売りや不動産は値を下げる。一方で、ASMLホールディングが好業績を公表したテクノロジー株は上昇。スウェーデンの銀行Handelbanken第4四半期の業績が史上最高になると予想し株価は6.2%上昇

2022/10/21    金

米国市場では企業業績が好調であったが、それ以上に、Fedが金利引き上げに積極的であるという懸念から市場は下落。イールドは2008年6月以来となる高イールドとなった。Teslaは第4四半期の出荷台数の成長が予想の50%以下となり、株価は6.6%下落。一方、IBMやAT&Tは好業績を背景に株価上昇。欧州市場では英国のトラス首相が辞任を表明し、±を繰り返したが最終的には株式市場は上昇。保守党の党首選は来週行われる予定。NokiaとEricsssonは予想以下の業績を公表し、株価はそれぞれ7.6%、14.8%下落した。テクノロジー株は上昇したが、テレコム株は下落。ドイツでは9月の生産者物価指数が予想以上に上昇。

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