3月第4週の市況

2024/3/18    月

米国市場では市場をけん引してきたテクノロジー株が下落し、市場は軟化。アドビは第2四半期の売り上げが予想を下回り株価は13.7%下落。マイクロソフトも2.1%値を下げた。AI関連の技術のカンファレンス、Nvidia GTC developer conferenceが3月18日~21日にかけて開催されるが注目されている。 Ulta Beautyはサプライチェーンコストの上昇などで通年の利益が予想以下になり、株価は5.2%下落。欧州市場ではテレコム関連が上昇したが、米国の金利引き下げの見通しが悪くなっていることから株式市場は軟化。金利感応度の高い、不動産関連は2%下落した。Swisscomはヴォーダフォンのイタリア部門を購入することを公表し、株価は4.9%上昇。ヴォーダフォン株は5.7%上昇

2024/3/19    火

米国市場では、AppleがGoogleのAIエンジンをiPhoneに搭載する予定があると報じられ、Alphabetは株価上昇。Teslaも、欧州地区でモデルY Evsの価格を上げると公表し、株価は6.3%上昇。メガキャップがけん引する形で株式市場が上昇。Fedの政策会合を前に、金利感応度の高い不動産やヘルスケアはわずかに値下がり。欧州市場では、自動車や関連部品株が上昇したが、テレコム関連株が主導で値下がり。2月のインフレはおおむね予想とおりでドイツのイールドは少し上昇。原油価格は86ドルを超えたことから、石油・ガスセクターも上昇。Nvidia主催の年次カンファレンスに期待して、テクノロジー株は0.4%上昇

2024/3/20    水

米国市場ではNvidiaが現在のモデルより30倍速い半導体の価格と出荷計画を公表し株価は1%以上上昇。主要3指数はいずれも上昇したが、Home Depot、Apple、マクドナルドなどが1%以上値を上げたおかげでダウが最も値を上げた。また、原油価格が値上がりしたためエネルギー株も上昇。ビットコインは価格の下落により、Coinbase Globalが4%株価を下げ、Riot Platformsも3%値を下げた。MicroStrategyは約6億ドルの転換社債を発行し、株価は5.7%下落。欧州市場でも、原油価格の上昇からエネルギー株が値上がりし、また、コメルツバンクが3.5%値を上げたことから金融株も堅調で、市場全体も値上がり。ユニリバーはアイスクリーム事業を分社化することを公表し、株価は3.1%上昇

2024/3/21    木

米国では、FOMCが金利が変更しないと決めたが、パウエルFRB議長のコメントで、Fedのスタンスが変わりなく、2024年に0.75%の利下げを予定していることが確認され、株式市場は上昇した。BioNTechはがん製薬の開発にシフトしたことから、2023年の売上・利益ともに下落し株価は下落。モデルナやNovavaxなどのコロナ関連株も値下がり。Teslaは中国産のモデルを5000元値上げすることを肯定し、株価上昇。欧州市場では、大きな要因がなく株式市場は横ばい。Keringは第1四半期の売上が10%ほど下落する見通しを公表し、株価は11.9%値下がり。LVMH、バーバリー、Richemont、Christian Diorなども1.6-3.2%の下落となった。Lonzaはロッシュのカリフォルニアの施設の買収を公表し、株価は5.2%上昇

2024/3/22    金

米国市場では、Fedが今年の利下げを確約したことから主要3指数はいずれも日中史上最高値を更新し、ダウは初めて40000を超えた。 Micron Technologyは第3四半期の売上が予想を上回ると公表し株価は14%以上値上がり。Broadcomはブローカーが評価を引き上げ5.6%の株価上昇。Nvidiaも1%以上株価上昇。セクター別では公益とコミュニケーションサービスが値を下げたが、そのほかの9つのセクターは値上がり。欧州市場では、鉱業とテクノロジー株がけん引して市場は上昇。米国のFedが利下げの計画を変更しなかったことから、テクノロジー株には追い風となった。ASML Holdingが米国のMicronに連動して6%弱値を上げる。英国ではイングランド銀行が金利を維持するとともにベイリー総裁が経済が正しい方向に向かっているとコメントし、FTSEは2%弱上昇した

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3月第2週の市況

2024/3/4    月

米国市場ではNvidiaとMetaが史上最高値を更新するなどAI関連の快進撃が止まらず、SP500とNASDAQは史上最高値を更新し、ダウも値上がり。フィラデルフィア半導体指数は4.3%と大きく上昇。サービス分野は堅調で労働力はひっ迫している状況は続いているが、生産分野では幾分軟化しており、そのためイールドが低下した。New York Community Bancorpは内部管理ができていないローン部門の影響で、公表している損失が約10倍になると公表し、株価は25.9%下落。地銀指数も1.3%軟化した。欧州市場では金利感応度の高い不動産やテクノロジー株がけん引して市場は最高値を更新。ドイツの株式指数DAXはさらに史上最高値を更新した。Daimler Truckは予想以上の利益を背景に配当を引き上げると公表し、株価は18.1%上昇。スペインの製薬会社Grifolsは2024年のキャッシュフロー目標を公表し、株価が18.4%上昇

2024/3/5    火

米国では週末にパウエルFRB議長の議会証言が控える中、SP500とNASDAQは幾分値上がり。ダウは値を下げた。アップルはEUから音楽配信に関して反トラスト法違反で20億ドルの課金を課せられ株価は2.4%下落。先週末に2兆ドルの時価総額を突破したNvidiaはさらに5.9%株価上昇。AI関連ではSuper Micro Computerが23.7%の値上がり。Macy’sは投資会社のArkhouse Managementなどからの買収提案金額が引き上げられ、株価は14%上昇。欧州市場では、株価は値下がりしたものの以前史上最高値の水準にとどまっている。テクノロジー株は全体としてここ20年で最高の高値水準にある。一方で、鉱業、旅行・レジャー、小売りなどの景気循環株が市場の上昇に制限を付けた。2023年の利益が大きく下落すると公表したスペインの製薬会社Grifolsは10%値を下げたが、デンマークの製薬会社Novo Nordiskはブローカーの評価引き上げにより3.1%株価上昇

2024/3/6    水

米国では、ISMサービス指数が公表され、新規受注は増加したが、雇用関連が低下し、全体として伸びは鈍化した。中国での販売が大きく下がったアップルが2.9%株価が下落するなどメガキャップが値を下げたためにSP500やNASDAQは下落。半導体関連ではAI関連の半導体を中国で売れなくなるとの報道があり、AMDが1.3%値を下げるなど、フィラデルフィア半導体指数も2.8%下落。セクター別ではエネルギーや日用消費財が上昇。欧州市場では金属価格の低迷から鉱業関連が値を下げ、市場全体も値を下げる。中国は2024年の経済成長の目標を5%程度としたが、これは市場の期待値を下回るものであった。基礎資源セクターは0.9%と下落。HermesやLVMHなどの中国関連株も1.0%以上値を下げる

2024/3/7    木

パウエルFRB議長はインフレの低下についてこのまま低下する保証はないが、金利引き下げは検討中であるとコメント。これを受けて米国市場では、今年の後半にも利下げが行われるとの期待感が高まり、主要3指数はいずれも上昇。ADPの雇用統計は予想を幾分下回るものになった。Teslaは出荷台数が低迷し第1四半期の利益が危ぶまれると報じられ、株価は3日連続となる2%の下落。中国のJD.comは、第4四半期の収益が予想を上回り、自社株買いプログラムを拡大し、株価は16.7%上昇。割欧州市場ではテクノロジー株や金融株にけん引されて史上最高値を更新した。イタリアの株式指数FTSE MIBも史上最高値を更新。スウェーデンのプライベートエクイティEQTは、傘下のGaldermaがスイス市場で23億ドル相当の株式を流動化させることになり、EQT株式は8.7%上昇。ドイツの香料メーカーGaldermaは2024年に20%増益になると予想し株価は6.6%上昇。フランスの再保険Scorは2023年の好決算を受けて株価が8.2%上昇

2024/3/8    金

米国市場ではFedの利下げに関して投資家が楽観的になり、テクノロジー株やグロース株を中心に値上がり。SP500とNASDAQは日中の最高値を更新した。フィラデルフィア半導体指数も上昇し史上最高値を更新した。個別銘柄ではMetaが3.3%、Nvidiaが4%と大きく上昇。ランジェリーメーカーの Victoria’s Secretは年間の利益が芳しくないとする予想を公表し31.3%株価下落。食品販売のKroger Coは売上利益ともに予想を大きく上回る見通しとなり株価は9.7%上昇。欧州市場でも、ECBが金利を4.0%に維持したが、日中史上最高値を更新し、終値でも1.1%の上昇となった。独仏伊西のすべての市場で史上最高値を更新。Novo Nordiskは肥満薬の初期試験で良好な結果を得られたことから株価が8.3%上昇

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