7月第1週の市況

2025/6/30    月

米国市場では、ダウが1%上げて史上最高値付近になったほか、SP500とNADSAQは史上最高値を更新。Fedが重視する個人消費支出(PCE)が公表され、5月のPCEは予想外に低下した。インフレは2%前後で推移している。また、6月のミシガン大の消費者信頼感指数は改善している。また、米国財務長官は9月1日までに主要な18か国との間で貿易の取り決めがなされると公表した。個別企業では最近堅調なAI関連でNvidiaが1.8%値を上げた。欧州市場では米中の関税に関する緊張が緩和していることを受けて、市場は値上がり。中国と関連の深い、自動車や高級品といったセクターは、それぞれ、4.1%と2.5%値を上げた。ただし、エネルギーセクターだけは原油価格の値下がりによって値を下げた

2025/7/1    火

米国市場では、ダウが最も値を上げたが、SP500とNASDAQも上場し史上最高値を更新。米中の関税合意の公表が他の関税問題にも良い影響を与えるとみなされ好感された。カナダはデジタルサービス税を発行寸前で撤廃した。OPenAIから4名のAI研究者を加えたMeta Platformsは0.6%株価上昇。Oracleは大手クラウドサービス業者と1件300億ドルを超える契約を締結したことを公表し株価は4%上昇。Robinhood Marketsは仮想通貨の新しいプラットフォームを開発したことを公表し、株価は12%上昇し、史上最高値を更新。欧州市場では全面的な値下がりとなり、市場は値を下げた。米国最高裁判所がトランプ政権に対して除草剤の訴訟問題を収束させるための見解を求めたために、ドイツの製薬会社Bayerは株価が5.3%低下。また、米上院で2028年までに太陽・風力発電に対する補助金を中止する法案が提出されたことで、Vestas、EDP Renovaveisなどの代替エネルギー関連が値下がり。そのほか、ドイッチェバンクが3.2%株価が下落したため、銀行セクター全体も値下がり

2025/7/2    水

米国市場では大型のテクノロジー株が軟化してNASDAQ、SP500は値を下げたが、ダウは大きく値を上げた。上院でトランプ政権の予算案が可決した。その法案で補助金をカットされたTeslaは株価が4%以上値下がり。ヘルスケア関連のUnitedHealthとAmgenはいずれも4%以上株価上昇。パウエルFRB議長は、利下げ前にインフレに対する関税の影響を見定める必要性を強調した。ISM製造業指数は先月よりわずかに上昇した。Wynn Resorts、Las Vegas Sands、MGM Resorts Internationalなどのカジノ関連も7%以上値を上げた。欧州市場では、産業、銀行といったセクターが値下がりし、全体としてもわずかに値を下げた。製薬会社のAstraZenecaは上場先を米国に変更することを検討中と公表し株価は2.8%上昇。Rheinmetall、Saab、Leonardoといった防衛関連は5%以上株価値下がり

2025/7/3    木

米国ではベトナムとの間の関税取引が成立し、期待感から株式市場は上昇。SP500は史上最高値を更新。ダウとNASDAQも値上がり。民間部門の就労統計は、予想外に就労者数は下落した。前日に値を下げたTeslaは5%近く株価上昇。マイクロソフトは9,000名の解雇を発表したが、株価はほぼ横ばい。NvidiaやAppleも値を上げた。健康保険のCenteneは大きな収入の下落から年間の見通しを撤回し、株価は4割近く値下がり。欧州市場では、前日に値を下げた再生エネルギー関連が値を上げ、市場全体も値上がり。ブローカーの評価引き上げにより、高級品株のLVMH、Moncler、Burberryなども4%近く上昇

2025/7/4    金

米国では独立記念日前で市場が短縮し薄商いとなったが、公表された雇用統計が予想を上回る就労者増となり、また、失業率も低下した。株式市場は主要3指数はいずれも値を上げ、SP500とNASDAQは史上最高値を更新した。Nvidiaは株価を1.3%上げ、Appleを抜いて再び世界最高の時価総額に復帰した。9月にFedが利下げを行うとみる割合が幾分低下した。Tripadvisorはアクティベストが9%超の株式を保有していることがわかり、株価は16.7%上昇。Datadogは新たにSP500に組み入れられることがわかり、株価は14.9%上昇した。欧州市場では、銀行株がけん引して株式市場は上昇。英国の銀行Natwestとロイズがともに3%以上の値上がり。米国の最終法案で風力発電に関するも部分が当初案より肯定的なものになったこともあり、風力発電のVestasは7%株価上昇

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6月第4週の市況

2025/6/23    月

 米国市場では、方向性のない市場となり、ダウはわずかに値を上げたが、SP500とNASDAQは値下がり。トランプ政権が中国の半導体輸出に対して新たな制約を課すことを検討していると報じられたために、NvidiaやBroadcomなどが値を下げた。小売りのKrogerは年間の販売の伸びを上方修正し株価は9.8%上昇した。コンサルティングサービスのAccentureは新規契約が減少し、株価は6.9%値下がり。欧州市場では、3日間の値下がりの後、株価は値上がりした。欧州最大の旅行会社TUIは、ブローカーからの評価引き上げによって株価が6.5%上昇し、旅行・レジャーセクターが値上がり。保険セクターも上昇。英国の住宅会社Berkeleyは新しいCEOを指名したが、年間の利益は予想を下回り株価は8.1%下落した

2025/6/24    火

米国では、イランとの緊張があるものの、Fedが7月初旬にも利下げを行う見通しになったことから株式市場は上昇。Teslaはテキサス州に自動運転タクシーの会社を設立し、Tesla株は9%以上値上がり。イランがホルムズ海峡を通過するタンカーを混乱させることが報復措置に含まれていないことから原油価格は値下がり。Northern Trustは、Bank of New York Mellonが買収を検討することになり、Northern Trust株は8%上昇。欧州市場では米国がイランを攻撃したことに対する不安から、株式市場は軟化した。ただし、債券と同じ動きをしがちな公益株については値を上げた。ドイツは2029年までに経済支出の3.5%まで防衛支出を引き上げることが報じられたが、航空・防衛セクターは値下がり。ミュヘン再保険はブローカーの評価が引き下げられて株価下落。製薬会社のNovo Nordiskは減肥薬のテスト結果を公開したが、株価は5.3%減となった。プライベートエクイティが買収することを公表したSpectrisは、株価が15.7%上昇

2025/6/25    水

米国市場は、中東での停戦を歓迎し市場は大きく値を上げた。パウエルFRBは下院の金融サービス委員会で証言し、関税影響が明らかになるのを待って利下げを行うと証言。また、カンファレンスボードの消費者信頼感指数は6月に予想外に低下した。いわゆる市場をけん引する“マグニフェント・セブン”の中では、Teslaが2%以上株価を下げた。そのほか、防衛関連のロッキード・マーチンやRTX Corpなども株価下落。火葬通貨のCoinbase GlobalやMicroStrategyは1週間来の高値水準になった。欧州市場でも、イスラエルとイランの停戦合意により株式市場は上昇。原油価格は5%下落したことにより、エネルギー関連は2%以上の値下がりとなった。一方で、航空・レジャー関連はここ1年半で最も大きな1日の上昇となった。また、ドイツでは大型の景気刺激策を議会が承認したことによりドイツの株式指数DAXは1.6%値を上げた。フランスやスペインの市場でも株式市場は1%以上の上昇

2025/6/26    木

米国市場では、全体的に2日間の上昇の後の中休み状態であったが、NASDAQはテクノロジー関連が値を上げたことにより上昇した。Nvidiaはブローカーが評価を引き上げたことにより株価は4%以上上昇し史上最高値を更新。Appleも0.4%値を上げた。パウエルFRB議長は2日目の証言を行ったが、トランプ関税の影響がはっきりするまで利下げを待つ姿勢を繰り返した。市場では7月のFOMCでの利下げの可能性は25%とみている。新規住宅販売は、住宅ローン金利の上昇もあり、13.7%の下落となった。欧州市場では、NATOがGDP5%の防衛支出を決議したことから防衛関連は値を上げたが、スペイン、ドイツ、英国、フランスなど多くの市場が値下がり。一方で自動車の販売は対前年同期比で1.9%の上昇となり、自動車関連が値上がり。Stellantisはブローカーの評価引き上げにより3%株価上昇。英国の防衛関連のBabcockは中期計画を上方修正し、株価は10.7%上昇

2025/6/27    金

米国市場では、テクノロジー株がけん引して主要指数はいずれも1%近く値を上げた。Walgreens Boots Allianceはコストカットが功を奏し第3四半期の売り上げが予想を超え株価上昇。Micron TechnologyもAI関連で使用される高帯域幅半導体の需要が旺盛で第4四半期の売り上げが予想を超え株価上昇。Micron Technologyも第2四半期の業績が予想を超えるもので株価上昇。Nvidiaも株価上昇。欧州市場では市場はおおむね横ばいであったが、ドイツの株式指数DAXは0.6%上昇。NATOがトランプ大統領の要請に応じる形で防衛予算を引き上げたことから防衛関連株価は上昇。RheinmetallやAirusは、それぞれ。7.3%と2.7%株価上昇。Saabも6.3%値を上げた。一方で消費関連セクターは値を下げた


 

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