3月第1週の市況

2023/2/27    月

米国では、Fedが金融政策の指標とする個人消費支出が公表され、1月のPCEは、12月の上昇(0.2%)を超えて0.6%増となった。株式市場は大幅な下落となり、不動産、テクノロジー、一般消費財などのセクターの値下がりが大きかった。イールドが上がったために、Tesla、Amazon、Nvidiaなどが1.6%~2.4%下落。FDAが787の出荷の一時停止を伝えたボーイングは株価4.8%の下落。欧州市場では、米国のインフレ統計が予想以上に上昇したことを受けて、金利引き上げの懸念が引き続き、株式市場は下落。ユーロ圏のイールドはここ10年以上で最高の水準にまで上昇している。また、ドイツの第4四半期のGDPは縮小したことが公表されたが、Gfkの2月の消費者信頼感指数はマイナスながら前月より改善された。IAGは、パンデミック以降に初めての年間黒字になる見通しを公表し、スペインのAir Europaの買収に4億ユーロを支払うことに合意したが、株価は6.5%下落

2023/2/28    火

米国市場では先週の大幅な下落から安値買いが入り市場は幾分上昇。資本財の製造は予想以上に増加し、出荷もリバウンドしている。ウォールストリートジャーナルが、ファイザーがSeagenの買収に動いていると報じ、ファイザー株は2.3%の下落。Seagen株は10%以上値上がり。欧州市場でも利上げへの警戒感から大きく落ち込んだ先週からリバウンドした。英国とEUの間のBrexit後の取り決めについてスナク英首相がコメントしたが、ポンド高を招聘し、FTSEには逆効果であった。セクター別では鉱業が大きく伸びた。ドイツではコメルツバンクがDAXに再編入され株価が4.6%上昇した

2023/3/1    水

米国市場では2月の消費者信頼感指数が予想外に下落し、住宅価格は下落した。メタはAI関連の新規商品グループを創設すると公表し株価は3.2%上昇Targetは年末を含む四半期の売り上げが予想外に上昇したが、景気に不透明感が残ると2023年の収益に警戒を、株価は1%上昇。欧州市場では、フランスとスペインの消費者物価指数の上昇が予想以上で、株式市場は下落。ドイツの10年もの国債のイールドは2011年来の水準に高騰

2023/3/2    木

米国市場では、公表された製造業の統計(ISM)が堅調で高いインフレが当面続くとの警戒感からSP500とNASDAQは下落。10年ものイールドは4%を超える。
中国の製造業がここ10年で最も高い成長率を示したことから、セクター別ではエネルギーと素材は値を上げた。欧州市場ではベルギーのSFPIが保有株の売却を示唆したBNPパリバが4.2%軟化したが、中国関連の株式が値を上げたことから市場全体の値下がりは限定的

2023/3/3    金

米国市場ではアトランタ連銀のボスティック総裁のコメントを受けて、イールドが下落し株式市場は上昇。セールスフォースは予想を超える第一四半期の売上を公表し、自社株プランを倍増し株価上昇
Teslaは廉価版の車を公表したが市場のウケは良くなく株価は下落
欧州市場ではインフレは依然として高かったものの生活必需品やエネルギー関連の株価が上がったことから、市場全体も上昇。中国の需要が回復したことからエネルギーも1.4%上昇ロンドン市場では、DiageoやUNILIVERが1%以上値を上げる

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2月第4週の市況

2023/2/20    月

米国市場では、予想外にインフレが上昇したため、イールドが3か月来の高値になり、マイクロソフトが1.6%やNvidiaが2.8%値を下げ、市場全体も下落。ゴールドマンサックスやバンクオブアメリカは今年あと3回の0.25%の利上げを予想。11のセクターのうち、生活必需品や公益など6つのセクターは値上がり。エクソンモービルが3.8%の株安となったためにエネルギーは3.65%の値下がり。欧州市場ではエネルギー株とテクノロジー株が主導する形で市場は軟化。エネルギー株の下落は、米国の金利が引き上げられ需要が後退するとの見方から原油価格が下落したため。一方で、ディフェンシブなセクターである、ヘルスケア、公益、テレコムなどが値を上げたことから下落は限定的。ドイツの企業物価指数は予想以上に上昇。メルセデス・ベンツは四半期の収益が予想を超え株価は2.8%上昇

2023/2/21    火

米国市場はプレジデント・ディで休場。欧州市場では、中国関連の需要が回復したことから鉱業関連が値を上げ市場をけん引したが、産業株が値を下げ上昇はわずかだった。テレコムイタリアはM&A関連で株価が2.7%下落。オーストリアの Raiffeisen Bank Internationalはロシアビジネスの関連で米国の制裁対象となり7.3%株価下落

2023/2/22    水

米国ではビジネス活動の度合いを示す購買力指数が上昇し、金利引き上げの長期化への懸念からSP500とNASDAQは下落。Tesla、Amazon、マイクロソフト、Alphabetなど大型株が軒並み下落。10年物イールドは3か月来の高値。ホームデポは需要の低下と2023年の予想利益があまりよくないことを公表し、株価下落。11のすべてのセクターが下落。欧州市場でも強すぎる経済統計がネックとなり市場は下落。金利感応度の高いテクノロジー株は1.5%値下がり。HSBCは四半期利益が好調で株価が4.3%上昇。ユーロ圏でもイールドが上昇し、ここ10年以上で最高の水準になった。公益株のEngieは2022年の大幅な増益を公表し、株価は4.8%上昇

2023/2/23    木

米国では、Fedが前回の議事録を公表したが、おおむね市場の予想とおりで驚きはなかった。株式市場は値下がり。エネルギーと不動産セクターが1%前後下落した。欧州市場では、ドイツのインフレがエネルギーや食糧の値上がり圧力のため緩和する傾向が見られないなど、相次ぐ好調な経済統計の公表が、金利上昇の長期化を招くとの不安から、市場は下落した。前日値を伸ばした銀行株は1.6%の値下がり。基礎資源が2.1%、エネルギーが1.3%とそれぞれ値を下げた。ドイツの半導体製造機の BE Semiconductorは、最近の米中の緊張の中で売上・受注が堅調であることから株価が10%以上値上がり。フランスの食品 Danoneは、コスト増にもかかわらず通年の利益見通しが予想以上になると公表し株価は4.5%上昇

2023/2/24    金

米国市場では混乱した市場となり最終的には値を上げた。第4四半期のGDP成長率が公表されたが予想(2.9%増)に対して、実際は2.7%増となった。半導体のNvidiaは、AI[分野での半導体需要が上がっているとして、販売予想を上方修正し値を上げた。第4四半期の新型コロナ向けワクチンの販売が予想を超えたにもかかわらず、モデルナは株価下落。欧州市場では米国のNvidiaの影響がプラスになったことに加え、金融関係で好材料があったために市場は上昇。フランスのアクサは通年の利益は予想以下になったが、自社株買いを公表し株価は3.2%上昇。半導体関連もNvidiaにけん引される形で上昇。英国のエンジニアリング会社のロールス・ロイスは昨年の利益が予想を超え、2023年のさらなる成長をCEOが公表し、株価は23.7%上昇

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