2月第1週の市況

2024/1/29    月

米国市場では、Fedが指標とするPCE指数が公表され、12月の上昇が緩やかだったことを受けて市場は5日連続史上最高値を更新。インテルはAI関連の遅れから収益見通しが芳しくなく株価は11.9%下落。半導体機器製造のKLA Corpも第3四半期の業績見通しが芳しくなく6.6%の値下がり。フィラデルフィア半導体指数は2日連続の値下がりとなり2.9%下落。カード会社では、アメリカンエキスプレスが年間の利益が予想を上回る見通しとなり株価は史上最高値まで7.1%上昇。VISAは今四半期の業績見通しが芳しくなく1.7%の値下がり。欧州市場ではLVMHが第4四半期の売上が10%増となり、株価は12.8%上昇し、フランスの酒造会社Remy Cointreauは第3四半期の売り上げ減が予想以下となり、株価は15.2%上昇。フランスの株式指数CAC40は2.8%上昇。また、スイスの製薬会社Lonzaは2023年の売上・コア利益が予想を超え、株価が14.4%増となった

2024/1/30    火

米国市場では、FOMCの会合を前に大きな要因がない中、SP500とNASDAQは何とか史上最高値を更新。ダウはほぼ横ばい。セクター別では11のうち8つのセクターが値上がりし、一般消費財やコミュニケーションサービスなどが値を上げる。Teslaは資本投資計画を公表し株価は3.1%上昇。RobotはEUの反トラスト当局の反対のため、Amazonとの統合が立ち消えになり、株価は7%下落。欧州市場では、エネルギー株がけん引して2年ぶりの高値を付ける。原油価格が伸び悩む中でも、石油・ガスセクターは1.0%上昇。フィンランドのICT企業Elisaはブローカーが評価を下げたために株価は4.5%下落。金融機関のSchrodersも、ブローカーの評価引き下げにより3.7%値を下げ、銀行、金融セクター全体も値下がり

2024/1/31    水

米国市場では、SP500はほぼ横ばい。NASDAQは値を下げ、ダウは上昇。Apple、Alphabet、Amazonなどの大型株が値下がり。金利感応度の高い運輸、半導体、小型株などが値下がりの中心。UPSは予想以下の年間の売上予想を公表し株価は7.1%下落。2024年の利益予想が上昇したGMは株価が8.1%上昇し、フォードも2.5%上昇。欧州市場では、堅調な企業業績とフランスの市場が史上最高値を更新することなどを要因に株式市場は上昇。スペインの銀行BBVAが6.1%株高になったことを受けて銀行セクターが上昇。フランスの小売りKeskoやドイツの医療機器製造のAmbuなどが大きく値を上げた

2024/2/1    木

米国では、FOMCが金利を維持したことから、SP500とNASDAQは下落、ダウは値を上げる。Alphabetは売り上げが予想以下となり株価は6.4%値下がり。マイクロソフトは、四半期決算は予想以上のものとなったが、AI関連のコスト増を予想し、株価は1.5%下落。銀行のNew York Community Bancorpは、予想外の損失を計上し、配当を引き下げたことから、株価は37.9%と大きく下落。また、第4四半期の労働コストの増加が予想以下となり、ADPレポートも合わせると労働市場が軟化しつつある。欧州市場ではテクノロジー株が値を下げたがヘルスケア株が値を上げて市場は横ばい。デンマークのヘルスケア会社のNovo Nordiskは来年2桁の成長予想を公表し株価が3.6%値上がりし、史上最高値を更新した。スウェーデンの冷凍・空調設備のBeijer Refやスペインのサンタンデール銀行が好業績を背景に株価を上げる。一方、スウェーデンの小売りH&Mは12-1月にかけて対前年比売り上げが4%減となり、株価は12.4%下落。フランスとドイツの1月のインフレが公表され、それぞれ、3.4%、3.1%となった

2024/2/2    金

米国市場では、Apple、Amazon、Metaなどの決算を前に期待感から市場はリバウンド。New York Community Bancorpは商用不動産で損失が出たことから株価が8.9%下落し、KBW地銀指数も2.1%下落。セクター別では日用品と素材が市場をけん引。第4四半期の決算が予想以上であった製薬関連のMerckは4.2%株価上昇。Qualcommはアンドロイドの中国での販売に懸念があり4.6%株価下落。欧州では、株式市場は下落。BNPパリバは第4四半期の収益が予想以下となり株価が9.2%下落。SocGenやクレディアグリコルも4.0%、2.8%株価下落。オランダのINGも2024年の収益見通しが低調で株価が6.4%下落。製薬関連でも、ロッシュとサノフェが、業績見通しが芳しくなく、株価はそれぞれ5.5%、4.1%下落
 

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1月第3週の市況

2024/1/15    月

米国では12月の生産者物価指数が予想外に下落して、Fedが利下げを行うとの希望的観測が株式市場の後押しとなったが、銀行の決算はまちまちで株式市場全体はほぼ横ばい。バンクオブアメリカは37憶ドルの引当金を計上し株価が1.1%下落し、ウェルズ・ファーゴも2024年の利益が7-9%下落する見通しを公表し、株価が3.3%下落。JPモルガンチェースも値を下げたが、シティは値を上げた。デルタ航空も年間の利益予想を下方修正し株価は9%値下がり。Teslaは中国での価格を引き下げ、ベルリン近郊の工場の生産を停止することを公表し3.7%の株安。欧州市場では米国の金利引き下げへの期待感から株式市場は上昇。英国経済は11月予想より少し成長率が高くなり、株式指数のFTSEも上昇。エアバスは年間の受注が過去最高となったことを公表し株価が3.7%上昇

2024/1/16    火

米国市場は祝日のため休場。欧州市場では、ロ・レアルとHSBCはブローカーの評価引き下げにより、それぞれ、4.8%と2.2%株価下落。また、ドイツ連銀のナゲル総裁がECBの金利引き下げは時期尚早とコメントしたことを受け、イールドが上昇。ドル高により基礎資源の価格が堅調であることから基礎資源関連株が1.0%下落。コメルツバンクはドイッチェバックとの統合の話が報じられ、コメルツ株は0.8%上昇。HelloFresh、Delivery Hero、Just Eat Takeawayなどの食品配送企業はブローカーのコメントに関連し4.2%~8.3%下落した

2024/1/17    水

米国市場では、モルガン・スタンレーの利益が予想以下となり、株価が5%以上下落、一方、増益となったゴールドマンサックスでは株価は横ばい。その他の大手行も減益となり、銀行指数は1.4%の値下がり。JetBlue Airwaysによる格安航空のスプリットエアーの買収は当局が認可しなかったことから、スプリットエアーの株価は60%以上下落。アップルは中国でiPhoneの割引を実施し、株価は1.9%下落。セクター別ではエネルギーと素材が大きく下落。欧州市場ではECBの金利引き下げのタイミングが不確定で、イールドがボラタイルな動きを見せ、株式市場では金利感応度の高い不動産や公益といったセクターが値下がり。ドイツでは、消費者物価指数の低下への期待感からZEWが上昇したが、株式市場は0.3%の下落

2024/1/18    木

米国では12月の小売り統計が公表され、自動車購入が堅調で好調な統計となったため、早期の金利引き下げの観測が後退。その影響を受けて、イールドが上昇し、メガキャップと呼ばれるAmazon、Nvidia、Alphabetなどが1%以上下落。Teslaは中国に引き続きドイツでも価格の値下げを公表し株価は3.4%下落。第4四半期の決算が不調だったモルガンスタンレーは2.2%株価下落。バンクオブアメリカ、シティグループも1%以上株価下落。欧州市場ではECB幹部が金利引き下げに対して否定的なコメントをし、株式市場は6週間来の安値となった。中国のGDP成長率が予想以下となったことから、LVMH、Kering、Richemontは2.4~3.5%下落。自動車セクターも2%下落。さらに、HSBC、英プルデンシャルもそれぞれ、1.0%と3.9%下落

2024/1/19    金

米国市場では、台湾の半導体メーカーTSMCがAI関連の需要でハイエンドの半導体需要が伸びると予想を公表し、TSMCの米国上場株は8%上昇。Nvidiaも日中史上最高値を更新し1.4%上昇。フィラデルフィア半導体指数は2.6%上昇。そのおかげで、市場全体も値を上げた。アップルはブローカーの評価引き上げで株価が3.1%上昇。金利感応度の高いセクターである不動産や公益は値を下げる。金融機関のKeyCorpは第4四半期減益となり株価は6%程度下落
 

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