傾聴とバーンアウト~その1

“傾聴”という言葉がある。傾聴の意味は、「人の話を黙って聞くこと」。FPになってしばらくしたころ、傾聴が大切だと教えられたビジネスの世界では、傾聴がそれほど重視されることはない。むしろ、相手を説得するために、いろいろと資料を準備してプレゼンを行う、そんなことを繰り返してしてきた。相手に理解してもらうために、どれだけわかりやすい資料を準備できるか、そこがポイントだと考えてきた。

顧客が100人いたとしよう。はたして、私の説明に納得する人はどの程度いるだろうか。手前味噌になるが、私は自分が何かを説明するとき、説明は下手な部類ではないと思っている。それでも、私の説明に納得する人は多く見積もっても約半数。残りの半数は、私の説明に反対の考えを持たれるかもしれないし、説明がわからないと感じるかもしれない。説明して納得させるのは、とてもむつかしい。

しかし、その点、傾聴は分のよい勝負ができる。傾聴に対して反発する人はあまりいない。そして、自分のいうことに対して反対意見を感じる人もいない。だから、傾聴に対する満足度は高くなる。整理してみると、傾聴というのは、実に、理に適ったコンサルティングの手法なのである。傾聴のよいところは、専門的な知識がそれほど要求されないということである。人を説得するためには、たくさんの知識とノウハウがいるが、傾聴をするためにはそのようなものは必要とされない。相手に寄りそう姿勢さえあれば傾聴は可能である。

(後半部分はコチラ)

この記事は、「週間インシュアランス(生保版)」に掲載した記事を転載したものです。

11月第4週の市況

2018/11/19    月

米国市場では、トランプ大統領がG20で中国との取引を成立させる意向を示し株価は上昇。ただし、Fedのクラリダ副議長は世界経済の減速と利上げに中立的な見通しを示し、米ドルとイールドが低下。個別銘柄ではNordstromの決算が不調で値を下げ、半導体のNividiaは第4四半期の予想を引き下げ値下がり。欧州では株価はわずかに下落

2018/11/20    火

米国ではウォーストリートジャーナルが、AppleがiPhoneの注文を下方修正したと報じられ同株が4%の下落。その他、FB、Aplhabet、Netfliex、AmazonのいわゆるFAANG株が5%前後の大幅な下落となり市場は、不動産と公益株を除いて全面安。NY連銀のウィリアムズ議長が利上げに積極的な見方を示したのもマイナス要因。欧州市場ではアップルの下落のほかに、ルノーのゴーン会長が逮捕されたことにより、同株が6.4%の下落となり、市場全体も値を下げた

2018/11/21    水

米国市場では原油の世界的な供給が上昇したため原油価格が下落しエネルギー関連株も軟化。iPhoneの製造報道があったアップルは続落し4.8%値を下げる。その他、Targetが第3四半期決算が不調で10%以上値を下げ、Kohl’sの通年の収益予想が予想を下回ったことから9%以上値を下げるなど小売り関連が不振。欧州関連では、予算問題で紛糾しているイタリアの銀行が値を下げたほか、ドイッチェバンクが1500億ドルの不明な取引を報じられ5%近く下落。銀行株を中心に市場は軟化

2018/11/22    木

米国ではFedが新規失業保険給付者数の増加や耐久財受注の減少などを受けて金利引き上げ政策を緩和すると報じられ、米ドルが下落。エネルギー関連は原油価格の上昇によりリバウンド。テクノロージー株もリバウンドして市場は上昇。ただし、アップルは市場終了間際になりわずかなマイナスになった。欧州市場では、好調なアップルの動きに連動してオーストリアのAMSが9%以上値を上げるなどテクノロジー株が好調。イタリア問題では副首相が予算の見直しに言及し、イタリアの銀行株は上昇。市場全体も値を上げた

2018/11/23    金

米国市場は感謝祭の休日で休場。欧州市場では、英国がEUとBrxeitについての協議を行い、アイルランド国境問題も政治的レベルで合意され、そのため英ポンドとユーロは値上がりした。欧州株式市場は、鉱業関連株が軟化して、市場全体も値下がり。米中の貿易戦争の影響で銅価格が下落して英国のGentricaは9.2%下落。スウェーデンンのたばこメーカーMatchは、EU内での製品の販売が禁じられ4.1%下落するなど個別銘柄の下落が市場の値下がりにつながった

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