11月第2週の市況

2020/11/9    月

米国では大統領選挙が長期化する中、非農業新規就労者数が63.8万人となり、失業率は9月の7.7%から6.9%に下落した。市場全体としてはほぼ横ばいであった。化粧品のCotyは四半期の売り上げが予想を超えたために株価が22.1%上昇。T-Mobileは購入者数が予想を超えて増加したため5.37%の株価上昇。ビデオゲームのElectoronic Artsは売り上げが予想以下で7.12%の株価下落。欧州市場では少し市場は軟化。イタリアは北部を中心に新規感染者数が最大になる。ドイツはイタリアやデンマークへの渡航に警告を発し、ルフトハンザは6.9%株価下落。easyJetも2.6%株価下落。アリアンツが予想外に増益となったことや、RSAがカナダのIntact FinancialとデンマークのTrygに買収提案を行っており、保険株は値を上げた

2020/11/10    火

米国のファイザーとドイツのBioNTechがコロナウィルスワクチンの臨床試験が良好な結果になっていることを公表し、欧米市場は期待感から株価上昇。米国では、ファイザーが15.4%値を上げたほか、ボーイングが15%、カーニバルが32%と株価が上昇し旅行・レジャー関連が大きく値を上げる。また、原油価格の上昇からエネルギー株が最も値上がりした。一方で、スティホーム政策の恩恵を受けていた、Netfliex、Amazon、Zoomなどの株価は下落。米国ではSP500とDowは値上がりしたが、NASDAQは値を下げることになった。欧州市場でも、旅行・レジャーセクターが7%上昇。BioNTechは15%値を上げ、ドイツの株価指数DAXは5%の上昇となり、株式市場では8か月来の高値となった。そのほか、IT銘柄のInfinionは売り上げの上方修正を行い3.5%の株価上昇

2020/11/11    水

米国では、Amazon、Facebook、マイクロソフトなどの銘柄が2%ないし3%程度の下落となった。フィラデルフィア半導体指数も低下。そのためNASDAQが一番値を下げ、SP500も値下がり。ダウは上昇。テクノロジーのほか、コミュニケーション、一般消費財などが値下がり、生活必需品、エネルギー、産業などのセクターが値上がり。米当局はファイザーがワクチンの暫定使用の申請を行った場合、早ければ12月から利用できるだろうとコメント。欧州市場でも、欧州委員会がファイザーのワクチンを承認する見通しで、市場は続伸。ただし、ドイツの景況感指数ZEWは予想以上に下落し、英国では失業率が上昇。ビジネス制限を強化したイタリアでは株価上昇

2020/11/12    木

米国市場では、昨日とは変わって、マイクロソフト、アップル、Amazon、Netfliexなどが株価上昇。テクノロジー株が上昇したのでNASDAQも上昇。昨日と逆で、バリュー株が値を下げ、グロース株が上昇。そのため、SP500も値を上げたが、ダウは値を下げる。Lyftは急成長するフードデリバリーサービスに参入すると公表し株価がわずかに上昇。欧州市場では、コロナウィルスワクチンの期待感に加えて、ECBのラガルド議長が、緊急の債券購入を拡大すると発言したことから市場は上昇。ドイツのE.ONは需要が回復したことから株価が1%上昇。一方、蘭のABN Amroは好決算であったが見通しがよくないことを公表し株価は5.6%下落。Nordea Bankは株主の保険会社が保有株を売却したため5%値を下げた

2020/11/13    金

米国市場ではコロナウィルスの感染者増により、NY州でも規制が強化され、市場は急落。金融や産業株が大きく下落。そのため、ダウやSP500が値下がり。NASDAQは幾分値下がり幅が小さかった。ボーイングが3%、ゴールドイマンサックスが1.6%下落し、航空株指数も3.1%下落。クルーズ船運航のカーニバルも8%下落。新規失業保険申請者数は減少しているが、労働市場の回復は予想より緩やか。欧州市場も銀行や旅行などを中心に値下がり。英国では、8月から9月にかけての経済成長が1.1%と予想以下であった。FTSEも0.7%の下落。シーメンスは芳しくない業績見通しを公表し3.3%株価下落。保険では、スイスのチューリッヒが新規生命保険事業が好調で0.7%株価を上げたが、イタリアのGeneraliは2019年利益からの配当の一部が支払われないことになり0.5%株価下落

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11月第1週の市況

2020/11/2    月

米国では、9月の個人消費が予想を超えて上昇したが、テクノロジー関連の大型株が値を下げ市場全体も値下がり。VIX指数は20週来の高値になる。アップルは5G対応のiPhoneの販売が遅れたことにより売上高が減少。Amazonはコロナウィルス関連のコストが高くなると見込まれ株価下落。Facebookは2021年の見通しが芳しくなく株価下落。唯一、Googleの親会社アルファベットはAmazonに比較して株価の割安感が評価され株価上昇。Twitterは米国の大統領選の影響を受けるとみられ株価下落。欧州市場では、EUのGDPが予想を超えて上昇し株価上昇。Totalは業績悪化にもかかわらず配当を維持し2.8%の株高。スペインの銀行は収益が予想より良かったために株価が上昇し、アップルのサプライヤーのASM International、Dialog Semecondotor、STMicroelectoronicsは5G対応のiPhoneの発売により株価が1.2~1.7%の上昇

2020/11/3    火

米国市場では大統領選をにらんだ市場になった。市場はダウ、SP500を中心に値上がり、NASDAQは値上がりしたが上値が重かった。バイデン氏勝利の場合、大幅な景気刺激策が採られ、ソーラーエネルギーの推進を行うと予想されその場合は、ソーラー関連、産業株、小型株などが上昇すると予想される。トランプ大統領勝利の場合は、ウェルズ・ファーゴ、バンク・オブ・アメリカ、シティなどの銀行株が値を上げるとみられる。市場ではエネルギー、素材、産業株が値を上げ、VIX指数は幾分値下がり。航空やクルーズ関連は値下がり。欧州市場では、ドイツ工場活動がリバウンドし株価指数のDAXは2.0%の上昇。石油&ガス、銀行、保険、化学といった景気循環株を中心に値を上げた。英国ではジョンソン首相が新たな制限を公表し、中小型株中心の株式指数FTMCは0.2%下落

2020/11/4    水

米国市場はバイデン氏勝利を予想し、より大きな景気刺激策が採られることを期待し市場は上昇。金融、産業の両セクターは2%以上の値上がり。キャタピラーは2.7%値を上げ、Hanewell Internationalも3.2%の上昇。欧州市場も、バイデン氏の勝利を予想し株価上昇。トランプ政権が火をつけた米中の関税戦争が緩和されると見込まれ自動車株は3.5%の上昇。フェラーリは2020年の業績について公表していた範囲の上限になると予想し株価は7.1%上昇。BNPパリバは四半期決算が堅調で6.1%上昇。自動車、銀行のほかに保険や建築&素材なども株価上昇。英国の住宅建築Grest Nicholsonは配当を再開し、収益予想が堅調であったことから株価は16.5%の上昇

2020/11/5    木

米国では大統領選が混迷を深める中、メイン州では共和党が上院議員選に勝利し共和党の上院での多数は維持される見通し。そのために、いずれの候補が勝利しても、政策には大きな変更をすることは難しいとの見方が広がる。反トラスト法やキャピタルゲインタックスに関する法制を変更するのもむつかしいとして、大手IT企業には追い風。GAFA+TM指数は4.34%上昇。グロース株が値を上げ、バリュー株は横ばいであった。また、ヘルスケア指数も4.45%と大きく値上がり。防衛産業は値下がり。欧州市場では、防衛的な銘柄ということでヘルスケア関連4.9%上昇。テクノロジー関連も3.0%上昇。国別では、ドイツのDAXが2.0%、英国のFTSEが1.7%値上がり。一方で、景気に変動を受けやすい銀行、ガス・石油、鉱業などは値下がり。バイデン候補が勝利すると恩恵を被るとみられる代替エネルギーのVestaとSiemens Gamesaはそれぞれ、3.5%と1.6%の値下がり

2020/11/6    金

米国市場では、共和党が上院の多数を占める見通しとなり、バイデン氏が大統領になっても大きな政策変更はできないとの見通し。Fedは金融緩和政策を維持し、ただし、財政に直接資金供給することはしないとパウエル議長がコメント。米国の主要指数はいずれも上昇し、特に、テクノロジー株のウェイトが大きいNASDAQは2.5%以上の値上がり。また、フィラデルフィア半導体指数は4.4%の上昇。Qualcommは第1四半期の業績予想が予想を上回り12.75%の上昇。欧州市場でも2週間来の高値となった。テクノロジー株は米国の競合銘柄が値を上げたことによる。ドイツのメディアのProsiebensat 1 Media SEは四半期決算が黒字に戻り8.9%の値上がり。フランスのソシエテ・ジェネラルは株式トレードで利益を上げ3.7%の値上がりとなり、英国の保険会社RSAは英国のロックダウンがそれほどビジネスに影響しないことが分かり45.7%値を上げた。

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