5月第3週の市況

2020/5/11    月

米国では労働省が4月の失業者数を2千万人と公表したが、数値は予想以下で市場は値を上げた。NASDAQは5日連続での値上がり。アップルは来週から米国内の店舗で販売を再開するとして株価は2.4%上昇。Uber Technologiesも売り上げが徐々に回復してきていると公表し株価は6%上昇。Noble Energyは石油の減産を公表し株価は13.5%上昇。欧州市場では米中関係に改善兆しがあることから値を上げる。オランダの銀行INGは予想以上の利益を計上し3.6%値を上げ、ドイツのシーメンスはコスト削減計画を公表し株価は4.8%値上がり。ロンドン市場は休日

2020/5/12    火

米国ではテクノロジー株とヘルスケア株が市場をけん引し、SP500とNASDAQは幾分値を上げたが、ダウは値下がり。Cardinal Health Incはコロナウィルスの関連で売り上げが増加したとして株価が6.7%上昇したが、石油価格の下落により、Chespeake Energyは倒産も選択肢に入るようになり株価は12.2%の下落。そのほか、MarriottやUnder Armourも、5.6%、9.7%の下落。欧州市場では、コロナウィルスの第2波への懸念から銀行、鉱業、旅行といった景気循環株が下落。市場全体も値下がり。アルセロールミタルはムーディーズから格付けをBa1に引き下げられ、株価は16.2%下落。英国政府が外国からの入国に対して14日間の検疫期間を設けたことからeasyJetが6%、ブリティッシュエアウェイズを傘下に持つIAGが3%それぞれ値を下げ、オーストラリアのカンタス航空がコロナウィルスの需要減のために当面は新規の航空機は不要とコメントし、AirbusやSafranは3%前後の値下がり

2020/5/13    水

米国市場では、専門家からコロナウィルスからの規制の早期解除に対する警鐘が発せられ市場は軟化。VIX指数は30を超える水準にまで上昇。不動産関連が4.3%と大きく値を下げ、産業株や金融株も値下がり。消費者物価指数は大恐慌以来の下落となったが、ガソリンや旅行を含むサービスの価格が値下がりしたが、食料は2.6%の値上がり。BlackRockは株主のPNG Financial Service Groupが保有株式の売却を検討していることがわかり7.8%の値下がり。欧州市場では、テレコム関連がけん引して市場を引き上げる。英国のボーダフォンは安定した配当を支払うことになり8.7%株価が上昇し、フランスのIliadは通期の収益目標を据え置き4.1%上昇。イタリアやスペインの市場でも配当に関するよいニュースが追い風になり株価上昇。ドイツではティッセンクルップが10憶ゆーり程度の赤字になることが判明し15.3%株価下落。アリアンツも3.2%値を下げた

2020/5/14    木

米国市場では、Fedのパウエル議長が経済の立て直しのためにはさらなる財政出動が必要と訴える。エネルギーは4.4%値を下げ、イールドが低下したため銀行株も4.4%下落。主要3指数はすべて下落。欧州では、自動車や銀行株が軟調で市場は下落。ドイツでは、コメルツバンクやABN Amroがひきさて金を積み増し赤字になり株価が、それぞれ、7.1%、9.1%下落。ドイッチェバンクでは経営陣が報酬を1か月返上し株価は6.4%下落。英国の高級自動車メーカーAston Martinは第1四半期に赤字を計上し株価は16%下落。半導体関連のAMSはOstramの買収のために資金調達を行うことになり株価は8.7%下落

2020/5/15    金

米国ではウィスコンシン州で知事のロックダウン命令が裁判所によって無効になり経済活動再開の動き。トランプ大統領は中国を非難し、関税問題も再燃する様子を見せている。パウエルFRB議長は、足元の経済を第2次世界大戦以来最悪の状態と表現。株式市場は生活消費関連を除き株価は上昇。シスコは予想を超える収益を計上し4.5%値上がり。欧州市場では株価は値下がり。パウエルFRB議長のコメントが影響し、小売り、食品・飲料、産業関連が値を下げる。ボラティリティー指数も上昇。フィアット・クライスラー、プジョーは無配に陥り自動車関連は2.8%値を下げた。英国では住宅建築のContruside Propertiesが、ウェブ・営業拠点の閉鎖で減収・減益となり株価が17.3%軟化

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5月第2週の市況

2020/5/4    月

米国では、トランプ政権がコロナウィルスへ拡散への中国への報復措置として再び関税を持ち出し、市場では主要3指数がいずれも2%以上の大きな下落となった。ISM製造業指数は11年来の低水準を示す。Amazonは四半期決算が予想より悪く7.6%値を下げ、TeslaはCEO自らが株価が高すぎるとツイートして株価は10%以上下落。アップルは第1四半期の業績は予想を上回ったが、今期の予想を下方修正し1.6%の値下がり。原油価格の下落に伴い資産価値が下落したエクソンモービルは7.2%値を下げる。欧州市場はメーデーのため休日

2020/5/5    火

米国市場ではAmazon、マイクロソフト、アップルといった大手テクノロジー株がけん引して市場は上昇。原油価格がリバウンドした石油関連も好調。カリフォルニア州のNewsom知事が今週にも州内の小売り活動を再開させるとコメントし、市場は経済活動の再開に期待感。バクスシャー・ハザウェイは保有していた大手航空会社株を売却し損失を計上。同株は2.6%値を下げ、売られた、デルタ、アメリカンなどの航空株は5~8%程度値下がり。タイソンフードは今期の売上・利益予想の下方修正を行い7.8%の値下がり。欧州市場では、米中関係の悪化と原油価格の下落を受けて市場は大きく値下がり。ドイツの株式指数DAXが3.6%値を下げ、フランスの指数CAC40は4.2%値を下げた。ドイツのティッセンクルップはエレベータ部門を売却したが依然として資金面が苦しいと従業員に報告、フランスでは4月の新車の登録台数が89%減となった

2020/5/6    水

米国市場では、原油価格の値上がりとヘルスケア株の上昇が要因となり市場は上昇。米国のいくつかの州といくつかの国で規制緩和の動きがあることから、原油価格は需要の復活を期待して上昇。ただし、米国の4月のISM非製造業指数は2009年12月以来の下落となった。クルーズ世界第3位のNorwegian Cruseは事業の存続に疑念を持たれており、株価は22.6%下落。マイクロソフト、アップルは株価続伸で市場を支える。欧州市場でも株価上昇。ドイツの裁判所がECBが正当化しないのであれば、Bundesbankが債券を購入することを認めない決定を下す。原油価格の値上がりは好影響を及ぼし、フランスのTotalは配当を維持することを公表したこともあり7.9%株価上昇、スペインのRepsolは予想を上回る利益を計上し13.2%株価上昇。ドイツの食品キット販売のHelloFreshは10%株価を上げ、デンマークの宝石関連のPandraはオンライン販売が好調ということで8.3%値を上げる

2020/5/7    木

米国市場では、ダウとSP500は軟化したが、NASDAQは上昇。金融株や景気循環株は値を下げたが、テクノロジー株は値を上げたことが原因。民間部門の雇用は、4月で、200万人の失業が発生した。個別銘柄では、予想以上の収益を計上し、5月18日から北米で工場を再稼働させると公表したGMが3.8%の値上がり。Occidencial Petroleumは、四半期決算の赤字を報告し、新株発行または負債の株式化により資金を調達する必要性を表明。株価は12.5%の軟化。欧州市場では、GDPの見通しが公表され、市場は幾分値を下げた。昨日のドイツの上級審の債券購入の正当性をECBに求めた判決もプレッシャーになっている。スウェーデンのエネルギー会社Lundin EnergyはノルウェーのライバルEquniorから保有株式の売却を打診され株価下落。エネルギー関連は全体でも3%軟化

2020/5/8    金

米国ではエネルギー、金融、素材などの分野が堅調で市場は上昇。NASDAQは年初来の赤字を取り戻した。オンライン決済のPaypalはコロナウィルスの関連で2Qには取引が増加すると公表し株価は14%上昇。同上サービスのLyftも予想以上の利益を計上し21.7%上昇。そのほか、メディアのViacom CBSも売り上げ・利益ともに予想を上回り株価が10.3%上昇。欧州市場では中国の輸出が堅調だったことを受けて上昇。鉄鋼最大手のアルセロールミタルは四半期利益が予想を上回り株価が6.8%上昇。ドイツのオンラインファッション小売りのZalandoは1Q赤字であったが売り上げが回復していると公表し株価は11.5%値を上げる。エールフランス、IAGといった航空関連は値下がり  

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