3月第4週の市況

2019/3/18    月

米中の貿易対話について中国側から進展があったことが報じられ、欧米市場で中国に関係の深いテクノロジー株が値を上げ市場をけん引した。米国では、製造業の生産高が2カ月連続で低下し、ニューヨーク州の製造業指数も予想以下の水準となった。個別銘柄では、Broadcommが予想以上の決算となり値を上げたが、アドビは利益が予想を下回り、また、主要製品責任者が辞任したFBも2.5%の値下がりとなった。欧州では、金属や原油価格が上昇したことからその分野のウェイトが高い英国のFTSEが0.6%値を上げ、また、貿易感応度の高いドイツのDAXも0.85%値を上げることになった

2019/3/19    火

米国株式は銀行株とテクノロジー株がけん引して上昇。ただし、ボーイングは引き続き1.8%値を下げ、また、EU当局が個人情報の保護に乗り出すと明言したことからFBは3.4%の値下がり。OPECが生産の引き締めを行ったことから原油価格は4か月来の高値となった。25日に新しいストリーミングサービスを公表するアップルは1%上昇。欧州市場ではドイチェバンクとコメルツバンクの合併の話題で、それぞれ、4%と7%株価上昇。Allianzは資産運用部門をドイッチェバンクが出資するDWSに合併させると報じられDWSは9%値上がり

2019/3/20    水

米国ではFedが利上げに慎重なスタンスをとるという期待感と、米中貿易協議で中国側が米国の要望を押し返す場面が見られたという失望が入り混じった市場となった。生産受注は予想以下の増加となった。個別銘柄ではフォードが国内販売を増加すると発表し1.5%値を上げ、Nevidiaは、ソフトバンクとLGと組んで日本と韓国でクラウド型ゲームに乗り出すと報じられ4%上昇。欧州では、プジョーがフィアット・クライスラーに合併を持ち掛けて株価上昇

2019/3/21    木

米国ではFedが2019年中は金利の引き上げを行わないとの声明を公表し、金利に感応度の高い銀行株を中心に金融株が下落。そのため、ダウとSP500は値下がり、NASDAQは影響少なく値上がり。FedDXは2109年の収益の悪化を予想し3.5%値下がり、競合するUPSも2.2%値下がり。欧州市場では株価が6日ぶりに下落。買収したモンサントのラウンドアップがサンフランシスコで敗訴となりBayerは10%近く下落。BMWは利益が悪化することを示唆し4.9%の下落。英国のホームセンターKingfisherも利益の悪化を示唆しCEOの交代もあり下落

2019/3/22    金

米国では来週にストリーミングサービスを開始するアップルが3.7%値を上げ、また、マイクロンテクノロジーがメモリー市場の回復の見通しを公表し9.8%の値上がり。テクノロジー株にけん引される形で市場は上昇。アやルツハイマー薬の実験中止を公表したBiogenは約30%の値下がり。欧州市場では、BHPビリトンやリオティントといった鉱業銘柄、BPやロイヤルダッチシェルといった原油関連が値を上げ、エネルギー関連のウェイトの高い英国のFTSEは値を上げたが、その他の欧州市場では値下がり

<追記>金曜日の市場で米国のイールドカーブが、逆イールドになった報じられました。参考資料です。