8月第1週の市況

2024/7/29    月

米国ではFedが注目する個人消費支出(PCE)が公表されたが、6月、モノの値段が下落し、サービスコストの上昇と相殺され、PCEの上昇が予想以上に緩やかになった。これを受けて、株式市場ではFedが9月にも利下げを行うと期待されることから株価が上昇した。マグニフィセント・セブンと呼ばれる銘柄では、TeslaとAlphabet以外の5銘柄はMetaの2.7%上昇を筆頭に上昇。3Mは年間利益の予想利益の下限を引き上げ株価は23%上昇。欧州市場では、好調な企業利益と米国のインフレ統計の影響を受けて値上がり。Hermesは第2四半期の業績が予想を超えたことから株価が3.4%上昇。フランスの高速道路オペレーターのVinciは上半期の売上・利益が伸びたことから、3.5%上昇

2024/7/30    火

米国市場では、Microsoftやアップルなどの大型株の四半期決算前に方向性のない市場となったが、SP500、NASDAQはかろうじて上昇したが、ダウは下落。Teslaはブローカーが評価を上げたために上昇。マクドナルドは6月に立ち上げた5ドルセットが好評で株価は3.7%上昇。暗号資産では Coinbase Globalが3%以上値を下げ、Riot PlatformsやMarathon Digitalは5%以上値を下げた。欧州市場でも、米国の大型株の決算やFedの政策会合を前に市場は軟化。Stellantisはブローカーが評価を引き下げたことにより3.3%株価下落。自動車セクターも値下がり。Heinekenは通年の利益予想が予想を下回り株価は10.1%下落。ライバルのCarlsbergも4.3%値を下げた

2024/7/31    水

米国市場ではメガキャップの四半期決算の公表を前に、半導体やメガキャップが値を下げ、SP500とNASDAQは値下がり。ダウは値上がり。市場後に決算を公表することになっているマイクロソフトやAI関連で恩恵を被っているNvidiaが値を下げ、Meta、Amazonも値を下げる。一方でバリュー株は堅調で、金融セクターは上昇。P&Gは四半期の売上が予想に届かず値を下げた。欧州市場では銀行セクターがけん引して値上がり。イタリアのIntesa Sanpaoloは利益予想を引き上げ株価が3.5%上昇。オーストリアの銀行Raiffeisen Bank Internationalも第2四半期の業績が予想を上回り3.7%上昇。6月までの3か月のユーロ圏のGDP成長率はわずかに予想を超える

2024/8/1    木

米国では、Fedの政策会合で金利の据え置きが決定されたが、次回9月の会合で引き下げる含みもあり、株式市場はテクノロジー株が値を上げ、主要3指数はいずれも値上がり。小型株中心のRussell2000も値上がり。AI関連ではAMDが4.7%値を上げたほか、ブローカが買いを推奨したNvidiaは12%以上の値上がりとなった。第2四半期の業績が予想を超えたMetaも4%以上の値上がり。欧州市場では、オランダの半導体関連ASMLがアメリカの半導体輸出規制を免除されるとの見方が広まり、株価は5.6%上昇。テクノロジー株全体としても2.6%の値上がりとなり市場をけん引。四半期の業績が予想を超えた Airbusは4.8%の株高。将来の金利収入予想を上方修正し、30憶ドルの自社株買いを公表したHSBCは4%の株価上昇

2024/8/2    金

米国市場ではMetaが予想を上回る四半期業績を挙げたことから株価は5.9%上昇し市場は当初値を上げたが、ISM製造業指数が7月に幾分低下したことが公表されると市場は下落に転じ、主要3指数はいずれも値を下げた。中東での緊張がドルを強くし、イールドを低下させ、株式市場ではディフェンシブな公益や不動産といったセクターが値を上げた。アップルやAmazonは1.5%以上値を下げた。市場終了後、Amazonは四半期の業績を公表し、さらに株価を下げた。Nvidia、Qualcomm、Arm Holdings’などのテクノロジー関連は大きく値を下げた。欧州市場では、銀行セクターが主導になり値を下げた。フランスのソシエテ・ジェネラルは利息収入の予想を引き下げ、株価が9%下落。スペインやイタリアなどの銀行のウェイトが大きな国の指数は2%前後の下落となった。BMWは第2四半期の利益が予想以下となり、株価は3.1%下落

過去の市況を確認しよう!!

1か月前の市況 1年前の市況

7月第4週の市況

2024/7/22    月

米国では、クラウドソフトウェアのCrowdstrikeが引き起こしたシステム障害が全世界、全産業的に影響を与え、株式市場は軟化。Crowdstrike株は11%下落した。主要株式指数はいずれも下落し、ダウが最も値を下げた。ボラティリティ指数のCBOE指数は4月以降で最高の水準になっている。ここ最近堅調だったRussell2000も幾分下落。Nvidiaも2.6%下落し、フィラデルフィア半導体指数も3.1%下落。セクター別では、ヘルスケアと公益のみが値を上げた。欧州でもシステム障害のために株式市場は下落し、2週間来の安値になった。スウェーデンのゲームプロバイダーのEvolution ABが第2四半期の利益予想に達しなかったことから株価が8.3%下落し、旅行・レジャーセクターも2.1%の下落になった。中国での刺激策がないことや原油価格が下落したことを受けて、鉱業・石油関連は値下がり

2024/7/23    火

米国市場では、先週値を下げたMeta、Alphabet、Teslaなどの大型株が上昇し、市場全体も値上がり。Nvidiaは政府の中国規制に適合したAI半導体の開発が報じられ、株価は上昇。金曜日の世界的なIT混乱を引き起こしたCrowdStrikeは10%以上値下がり。コンピューターの混乱からオペレーションの乱れで600以上のフライトがキャンセルとなったデルタ航空は3.5%値下がり。欧州市場では、テクノロジーや金融といったセクターがけん引して市場は上昇したが、ライアンエアーを筆頭に航空株は下落した。ライアンエアーは6月に終了した四半期で航空券が平均15%下落し、利益がおおむね半減となったことから、株価は17.2%の下落。スペインのサンタンデール、フランスのBNPパリバ、ドイツのドイッチェバンク、イタリアのウニクレディなどが週の後半に決算を公表する銀行は銀行指数が2%上昇した

2024/7/24    水

米国市場ではメガキャップの四半期決算の前に市場は幾分下落。小型株中心のRussell2000は1%上昇。Teslaは価格低下により予想以上の取り扱いとなり売上が上昇したが株価は下落。Alphabetはデジタル広告やクラウドコンピューティングが堅調で収益は予想以上となったが株価はほぼ横ばい。Amazon、Meta、マイクロソフト、アップルなどは0.3%~2.1%株価上昇。UPSは需要の減少や労働コストの上昇で収益予想を引き下げ、株価は12.1%下落。GMは第2四半期の利益が予想を超えたが株価は6.4%下落。欧州市場ではSAPがけん引して市場は上昇。売り上げの増加とこととカットでSAPは予想以上の四半期利益を計上し株価は7.2%上昇。テクノロジーのサブ指数も1.4%上昇。英国のケータリング Compass Groupも今年2回目の売上・利益予想の上方修正で株価は4.5%の上昇

2024/7/25    木

米国市場では、TeslaやAlphabetが値を下げ、2022年以来の大きな下落となった。Teslaは第2四半期の業績が予想を下回り、株価は12%下落。Alphabetは四半期の業績は予想を上回ったものの、株価は5%近く値を下げた。欧州市場では、LVMHが下落し高級品株が下落した影響で市場全体も値下がり。ドイツの ASM Internationalは四半期の業績が堅調であったにもかかわらず株価は9.4%下落。BESIやASMLもそれぞれ、8.5%、3.4%の値下がりになった。そのため、テクノロジーセクターは2.4%の値下がりとなった。銀行関連のソフトウェアを作るTemenosは年間の見通しを引き下げ、株価は5.6%下落。LVMHは四半期決算で予想を下回り株価が4.7%低下。Christian Dior、Kering、Hermes、Hugo Bossなどの高級株も値下がり

2024/7/26    金

米国市場ではNASDAQとSP500は値を下げたが、予想2%の上昇であったが、実際は2.8%の上昇となった堅調なGDP統計を受けてダウは値上がり。小型株中心のRussell2000も値上がり。メガキャップではAlphabetが2日連続の値下がりとなったが、Teslaはリバウンド。第2四半期の売上が予想以上となったIBMは値を上げ、ダウの値上がりに貢献。アメリカン航空は年間の利益予想を下方修正したが株価上昇。いくつかの手数料を公表したサウスウエスト航空も値上がり。欧州市場では株価は下落。 Universal Music Groupは人員削減や手数料収入が予想以下となり株価は23.5%下落。ドイツのIT関連 BE Semiconductor Industriesは第3四半期の予想を公表したが市場の予想以下となり株価は13.7%下落。ASMIやASMLも4%程度値を下げた。日産の業績低迷を受けてRenaultは7.5%株価下落

過去の市況を確認しよう!!

1か月前の市況 1年前の市況