7月第2週の市況

2019/7/8    月 

米国では6月の雇用統計が公表されたが予想以上に堅調でFedが7月に利下げを行う幅が0.5%から0.25%に縮小されるのではないかとの観測が出た。銀行や金融といった株式は上昇したが、不動産、公益などのディフェンシブな銘柄は値下がり。市場全体も値を下げる。欧州ではドイツの5月の工業受注が下落したことから、市場は下落。スウェーデンのHexagonが人員を900名削減すると公表し11%値を下げたほか、サムソンが第2四半期の減益の予想を公表し、ASM、Siltronicなどが2%以上値下がり

2019/7/9    火

アップルがブローカに”売り”推奨されたことにより同株は2.2%下落。テクノロジー株全体も値下がり。トランプ大統領が薬価引き下げの大統領令を出す見通しからヘルスケア関連も値下がり。また、ボーイングはサウジアラビアの航空会社flyadealが737の仮契約を破棄し、エアバスのA320を購入することになったことから1.3%値下がり。米国市場全体も値下がり。欧州市場では、ドイッチェバンクが1.8万人の解雇を計画しているが目的が明確でないとして同株は5%値下がり。一方で、鉄鉱石の需要が堅調で基礎資源関連銘柄は上昇。ただし市場全体では値下がり

2019/7/10    水

米国ではAmazon,Facebook、アップルといったテクノロジー関連が値を上げ、市場は何とか値を上げた。ただし、米国では第2四半期は企業収益が減益になると予想されており、3Mはブローカの評価引き下げにより2.1%値下がり。欧州市場では、ドイツの化学メーカーであるBASFが30%の減益になると公表し、Bayerなど化学銘柄は軒並み下落。銅価格が下落したことにより基礎資源関連も値下がり。さらに、金融関連ではリストラで値を下げているドイッチェバンクが続落し、デンマークのDanske Bankは2回目の収益予想引き下げになり下落。フランス政府が自国内を飛行する航空機にエコ税を検討していると報じられ、ライアンエアーやエールフランスKLMなどが値下がり

2019/7/11    木

米国のパウエルFRB議長が世界経済の低迷を指摘したことから市場ではFedが今月の会合で金利を0.5%引き下げるとみている。米国市場では、金利感応度の高い銀行株は下落したが、マイクロソフト、アップル、Amazonなどが値を上げNASDAQは史上最高値を更新。欧州市場では、仏、伊の工業生産が堅調でイールド上昇。債券の代替商品となる不動産株やテレコム株は軟化。銀行株も下落し、銀行株のウェイトの高いイタリア株式市場も軟化。原油価格と金属価格が上昇したため、エネルギーや鉱業株は堅調だったが、市場全体としては値下がり

2019/7/12    金

米国ではパウエルFRB議長が上院の銀行委員会でハト派的な発言を繰り返し市場は好感。トランプ政権は薬価の引き下げ計画を撤回し、Unitied HealthcaeやCigna Corpは大きく株価を上げた。Merk&Co、ファイザーといった製薬関連は反対に値を下げた。ダウとSP500は上昇し、ダウは史上最高値を更新。また、労働省が公表した6月の消費者物価指数は1.5%の上昇。欧州でもFedのスタンスが好感されて値を上げた。フランスはテクノロジー企業を対象に課税しようとしているが、トランプ政権がこれに査察に入り米仏の問題になっている

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7月第1週の市況

2019/7/1    月

欧米市場では2019年上半期の株式市場は好調で終了した。米国では、Fedが銀行に対するストレステストの結果を公表し、問題がなかったことから欧米の銀行は株価上昇。米国では、5月の個人収入が緩やかに増加して利下げには好環境。その他、G20の米中会談を前に、関税に感応度の高い産業株が上昇。エネルギー関連も上昇。アップルはCDOの辞任とMacの生産拠点を米国から中国に移すことが報じられ0.9%値下がり

2019/7/2    火

欧米市場では米中の貿易対話が再開されるということからいずれも上昇。Huaweiに対する制裁が一部緩和される見通しから、欧米市場で関連するテクノロジー株が上昇。Huaweiのサプライヤーであるマイクロンテクノロジーは3.9%上昇。アップルも1.8%上昇し、SP500は史上最高値を更新。ただし、6月のISM製造業指数は5月より0.4ポイント低下。ボーイングは787についても当局から資料の提出を求められ2.1%値を下げる。欧州市場でもテクノロジー株がけん引して市場は上昇。貿易に感応度の高いドイツのDAXは1%上昇

2019/7/3    水

米国のトランプ大統領が、中国に代わってEUからの輸入品40億ドルに対する関税を引き上げるとコメントし、市場は影響を受ける。米国市場では不動産や公益株といったディフェンシブな株式が値を上げ主要指数は2日連続上昇。原油価格は3%値を下げたために、エクソンモービルやシェブロンといった大手石油銘柄が1%以上下落。欧州では、米国の関税引き上げに対して輸出比率の高いドイツのDAXが反応して横ばいとなったが、市場全体では公益株や消費関連が上昇して値上がり。米国から補助金を名指しされたAirbusは0.4%値下がり

2019/7/4    木

米国ではIMFの非製造業指数が下落し、Fedアトランタが第2四半期のGDP予想を下方修正し、市場はFedの金融緩和スタンスが進むと予想。10年物イールドは1.93%にまで下落。不動産や公益株といったディフェンシブな銘柄が値を上げ、主要株価指数は史上最高値を更新。Broadcomのシマンテック買収により、Broadcomは3.9%値下がり、シマンテックは13.5%値上がり。欧州では、DCB次期総裁のラガルド氏が金融緩和政策を引き継ぐとみられイールド低下。ヘルスケア、食品・飲料、消費財などのディフェンシブな銘柄が上昇。イールドは低下し、イタリア株式が2%以上値を上げる

2019/7/5    金

米国は独立記念日で祝日。欧州市場も取引は薄商いであったが、イタリアがEU当局からの制裁を免れる見通しとなったことから、イタリア株式は前日に引き続き続伸。その他、世界的に金融緩和政策が目立ち株式市場は約2年来の高値水準となった。フランスの自動車部品Valeoは大型受注に成功し値上がり。スペインの公益株である、Enagas、Naturgyは、当局が反トラスト法の立場からネットワークの縮小を求め、株価はいずれも3%以上の下落

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