2019年6月の市場とバランス型ファンド

6月のマーケットを振り返ってみると、米国やドイツの株式はとっても堅調でした。2019年も半分が過ぎたわけですが、米中欧の株式市場はとても堅調です。

米中貿易問題や米-イランの緊張悪化、さらには、米国や欧州の中央銀行の金融緩和策など話題が多かったのに、市場はよいところだけを先取りしている感じですね。

投資信託分析レポート「ファンドのMIRAI」で比較している8つのバランス型の6月のパフォーマンス(運用成果)は下記のとおりでした。あれぇ?、トレンド・アロケーション・オープンってディフェンシブなポジションを採っていたのでは?と思ったのですが、なんと、今では4割弱くらいは先進国株式に投資しているのですね。それが好調だった理由です。

 

6月第4週の市況

2019/6/24    月

ペンス副大統領が中国に関するスピーチを延期し、米イランの緊張が市場にマイナスの影響を与えた。原油価格は値上がりし、その関連でエネルギー株は上昇。中古車販売のCarMaxは利益が予想を超え上昇したが、クルーズのカーニバルは昨日に続き続落。欧州市場でも中東地区の緊張から投資家は資金を引き揚げ市場は軟調。ヘルスケアとメディアが弱い。英国の半導体IQE Plcは2019年の収益が低下するということで株価は約25%下落

2019/6/25    火

米国市場では週末のG20でのトランプ・習会談を前にテクノロジー株が上昇。ただし、M&A関連で株価が下落したヘルスケア株が重荷となり、SP500は下落。ダウは幾分値を上げた。Hauweiの荷物を誤配達したFedexは中国当局から信頼されない企業とレッテルを貼られる可能性があり2.7%値下がり。欧州市場では、ダイムラーが2019年の利益見通しを下方修正し3.8%値下がり。フォルクスワーゲンやBMWも値下がり。さらに、ドイツではIFO景況感指数が2014年11月以来の水準に低下し、株式市場はドイツ市場を中心に値下がり

2019/6/26    水

米国では新規住宅販売が低調で、カンファレンスボード指数も低下。トランプ大統領の金利引き下げ要求に対して、Fedのパウエル議長がFedの独立性を主張し押し返した形になる。イールドは2%以下に低下して、銀行株は軟化。テクノロジー株を中心に株式市場は値下がり。欧州でも米国とイランの緊張の高まりを受けて株安の動き。ただし、原油価格と銅価格は上昇したためエネルギー、資源関連は上昇。エネルギー関係のウェイトが大きい英国のFTSEは幾分上昇。ルノーは日産との微妙な関係から2%値下がり。テクノロジー株のCapgeminiは同業のAltranを36億ユーロで買収することを公表し、いずれも株価上昇

2019/6/27    木

米国株式市場は、ヘルスケア関連が値を下げ、テクノロジー関連が値を上げた。ダウは値を下げ、NASDAQは上昇。原油価格が値を上げたためにエネルギー関連も上昇。ムニューシン財務長官は米中協議は9割がた完了しているとコメント。マイクロンテクノロジーは、利益の上方修正を行い、同株は13.3%値を上げる。EU当局はBroadcomに対して排他的な条項を外すように求めたが、トランプ大統領はEU各国の足並みがそろっていないとコメント。同株は1.8%値を上げ、アップルも2.2%値を上げた。EU市場では、不動産、ヘルスケア、公益といったディフェンシブなセクターが値を下げ、市場全体も値下がり

2019/6/28    金

米国ではG20での米中協議への期待感から中国依存度の高い半導体関連などが上昇。フィラデルフィア半導体指数は1.2%上昇。フォードは欧州で1.2万人の人員削減を公表し株価は2.9%上昇。SP500は値を上げたが、ボーイング737Maxに新たなリスクが見つかったボーイングは2.9%値下がり。その影響でダウは値を下げる。欧州市場では、米中協議について何ら事前合意がないことから株価は横ばい。ただし、ドイツについてはBayerが訴訟関連で対応を公表し株価が8.7%上昇したことから、ドイツ株式市場は上昇

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