11月第3週の市況

2023/11/13    月 

米国では、前日から一転してイールドが下落し、Nvidiaやマイクロソフトを含むテクノロジー株を中心に株式市場は反発。NASDAQは2%以上の上昇。バイオ関係のIlluminaは2期連続して通年の利益予想を引き下げ、株価は8%下落。欧州では、昨日のパウエルFRB議長の金利引き上げの余地を残すコメントに反応し、株式市場は下落。酒造メーカーの Diageoはラテンアメリカなどの売上増が芳しくなく、株価は16%下落。高級品ブランドのRichemontは利益が予想以下となり5.2%株価下落。同業のLVMH、Kering、Hermesなども下落。フランスの再保険会社のScorは、第3四半期の利益が予想以下となり、株価は3.5%の下落

2023/11/14    火

米国市場では火曜日の消費者物価指数のデータ公表の前に市場はほぼ横ばい。ムーディーズは米国の格付けを“安定的”から“ネガティブ”に見通しを修正した。セクター別ではエネルギーがもっとも値を上げ、公益が最も値を下げた。個別企業ではTeslaが4%以上値を上げたが、アップルやマイクロソフトが値を下げた。中国がボーイング737MAXの購入を再開するとブルームバーグが報じ、ボーイング株は4.3%値を上げた。欧州市場ではイタリアの銀行や Siemens Energyが市場をけん引して市場は上昇。イタリアの銀行Monte dei Paschiは複数の格付け機関から格付けや見通しが引き上げられ2.8%株価上昇。 Siemens Energyは、プロジェクトに関連して数十億ユーロの保証をドイツ政府から受けることを報じられ、株価は6%上昇

2023/11/15    水

米国市場では公表された消費者指数物価の上昇が、対前年同月比3.2%増と予想以下であったことから、Fedが利上げを行わないとの観測から、NASDAQは2%以上の上昇。金利感応度の高い不動産セクターは5.1%の大幅な上昇となった。公益セクターや小型株中心のRussell2000も、それぞれ、3.2%、4.7%の上昇。Snap Incは米国でAmazonが同社のアプリを使ってAmazonの商品を変えることを容認したことから、同株は6.7%上昇。Home Depotは四半期決算が堅調であったことから株価上昇。欧州市場でも、米国のインフレの沈静化が市場を引き上げた。米国同様金利感応度の高い不動産セクターが7%の上昇。カナダの鉱業関連Teck Resourcesの過半数を買収することで合意したGlencoreは4.5%の値上がり。Vodafoneは上半期の収益が低下したことから株価は5.5%の下落

2023/11/16    木

米国市場では、小売りのTargetが第4四半期の利益が予想を超えたことから株価は17.4%上昇し、小売り統計も予想ほど下落しなかったこともあり、Macy’sやKohl’sといった同業株も値を上げ、小売セクターも値を上げたことから、市場は全体として値を上げた。市場では12月の会合でFedは金利を据え置くものと見積もっている。ウォルト・ディズニーは、アクティベストが株式を購入したことから株価は3.8%上昇。格安小売りのTJXは、コストを吸収できず、今四半期の利益が予想以下となる見通しとなり株価は2.7%下落。欧州市場では、昨日の米国に続き、英国でもインフレが鎮静化したことが確認され、また、景気刺激策で中国の工業生産や小売販売が堅調であることが影響して、株式市場は値上がり。半導体製造の Infineonは2023年の利益が予想以上となり、株価は9.7%上昇

2023/11/17    金

米国市場では、主要3指数はいずれも下落。通年の売上・利益予想を下方修正したシスコ・システムズは株価が11.6%下落。テクノロジー企業のPalo Alto Networksは第2四半期の請求が予想を下回ったことから株価は5.8%下落。ウォルマートは年間売上・利益の予想を上方修正し史上最高値を更新した前日から8.1%下落。また、原油価格の下落からエネルギーセクターも下落。欧州市場でも、米国の増産と中国での需要が弱いことを受けて原油価格が下落したエネルギー関連を中心に株価が値下がり。Kering、LVMH、Richemontなどの高級品株は1.8%ないし2.7%の株価下落。食品関連のHelloFreshは年間の利益予想を引き下げ、株価が22.4%下落

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11月第2週の市況

2023/11/6    月

米国市場では、雇用統計が公表され、新規就労の増加が緩やかになってきたことと失業率が3.9%に上昇したことが金利引き上げの抑止になると見られ、イールドが下落し、株式市場は値を上げた。小型株中心のRussell2000は2.7%と急上昇。セクター別では金利感応度の高い不動産が2.4%の上昇。アップルは年末シーズンの売上予想が予想を下回り、株価は0.5%下落。欧州市場でも、インフレが鎮静化しつつあることやイールドが下がったことを背景に、株式市場は幾分値を上げた。第3四半期高い利益を上げたBMWが2%株価上昇、ボルボも10月の販売が好調で3.3%の株高。イタリアのNexiは米国のSilverlakeが買収を検討していると報じられ、Nexi株は6.1%上昇

2023/11/7    火

米国市場では、主要株式指数は横ばいであった。先週に下がったイールドは週末に大規模な国債発行を控えて再び上昇。第3四半期の収益が予想以下となり、CEOが辞任した有料TVのDish Networkは34.1%の値下がり。IT企業のBumbleもCEOが辞任したことを受けて株価が4.9%下落。欧州では、株式市場は下落。先週大きく値を上げた不動産セクターが2.9%の下落となった。Ryanairは業績が堅調で史上最高の利益を予想するとともに配当を約束し、株価は5.3%上昇。Telecom Italiaは固定電話部門をKKRを売却することを認め、株価は3.4%下落

2023/11/8    水

米国市場では、イールドが下がり、メガキャップに追い風となったことからNASDQは約1%値を上げ、SP500、ダウも値を上げた。マイクロソフトは1.5%、Appleは1.7%株価が上がった。原油は需要が懸念され、また、強いドルの影響もあり、価格が4%値下がりし、エネルギーセクターは2.4%の値下がり。Uber Technologiesは第4四半期の利益が予想を超えそうと公表し株価は3%値上がり。欧州市場では、ポルトガルで首相がリチウムと水素に関する査察の中止を命じ、建築関連のMota Engilが5.6%値を下げたほか、ポルトガル株式市場は2.5%値を下げ、欧州市場全体でも0.2%の値下がりとなった。原油価格の値下がりからエネルギー関連は2.5%値を下げた。また、銅価格も値を下げたことから鉱業株も2.3%値下がり。第3四半期予想以上の利益となった銀行のUBSは1.8%値を上げ、金融株全体も値を上げた

2023/11/9    木

米国市場では、ダウは下落し、SP500とNASDAQは横ばい。Warner Bros Discoveryはハリウッドのストライキと広告市場が軟化していることを受け、来年の収益が影響を受けるとして株価は17.1%下落。同業のParamount Globalも8.2%の下落。セクター別ではエネルギーと公益が値を下げ、テクノロジーが値を上げた。テクノロジーが値を上げたのはイールドの下落の影響。Take-Two Interactive Softwareは6.4%の株高。欧州では小売り販売が予想とおりの下落となったが、ヘルスケアや個別企業の業績に下支えされて株式市場は上昇。風力発電のVestasは第3四半期の収益が堅調で9.8%の株高。自動車部品のContinentalは堅調な販売環境により4.1%の株高。英国の小売りの Marks & Spencerは上半期の利益が75%増となり、8.4%の上昇

2023/11/10    金

米国では国債の売却が低調に終わったことからイールドが上昇し、さらに、パウエルFRB議長が”金利が十分に高いという確信はない”とコメントしたことから株式市場は下落。主要3指数は0.6%前後下落。Nvidiaは中国で3種類の新しい半導体を販売する計画を公表し株価が2.9%上昇。ハリウッドのストライキが一時的な合意に達し、ウォルトディズニーは株価が6.9%上昇。セクター別ではヘルスケアと一般消費財が約2%下落。欧州市場では個別企業の好業績により市場は上昇。Adyenは第3四半期の売り上げが予想を上回り株価は37.8%上昇。また、製薬会社の AstraZenecaも第3四半期の業績と年間見通しがよくなったことから株価が2.6%上昇

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