12月第4週の市況

2016/12/19    月

中国が南シナ海で米国の無人潜水機を奪ったことで原油価格が52ドル以上に上昇。米ドル高は一段落し、10年国債のイールドが低下、金の価格上昇。株式市場ではオラクルが売り上げが予想以下で大きく値を下げたが、イールド低下により公益株と不動産株がリバウンド。全体としては低下。住宅着工数は予想以上に低下したが、不動産市場の底は固く大手建築株は上昇

2016/12/20    火

ロシア大使がトルコで殺害され、ドイツではトラックによる事故が発生、中国による米国の潜水機の奪取など地政学的な不安定要因が顕在化。取引高は少ない中、マイクロソフト、インテルなどのテクノロジー株が堅調で米国の株式は上昇

2016/12/21    水

日銀がマイナス金利政策の維持を決め日本円は下落。米国では取引高が少ない中、キャタピラやナイキが値を上げダウは史上最高値を更新。イタリアの銀行は再び上昇、ロイズがM&A関連で上昇

2016/12/22    木

米国の石油備蓄が予想以上となり原油価格は下落。中古住宅販売は堅調であったがREITは下落、金融株も弱い。欧州ではイタリアの銀行が予想とおりに資金を調達できない可能性が指摘され、スペインではモーゲージ関連の損失を銀行が補てんする判決があり、銀行株が下げ圧力となった

2016/12/23    金

米国は耐久財消費が予想以上に拡大。第3四半期のGDPは最終的に年率3.5%の上昇となり予想を上回ったが、個人所得は0.1%以下の上昇にとどまり米国市場ではSP500、ダウともに下落。欧州市場では、イタリアのモンテ・デイ・パスチが主要となる投資家を見つけられず史上最安値になる。資源関連も下落し、市場全体も下落

前週の市況はこちら

ファミリーファンド方式とファンド・オブ・ファンズ

2017年2月号のファイナンシャル・アドバイザー「ワンランク上のファンド活用術」では、ファミリーファンド方式とファンド・オブ・ファンズについて書くことにしました。

投資信託ではありませんが、1999年、変額年金保険を作っていたときに、金融庁と交渉した覚えがあります。当時の、保険関連規制の下では、ファンド・オブ・ファンズのしくみを使った運用が禁じられていたのです。

しかし、ファンド・オブ・ファンズを後発の保険会社であっても、海外資産に投資する特別勘定を簡単に作ることができるのです。反対に、ファンド・オブ・ファンズが認められないのであれば、米国株式に投資する運用体制を日本で作る必要があったので膨大なコストがかかるのです。

ファンド・オブ・ファンズのしくみは世界的に使われているしくみであり、その結果、運用会社の寡占が進んでいることも事実です。

あと一つ、連載記事を書いて、2016年の執筆は終了です・・・たぶん(^-^)