1月第3週の市況

2020/1/13    月

米国では雇用統計が公表されたが予想以下の就労者数の伸びとなり、また、失業率も幾分上昇し市場は軟化。ボーイングは数百に上る社内の不適切なメッセージを公表し1.9%値を下げる。欧州市場でも市場全体としては下落。ライアンエアーは収益の上方修正を行い6%弱の株価上昇。同業のEasyjetやWizz Airも、それぞれ、4%、7%上昇。ドイツは政府が20億ユーロを石化燃料の低減に準備し、代替エネルギーのRWEは株価が6.4%上昇。英国では、クリスマスを含む四半期の売り上げの伸びが芳しくなかったB&MやSuperdryが大きく値を下げる

2020/1/14    火

中東地域の緊張が緩和されたこと、米中協議の見通しが明るいことから、米国市場では史上最高値を更新。アップルが2%以上の大幅な上昇になったほかアルファベットも上昇。ボーイングのサプライヤーであるHexcel CorpとWoodwardが合併することで両社ともに株価上昇。テスラは中国が補助金を従前どおり提供してくれることになり10%弱株価上昇。欧州市場では自動車関連を中心に値を下げる。ルノーが日産との連携解消が報じられ2.8%値を下げる。英国ではイングランド銀行の利下げへの期待感から国内株中心のFTMCが値を上げ、ポンドが下落して輸出株主導のFTSEも値を上げた。

2020/1/15    水

中国は、米国から800億ドル以上の製品と500億ドル以上のエネルギー供給を受けると報じられているが、米国が11月の大統領選までに対中関税を最大化すると報じられ、当初値を上げていた市場は、下落する展開になった。四半期決算が公表され始めJPモルガンやシティは好調な利益をは池に株価上昇。ウェルズ・ファーゴは利益の一部を罰金にあてたため値下がり。737MAXの影響で顧客増になったデルタ航空は値上がり。欧州市場ではLVMHが株価を上げて市場をけん引。不動産デベロッパーのTaylor Wimpeyは注文が22%増加して株価も3.9%値上がり

2020/1/16    木 

米中が第1段階の合意文書に署名し、米国市場はダウが29000を超え、SP500も史上最高値を更新した。欧州市場は米中の署名前に市場が閉じたので株式市場は横ばい。トランプ大統領は第2段階の合意が成立すれば関税は撤廃するとコメント。個別銘柄では、バンク・オブ・アメリカは予想以上の利益を計上したが、2020年に向けて利息収入の見込みが芳しくなく株価は1.8%の下落。一方で、2020年の見通しを上方修正したユナイテッドヘルスケアは2.8%上昇。また、2019年のクリスマス商戦で売り上げが芳しくなかったTargetは6.6%の株価下落となった

2020/1/17    金

米国市場ではモルガンスタンレーが予想を超える利益を計上し、収益見通しも堅調であったことから大きく値を上げた。反対にバンク・オブ・ニューヨークメロンは大きく値下がり。12月の個人販売は予想程度の上昇。JCペニー、ターゲットといった小売りは年末の商戦の結果が良くなかったが、IT関連も値を上げたこともあり市場は上昇、SP500は3000を突破。欧州市場では米中協議の第1段階の合意が影響して値上がり。ドイツでは再生エネルギーのRWEに政府が26億ユーロの補助を提供することになり、同株は大きく値上がり。ドイツ市場も、欧州市場も値上がりとなった

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1月第2週の市況

2020/1/6    月

欧米市場では利益確定の動きが大きく、市場は値を下げた。米国市場は、SP500、ダウ、NASDAQともにここ4週間で最大の下げ幅となった。米中協議は、今週後半、年明けに米国でサインされる予定。コミュニケーションサービスやテクノロジーといったセクターの下げが大きかった。Teslaのライバルである中国系のNio Incは旺盛な需要を背景に売り上げが増加し、53.7%株価上昇。欧州市場でも下げ幅はここ4週間で最大になった。産業株やヘルスケア関連が下落をけん引した。

2020/1/7    火

米国市場では前週末に株価が下落したので月曜日の市場はテクノロジー株にけん引される形で株価指数は上昇。Aplhabetは2.7%の値上がり。欧州市場では中東での緊張の高まりから株価指数が下落。業種別では、食品・飲料、テレコム、公益といったディフェンシブな分野が幾分値を上げた。石油・ガスはほぼ3か月ぶりの高値水準となったが、コスト増が見込まれる航空関連は軟化。個別銘柄では、ブローから批判的なコメントが寄せられたGovestroが5%値を下げ、2020年の売り上げ予想を公表したPandiraが12%値を上げた。金はほぼ7年ぶりの高値水準。原油価格は上昇し、米ドルは軟化

2020/1/8    水

米国市場は軟化。原油価格が下落したためエクソンモービル、シェブロンといったエネルギー大手が1%前後の軟化。一方で、IT関連は堅調でフィラデルフィア半導体指数は1.8%上昇。ブローカーの評価が上昇したMicron Technologyは8.8%の値上がり。737MAXのトレーニングを受けたパイロットが資格を転用する際にコンピュータ訓練だけで可能にすると公表したボーイングが1.1%値を上げる。欧州市場は、ドイツとイタリアの市場がけん引して上昇。半導体関連のInfinionやSTMicroelectornicsなどが値を上げ、2019年の販売が25%増となったロールスロイスの株主であるBMWは1.6%株価上昇

2020/1/9    木

米国のトランプ大統領が落ち着いた対応を見せ、イラクも戦闘の拡大を望まないとしていることから、欧米市場は回復。ウクライナの航空機(737-800)がテヘランで墜落したことから、ボーイングは1.8%値を下げ、エアバスは2%値を上げた。欧州内ではボーイングのサプライヤーのMelrose indutriesなどが値を下げる。米国ではADPが12月の民間部門就労者数が202,000人増加したことを公表。欧州市場では、ドイツは市場が値を上げたが、米国の在庫が上昇し原油価格が下落したためBP,RDSなどの石油関連が値を下げ、英国のFTSEは値を下げた。金や日本円、スイスフランなどの安全資産も、米イランの緊張緩和で、それぞれ値を下げることになった

2020/1/10    金

米国とイランが紛争をエスカレートさせない措置を選択したことを市場は好感。欧米市場では史上最高値を更新。米国ではアップルが12月の中国でのiPhoneの販売が2割弱増加したことを受け、株価が2.1%値を上げた。欧州では、Dialog SemicondotorとアンチウィルスのAvastがブローカーの目標株価引き上げにより3%以上値を上げた。欧州ではドイツの工業生産が公表され、11月データが予想以上であったことからDAXは1.8%の上昇。前日に引き続き原油価格は下落し、安全資産の日本円も下落

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