11月第2週の市況

2024/11/4    月

米国市場では、Amazonが強い販売を背景に好業績を公表したことから株価が6.2%上昇し市場全体も値を上げた。ただし、中国でのiPhoneの販売に陰りが見えるアップルは1.2%株価下落。また、公表された労働統計で10月の非農業新規就労数が1.2万人増と予想を大きく下回った。インテルは高等な業績予想を公表し株価は7.8%上昇。シェブロンは、高い原油価格を背景に第3四半期の利益が予想を上回り、株価が2.8%上昇。欧州市場では市場全体にリバウンドして株式市場は上昇。DAX、CAC40など主要指数も1%前後の上昇となった。英国のReckitt BenckiserはAbbott Labsが米国での訴訟で勝訴し、株価が7%上昇。イタリアの銀行UniCreditは格付けが引き上げられ株価は3.5%上昇

2024/11/5    火

米国市場では、大統領選挙を前に方向性のない市場となった。10年物国債は当初10ベーシス下がったが、最終的には4ベーシスの低下になった。Nvidiaは2.1%値を上げた。同株はインテルに代わってダウに組み入れられるといわれている。Marriott Internationalは米中での需要減を背景に2024年の利益予想を下方修正し、株価は2.1%下落。欧州市場では、銀行や石油関連が値を上げたが、テクノロジー関連が値を下げ、市場全体でも値下がり。石油関連ではOPEC+が増産のタイミングを先延ばしたために原油価格は値上がり。STMicroelectronicsはブローカーからの評価が引き下げられ株価が3%値下がり。フランスのSTMicroelectronicsはCEOが解任され株価は2.3%下落。Volvo Carsは10月対前年同月比で売り上げが3%値を上げたことから株価が5%上昇

2024/11/6    水

米国市場では、ISMサービス指数が2022年8月以降で最高の水準になり、大統領選挙の日に株式市場は値上がり。ボラティリティ指数は平均よりやや高めで、イールドは当初上昇したがその後低下。Trump Media & Technology Groupは株価が10%以上上昇。刑務所を運営するGeo Groupは6%上昇。データ分析のPalantirは、年間の売り上げ予想を上方修正し株価は23%以上上昇。労働者のストライキが終了したボーイングは2.1%株価下落。欧州市場では米大統領選の様子見から市場はわずかに上昇。Ferrariは第3四半期の自動車の出荷が下落し株価が7.1%下落。AstraZenecaは中国で保険詐欺に関与していたことが判明し株価は2%下落

2024/11/7    木

米国では、トランプ氏の大統領選での勝利が決定し、市場では減税や規制緩和を期待し、株式市場では主要3指数がいずれも史上最高値を更新。銀行が規制緩和で恩恵を受けるとして銀行株指数は10%近く上昇。小型株中心のRussell2000も5%以上上昇。不動産や公益といった金利感応度の高いセクターではわずかに下落。選挙関連では、Trump Media & Technology Groupは3%、Teslaは14%値を上げた。欧州市場では、トランプ氏の勝利により洋上風力発電に新規認可を与えないのではとの懸念から市場は下落。OerstedやVestasなどは12.8%株価下落。スペインの市場は2.9%と大きく値を下げた。Mercedes-Benz GroupとBMWも、関税が引き上げられるのではとの懸念から、6.5%前後値を下げた

2024/11/8    金

米国では、トランプ氏の2期目の大統領就任を前に、Fedが予想通り金利を0.25%引き下げ、主要3指数はいずれも上昇。イールドは下落。Warner Bros Discoveryが第3四半期の利益が予想外に好調で株価は10%以上上昇。そのため、コミュニケーション・サービスセクターが市場をけん引。金融株は、JPモルガンが5%近く値を下げ、ゴールドマンサックスも2%以上値を下げた。欧州市場では、テクノロジー株と資源株が貢献して市場は上昇したが、英国ではイングランド銀行が金利を引き下げたものの高いインフレを予想したために英国株式市場は下落。自動車関連は2%以上水曜日に値を下げたが、本日は2.2%上昇。金属市場のリバウンドを受けて基礎資源関連は3.9%の上昇となった。  

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11月第1週の市況

2024/10/28    月

米国市場では、Teslaが大幅に値を上げた前日に続き続伸したほか、マイクロソフト、Amazon、アップルなどのメガキャップが値を上げ、NASDAQは上昇。ダウとSP500は値を下げた。食中毒関連でマクドナルドが3%値を下げたほか、ゴールドマンサックスも2.3%値を下げ、さらに地銀のNew York Community Bancorpは商業向け不動産ローンでの損失により四半期決算が赤字になり株価は8.3%下落。欧州市場では、2日連続でほぼ横ばいの市場となった。メルセデスベンツはコアの自動車部門で予想以下の四半期業績となり株価は1%下落。また自動車部品のValeoも年間の販売予想を2回目の下方修正を行い、株価は9.5%下落。医薬品のSanofiは予想以上の決算となり株価は2.5%上昇した

2024/10/29    火

米国市場では、メガキャップの四半期決算の前に、また、中東のミサイル攻撃でも石油施設が破壊されなかったことを受け、センチメントが改善し、株式市場は値を上げた。アップル、Meta、Alphabetなどが値上がり。また、小型株中心のRussell2000は1.6%値上がりし、主要指数を上回る上昇となった。原油価格が値下がりしたおかげで、エネルギーセクターは値下がり。ボーイングはストライキ対策として新株発行することになり株価は2.8%値を下げた。欧州市場でも、米国市場同様にエネルギーは値を下げたが、その他の多くのセクターで値を上げ、市場全体としては値上がり。原油価格の値下がりはルフトハンザやeasy Jetなどの航空株の値上がりにつながった。オランダのフィリップスは年間見通しを下方修正し、株価は17%軟化

2024/10/30    水

米国市場では、メガキャップの株式が堅調で市場をけん引。NASDAQは史上最高値を更新した。ただし、SP500は横ばいで、ダウは値下がり。フォードは年間の利益予想を下方修正し、株価は8%の下落。DR Hortonも2025年の売り上げ予想が市場の予想以下になる見通しで株価が7%下落。欧州市場では、大手企業の決算が芳しくなく市場は下落。BPは四半期利益がここ4年お家で最低となり株価は5%下落。スイスの製薬会社Novartisも売り上げが市場の予想以下となり株価は4%下落。またインプラント製造のStraumannも北米でのビジネスが低調で、株価は7.4%下落した。そのほか、ドイツのルフトハンザは四半期利益が低下したことを公表し、株価は5%下落

2024/10/31    木

米国市場では、AlphabetがAI関連の投資が実ったとして四半期決算で予想以上の利益を計上し株価が3%上昇したが、主要3指数はいずれも値下がり。AMDは四半期決算が予想以上であったが株価は9%下落。また、Super Micro Computerは、監査法人のEYが辞任することになり、株価は30%以上下落。健康保険のHumanaはメディケア・アドバンスによる契約が増加したことにより四半期決算で利益が予想を超えたために株価は3%以上上昇。欧州市場では、テクノロジーや鉱業関連の株価が下落し、市場全体も1か月来の安値となった。テクノロジー関連ではMelexis、Qorvo、AMDなどが予想を下回る市場予想をしたことからテクノロジー株は軟化。Anglo AmericanはM&A関連で株価が4%下落。そのほか、UBSグループも4.5%株価下落

2024/11/1    金

米国市場では、Metaとマイクロソフトが市場終了後決算を公表し、いずれも四半期決算は予想を上回ったが、AI関連のコストがかさむと見込まれ、株価はそれぞれ、4.1%、6%と下落。PCE(個人消費支出)は0.2%増と予想通りの水準となった。一方で、エネルギー関連のConocoPhillipsと公益のEntergyが株価上昇。欧州市場では、企業の決算が芳しくなく、また、米国の大統領選挙に対する懸念から株式市場は1%以上の大幅な下落となった。特に不動産セクターは4%以上の値下がり。米国のMetaとマイクロソフトの四半期決算が芳しくなかったことから、テクノロジーセクターは値下がり。ビールメーカーのInBevは売り上げ・利益ともに予想を下回り株価は6%下落。大手銀行のBNP Paribasは投資銀行部門が不調で株価は4.2%下落。


 

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