5月第2週の市況

2021/5/10    月

米国市場では労働統計が予想外に成長が鈍化。市場では、Fedがすぐにでも景気刺激プログラムを縮小させるとしていたスタンスを転換するのではないかという期待感から市場は上昇。ダウとSP500は史上最高値を更新。Squareはビットコイン取引の決済に自社のアプリが使われた結果、増益となり株価上昇。Expediaグループはブローカーの目標株価引き上げで上昇。欧州市場でも、Fedの政策転換への期待感から市場は上昇。ドイツでは11か月連続輸出が増加しており、3月の上昇率は予想の倍となった。ドイツのスポーツ用品アディダスは2021年の売り上げ予想を引き上げ、株価が8.4%増。ジュエリーのPandraは4月の売り上げが2倍以上となり株価が3.0%上昇

2021/5/11    火

米国市場では低金利が長期化するとの期待からダウは史上最高値を更新。一方、アップル、Amazon、Facebook、Teslaは1.4%~4%の下落となりSP500とNASDAQは下落。Colonial Pipelineへのサイバー攻撃から東海岸への原油の供給が半分になり、エネルギー関連はここ1年以上で最高値を更新。また、インフレの代理指標といわれるインフレ連動債の価格は上昇。欧州市場では鉱業関連を中心に株価上昇。中国で鉄鉱石や鉄の先物価格が上昇。そのため、Rio %Tinto,BHP,Glencoreなど鉱業関連株は1.7%ないし2.6%上昇。テクノロジー株は米国に連動して2.4%値下がりし、旅行・レジャーも1.4%の値下がり

2021/5/12    水

米国市場では、商品価格が上昇したことや労働力不足がインフレを招くのではないかという懸念が拡大し市場は軟化。素材以外のセクターですべて値下がりとなった。VIX指数は3月11日以来の高値水準になった。ボーイングは737MAXの出荷がわずか4機にとどまったことを公表し株価は1.7%下落。モール関連のREITのサイモン・プロパティは2022年、23年を通じて、2019年の賃貸率には達しないだろうと見通しを示し株価は3.2%下落。欧州市場では、旅行、小売り、テクノロジーなどの株式が下落。独仏英の各市場で株価は2%以上の下落。ブリティッシュエアワイズの親会社IAGは8憶ユーロの転換社債の発行を公表し、株価は7.4%下落。ドイツのティッセンクルップはリストラのコストと投資の拡大で第2四半期のキャッシュフローが大きく減少し株価は10.2%下落

2021/5/13    木

米国市場では、SP500が2.1%の下落となり、2月以来最大の下げ幅となった。消費者物価コア指数が対前年比で3%の増加となり、Fedが予想されるより早く金利を引き上げるのではないかという懸念が広がった。アップル、マイクロソフト、alphabet、Teslaなどが2%ないし3%下落。VIX指数は27.64と上昇。欧州市場では、原油価格が2年来の高値となり、エネルギー関連は上昇。BP、RDS、Technip FMCは3.5%以上の値上がりとなった。英国の3月のGDPは2.1%の上昇となり予想を上回る。商品価格の上昇に伴い、Glencore,Anglo American,Rio Tintoなどが1%程度の上昇。ドイツのコメルツバンクは四半期の利益が予想を上回り、収益予想を上方修正し、株価は8.6%の上昇

2021/5/14    金

米国市場では市場はリバウンド。4月の生産者物価指数の上昇はここ1年で最大となったが、イールドは下落。小型株、半導体メーカー、輸送などの銘柄が上昇。ここ数日値を上げていた原油は、ブレント、WTIともに3.5%前後の値下がりとなった。エネルギーの利用が高いとしてTeslaがその支払いを停止することを公表し、ビットコインは13%の下落。欧州市場では、商品価格が下落して鉱業関連が値下がりし、株式市場は下落。基礎資源は3%、石油・ガスは1.4%下落となった。ディフェンシブなセクターは上昇。英国のバーバリーは年間の売り上げが10%下落し、株価は4.2%下落した。英国のBTグループは減収減益となり株価は5.9%下落。2021年下半期にキャッシュフローがプラスになると公表したロールスロイスは6%の株価下落
 

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5月第1週の市況

2021/5/3    月

米国市場ではメガキャップを中心に値を下げる。Amazonは史上最高の利益を公表したが0.1%株価は下落。Twitterは第2四半期の芳しくない成長予想を公表し17%の下落。米国内では、政府が配布を決めた給付金の影響で3月の個人消費は上昇。石油メジャーのシェブロンは精製の利幅が下落し利益が29%下落したために、株価は3.6%下落。欧州市場では、GDPが2期連続でマイナス成長となり株式市場も下落となったが、依然として史上最高値付近にとどまっている。ドイツでは予想以上にGDP成長率がマイナスとなり、1.7%の下落。アストラゼネカは利益や利益見通しが予想以上となり株価は4.3%上昇。英国の銀行バークレイは利益が2倍になったにもかかわらず株価は7%下落。フランスの銀行BNPパリバも高コストが影響して株価が0.8%の下落

2021/5/4    火

米国市場では、生活必需品、エネルギー、素材などの景気循環株が上昇し、Amazon、alphabet、Facebook、マイクロソフトなどが値を下げた。そのため、ダウとSP500値を上げたが、NASDAQは値下がり。フィラデルフィア半導体指数も1.2%下落。欧州市場では、EU当局が新型コロナの規制緩和を公表し株価上昇。EUが域外からの旅行者をもっと受け入れることを推奨したため、旅行・レジャー関連は0.2%の上昇。英国市場は祝日。ユーロ圏の工場生産は史上最高の上昇となり、ドイツ、イタリア、スペインなどの市場では株価が大きく上昇。ドイツは3月の小売販売も前年比で最高の上昇となった

2021/5/5    水

米国市場では、マイクロソフト、アップル、alphabet、Amazon、Facebookが2.3%ないし4.3%と大きく値を下げ、その結果、NASDAQも2%以上の大幅な下落となった。政府の対策、Fedの金融緩和策、ワクチンの浸透などを背景に、“パンデミック・ウィナー”と呼ばれた銘柄が下落を始めた恰好。すべてのセクターでマイナスとなったが、不動産、公益、日常消費品などは下げ幅が小さかった。CVSヘルスは第1四半期の利益や2021年の収益予想が予想を超えたために株価は3.7%の上昇。欧州市場でも、米国市場のNASDAQの大幅な値下がりが影響して市場はマイナスに。テクノロジー関連のウェイトの高いドイツ市場では株価は2.5%下落。Infenionは5.9%値を下げ、自動車も全体として3.2%値を下げる。また、ロックダウンの緩和を受けて食料キット配送のHello Freshは6.7%の値下がり

2021/5/6    木

米国市場は上昇し、ダウは史上最高値を更新。昨日値を下げたアップル、マイクロソフト、Amazon、Facebook、alphabetなどが0.1%~1.7%値を上げた。テクノロジー株の指数は0.9%上昇し、フィラデルフィア半導体指数は1.8%上昇した。そのほか、エネルギーや素材は上昇したが、公益、不動産などは値を下げた。ADPレポートは4月の民間部門の雇用が生産や需要の拡大で上昇した。ボーイングは当局が737MAXの安全性について照会したことから株価は1.6%下落。T-Mobileは購入者数の予想を上方修正したことから株価は4.7%上昇。欧州市場では、銅価格が10年で最高となったことを受けて基礎素材が4.7%上昇。原油価格は景気回復の需要が見込めることから上昇し、石油・ガス関連は3.2%の上昇。建築・素材指数も2.9%上昇し、史上最高値を更新

2021/5/7    金

米国市場は、新規失業保険申請者数が減少し、ダウは史上最高値を更新。バイデン大統領が新型コロナウィルスワクチンの特許の一時放棄を提案したことから製薬関連株は値を下げ、ファイザーとモデルナは1%以上株価を下げた。昨日下落した、マイクロソフト、アップルなどの大型テクノロジー株は1%以上リバウンド。金融株も大きく値を上げた。携帯の支払い会社Squareは売り上げが2.5倍以上となり、市場外取引で株価は3%上昇。コストコも4月の売り上げが33%増となり、株価は2.75%の上昇。欧州市場では株価下落。旅行・レジャー関連が1.7%下落したほか、原油価格の値下がりからエネルギー関連も下落。ビール製造のInBevは第1四半期の利益が予想を超えたことから5.2%の株高。イタリアの食品製造会社のGlanbiaも第1四半期の売り上げが堅調で株価が10%以上上昇。イタリアの銀行ウニクレディートとフランスの銀行ソシエテ・ジェネラルはともに四半期利益が予想を超えたために株価は5%以上上昇
 

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