7月第3週の市況

2021/7/12    月

米国市場では、金融株がリバウンドして史上最高値を更新。衣料品のレヴィ・ストロースは通年での利益が好調になることを公表し株価が1.4%上昇。昨日まで値を下げていた中国系のBidiは、4日連続の値下がりの後、7.3%上昇。欧州市場では2か月来の大幅な下落となった。鉱業と自動車は2%以上の下落。イールドがさらに下落したこともあり、銀行株は3%近く下落する市場となった

2021/7/13    火

米国市場では、Teslaと銀行株がけん引して市場は上昇。TeslaCEOのマスク氏はソーラーシティへの投資に関する株主代表訴訟で、Teslaをコントロールしたことはないと証言。Tesla株は4%超の値上がり。銀行株は今秋に予定されている四半期決算を前に、JPモルガンが1%超、ゴールドマンサックスが2%超の値上がりとなった。ウォルト・ディズニーは公開された映画「Black Window」が週末に8億ドルの興行収入を上げ、株価が4%上昇。中国当局からアプリの削除を命じられたDibiは7%の株安。欧州市場では、不動産、公益株、ヘルスケアが1.4%から1.6%値を上げドイツのDAXは史上最高値を更新。ロンドン市場では銅価格や原油価格が下落したことで、エネルギーや素材といった株式が下落。旅行関連も値を下げた

2021/7/14    水

米国市場では、SP500とNASDAQは史上最高値を付けた後に下落した。6月のコアCPIは4.5%の上昇となり、ここ13年で最高の上昇となった。30年物国債の需要は予想以下となった。バリュー株がより大きく値を下げ、不動産、一般消費財、金融などの株式は1%以上値を下げた。JPモルガンは四半期決算が好調であったが一時的なものとコメントしたことから株価は1.5%の下落。ゴールドマンサックスも1.2%の値下がり。ペプシコは通年の利益予想を引き上げ、株価は2.3%上昇。FDAが出荷されていないボーイング787について質的に問題があるとコメントしたことから、ボーイング株は4.2%の下落。欧州市場では史上最高値付近を維持したが幾分株価は値下がり。ECBのラガルド総裁は、金利引き締めに慎重な姿勢を見せ、イールドは3か月来で最低となった。銀行株のウェイトが大きいスペインの株価指数は1.4%の値下がり

2021/7/15    木

米国市場では、NASDAQは下落したが、ダウとSP500は幾分値を上げた。公益、不動産、生活必需品などの分野が値を上げたが、エネルギー関連が3%以上下落。パウエルFRB議長が、PPI、CPIが大きく上昇したにもかかわらず、経済が完全に復活するまで緩和策を維持することを示唆した。アップルはサプライヤーにiPhoneの製造を20%増加させることを指示したと報じられ2.4%株高に。マイクロソフトはクラウド版Windowsの提供を公表し0.5%株高になった。ウェルズ・ファーゴは第2四半期の利益が予想を超え株価は4%上昇。欧州市場ではパウエルFRB議長のコメントが市場を上昇させた。英国については6月のインフレがイングランド銀行のターゲットを大きく超えておりポンド高となったために、FTSE株式指数は下落。世界最大の旅行会社TUI旅行のキャンセルが相次ぎ7.2%の株価下落となった

2021/7/16    金

米国市場ではダウは値上がりしたが、SP500とNASDAQは値下がり。失業保険新規申請者数が減少したことからインフレへの懸念が広まり、アップル、Amazon、Nvidiaなど大型テクノロジー株が値下がり。OPEC諸国で増産の合意ができたために原油価格が値下がりしエネルギー関連は1.4%値下がり。ブラックストーンはAIGの生命保険、リタイアメント部門に22億ドルの資金を投入することを公表し、ブラックストーン、AIGともに3%以上値を上げた。石油・ガス関連が2.7%値を下げたことから欧州市場は値下がり。シーメンス・エネルギーは風力発電部門のシーメンス・ガメサが原材料と生産コストの増加に見舞われたことにより、収益目標を放棄したことから、株価が11.1%下落した  

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7月第2週の市況

2021/7/5    月

米国では主要3指数のすべてが史上最高値を更新し、SP500は7日連続の史上最高値を更新。労働省が公表した雇用統計は85万人の増加となったが、Fedが金利を引き上げるには十分でないとみなされイールドは低下。マイクロソフト、Facebook、Amazon、アルファベットなどが上昇。Teslaは史上最高の出荷を記録し株価は0.5%上昇。中国系の配車サービスDidi Globalは中国当局が査察に入り株価は5.3%下落。欧州市場では半導体関連がけん引し、市場はわずかに上昇。Micron Technologyが2024年から機械を使用すると公表したASML Holdingsは株価が1.4%上昇。同業のASM Internationalも2.5%上昇。5月の生産者物価指数は原油高を背景に予想以上の上昇となった

2021/7/6    火

米国市場は休日。欧州市場では薄商いの中、ユーロ圏のビジネス活動指数がここ15年で最大の上昇となったことを受けて、株価は上昇。コロナウィルスの規制緩和などもあり、銀行、素材、旅行などの銘柄が上昇した。日曜日に63憶ポンドでの買収合意が伝えられた英国のMorrisonsは12%の上昇。英国では、ジョンソン首相がコロナの規制を緩和することを公表し株価指数は2週間来の高値となった

2021/7/7    水

米国市場ではISMサービス指数が上昇したが、労働力と原材料の不足が顕著で銀行のサブインデックスは2.8%の値下がりとなった。全体では、SP500は値を下げたが、NASDAQは値上がり。原油価格が下落したためエネルギー関連は値下がり。中国企業で6月末にニューヨーク市場に上場した配車サービスのDibiは中国当局がアプリの停止に踏み切り株価は19.6%の下落。同様に中国系のアリババ、Daiduもそれぞれ2.8%、5%値を下げた。欧州市場では、投資家が債券にシフトしたこともあり市場は急落。ユーロ圏での5月の小売販売は予想以上の上昇となったが、ドイツの5月の工業受注は大きく落ち込んだ。原油価格の下落から、BP、RDS、Totalなどは2~4%の下落。フランスの鉄道製造のAlstomは今年度のキャッシュフローがマイナスになる予想を公表し株価は8.4%下落

2021/7/8    木

米国市場ではFOMCの議事録が公開され、Fedが早急に金利引き締めに動かないと確認されイールドが下落。SP500、NASDAQともに上昇。中国当局が、Dibiのほか、TencentやAlibabaにも課金を課したことがわかり、Dibiは4.6%値を下げた。欧州市場では銅と鉄鉱石の価格が上昇し商品関連株が2.3%値を上げたほか、イールドが下落し値がさ株となっているテクノロジー関連が値を上げた。銀行株は0.2%値を下げ、欧州最大のテクノロジー株であるSAPは3.5%の値上がり。WHOが時期尚早のコロナ規制の撤廃に反対したために、旅行・レジャー関連は1.5%の値下がり

2021/7/9    金

米国市場では、Fedが米国経済は本格的に回復していないとみていることが議事録から明らかになり、投資家が債券市場にシフトした。10年物のイールドは8日連続での下落となり、11のセクターのすべてで値下がりとなった。中国当局の米国上場株式への制裁もリスク回避的なムードを後押し。Dibiは5.9%、Alibabaは3.9%、Baiduは3.7%の値下がり。欧州市場でも投資家は債券市場への回避の動きがあり、鉱業株と自動車株はそれぞれ2.8%と2.3%の値下がり。BMWとフォルクスワーゲンはEU当局からカルテルで10億ユーロの課金を命じられ株価が下落
 

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