9月第1週の市況

2024/9/2    月

米国では公表された7月の個人消費が堅調で、株式市場は主要3指数ともに上昇した。AmazonとTeslaはいずれも3%以上の株高になった。半導体メーカーのMarvell Technologyは四半期の業績が予想を超える見込みであると公表し、株価は9%上昇。Broadcomも4%株価上昇。セクター別ではすべてのセクターが値を上げ、特に、一般消費財と産業のセクターが値上がり。Nvidiaは投資家のあまりの期待があったが、業績は予想並みで、株価は1.5%上昇。欧州市場では、市場はわずかに上昇したが、日中、史上最高値を更新した。ユーロ圏のインフレは8月に2.2%にまで低下した。ECBは9月の会合で金利を引き下げるとみられており、金利感応度の高い不動産セクターは1.4%の上昇となった

2024/9/3    火

米国は休日。欧州市場では、株式指数はあまり変動していないが、ドイツでは東部2州の選挙が行われ極右政党が勝利したドイツの株式指数DAXは史上最高値を更新した。セクター別では不動産が値を上げたが、航空・防衛では、ロールスロイスが6%以上株価が下落したため、指数が下落した。キャセイパシフィックは、エアバスのA350のエンジン部分に欠陥が見つかったので検査をするとコメントし、エアバス株が1.4%下落し、そのエンジン製造を担うロールス・ロイスも値を下げたことが原因。また、ドイツで初めて工場を閉鎖することを検討していると公表したフォルクスワーゲンは1.7%の株高

2024/9/4    水

米国市場ではNvidiaが約10%値を下げるなど、AI関連の株価が値を下げ、SP500は2%以上、NASDAQは3%以上値を下げた。ISM製造業指数は、7月から幾分持ち直したものの、低水準が続いている。Alphabetとアップルは2%以上値を下げ、マイクロソフトも1.8%株価下落。CBOEボラティリティ指数は急激に上昇。ボーイングはブローカの評価が引き下げられ、株価が7.3%下落。欧州市場では米国のISM指数が低水準だったことを受けて株価が下落。エネルギーや基礎資源といったセクターが2%以上下落。テクノロジーセクターも米国市場に連動する形で2.3%値下がり

2024/9/5    木

米国市場ではNvidiaが日中はリバウンドしたが結局1%値を下げることになり、SP500とNASDAQは値下がり。ダウは値を上げた。クラウドサーバーのZscalerは四半期の決算は予想を超えたが、芳しくない見通しを公表し、株価は18%下落。ウェブ上でのプラットフォームを提供するAsanaは芳しくない四半期業績を公表し、CFOを交代させ、株価は6%下落。欧州市場ではテクノロジー株を中心に市場は下落。テクノロジーセクターは3%下落し、約3か月来の低水準になった。中国の製造業が6か月で最低になったことから、高級品銘柄のLVMH、Richemont、Christian Diorなどが3%以上値を下げた。欧州の経済活動はまちまちで、フランスではサービスセクターが堅調であったが、ドイツでは3か月連続で低調な水準となった

2024/9/6    金

米国市場では金曜日の労働統計の公表の前に、方向性のない市場となり、SP500とダウは値下がり、NASDAQはわずかに値上がり。セクター別ではヘルスケアと産業が値下がりし、Teslaにけん引された一般消費財は値上がり。労働省に先立って公表された労働調査では5か月連続の雇用減となった。欧州と中国で初めて完全自動運転の車を来年に発売すると公表したTeslaは約5%上昇。Verisonが買収を公表したFrontier Communicationsは10%値下がり。Verisonも0.4%値下がり。第3四半期の予想を上方修正したJetBlue Airwaysは7%の株高。欧州市場では金利感応度の高い公益や不動産といったセクターが値を上げたが、高級品株の下落が影響したフランス株が下落して、全体も値下がり。ドイツでは工業生産の受注が予想以上に上昇

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