4.国際金融・経済の知識が必要
内外の金利差が為替を動かすこと。インフレが為替を動かすこと。景気がインフレに影響を及ぼすことなどをわかりやすく説明することができると、為替の話につながる。その上で、保険契約者自身が為替について判断できるように意思決定のための環境を整備することが必要である。
5.日本国債の知識も必要
日本の国債はその信用度(格付け)と利回り(イールド)が一致していない。最上位からかなり格付けが落ちるにもかかわらず日本の国債の利回りはとても低い。これは、GPIFや保険会社などの国内の機関投資家が日本国債を買い支えているからである。ただし、このような状態はいつまでも続かない。外国の投資家が日本の国債を購入するようになると、それなりの利回りを求める。つまり、日本国債の価格は下がる。その結果、為替は円安になることが予想され、外貨建て資産の価値が上昇する。
6.ポートフォリオの考え方も重要
外貨建てと邦貨建てをどの程度の割合で保有するのか。預貯金や投資信託と保険の割合はどうなっているのか。不動産などの占める割合などを勘案して、全体で評価できるポートフォリオの考え方が必要になってくる。ポートフォリオの考え方がわかれば、全体の中でのリスク(エクスポージャー)を考えることができる。
7.外貨建て保険はインフレ対策
終身保険など期間が長期にわたる保険ほどインフレ対策が必要である。日本ではここ数十年インフレについて話題になることが少なかったが、今後、インフレになることが想定される。そうなったときの対策の一つが外貨建て保険である。特に、円安によってインフレが引き起こされたときには、外貨で資産を持っているとインフレをヘッジすることができる。有配当保険などと同じように、外貨建て保険にはインフレヘッジ機能がある。
8.保障の話がメインになるべき、けれども、資産運用の話ができないとメリットを伝えられない
外貨建て保険は、保険であり、保険契約者にとっての魅力はその保障内容である。円建て保険に比べて、保障内容が同じであれば、割安な保険料が魅力になる。そして、その割安な保険料を説明するために資産運用の知識が必要である。