8月第2週の市況

2024/8/5    月

米国では、労働統計が公表され、非農業就労者数の増加が11.4万人と予想以下となり、失業率はここ3年で最高の4.3%となった。Amazonが第2四半期の売上が減速し8%以上値を下げ、インテルも15%に相当する人員を削減し、配当を停止することを公表し、株価は20%以上の値下がりとなった。アップルは第3四半期のiPhoneの売上が予想以上になり株価上昇。CBOEボラティリティ指数は2023年3月以降で最高の水準に達している。欧州では、株式市場は3%に迫る大きな値下がりとなった。特にテクノロジーセクターは、米国市場に連動して、6.1%の大きな下落となった。欧州市場でもボラティリティ指数は大きく上昇している。金融セクターでは、各国の政策金利が緩和の方向にあることを受け、銀行株は4.3%値を下げた。消費日用品のUnilever、NestleやヘルスケアのAstraZeneca、Sanofiといった株式は1%前後の値上がり

2024/8/6    火

米国市場では、景気後退への懸念から主要指数は大きく値下がり。アップルは、バクスシャー・ハザウェイが保有株をカットしたことから、値を下げた。ただし、ISMサービス指数は受注と雇用が堅調で4年来の低水準からリバウンドした。ボラティリティー指数が急上昇する中、Alphabet、マイクロソフト、Nvidiaなどが値を下げた。イールドはここ1年で最低水準に低下し、イールドカーブは順イールドになった。欧州でも、米国の景気後退懸念から、株式市場は大きく値を下げ、ここ6か月で最低になった。DAX,CAC40,FTSE,IBEX35などの各国の株式指数も2%前後の値下がりとなった。原油価格が値下がりしたためにエネルギー株も値を下げ、銀行株も値下がり。テクノロジーと化学は値下がり幅が最小であった。四半期決算が予想を下回ったAirbusは12%値下がり

2024/8/7    水

米国市場では、昨日の急落から一転して、すべてのセクターで大幅な値上がりとなった。四半期決算が予想を超えたことから、Uberは11%、キャタピラーは3%株価が上昇。テクノロジー株では、生成AI向け半導体の出荷の遅れが報じられたNvidiaだが株価は4%弱上昇。欧州市場では、世界的な株価回復を受け、エネルギーやテクノロジー関連が主導で市場は上昇。ASM International、 ASML、BE Semiconductorなどがけん引してテクノロジー株は1.7%上昇。イタリアの銀行Monte dei Paschi di Sienaは利益予想を上方修正し株価は9%上昇

2024/8/8    木

米国市場では、国債の売り出しが低調に終わり、イールドが上昇。テクノロジー関連が値を下げ、主要3指数はいずれも値を下げた。日銀の内田副総裁が、景気が安定するまでは利上げをしないと発言したことを受け、円が値下がり。Walt Disneyはテーマパークの利益が低下すると予想し、株価は4%下落。Super Micro Computerはデータセンターの利益が予想以下になったことから株価は20%、そのほか、Nvidia,Bloadcom、Wolfspeedなども値を下げた。EコマースのShopifyは四半期の売上が予想以上となり、株価は約18%上昇。欧州市場では、ABN Amroが通年の利息収入予想を上方修正し株価が5.6%上昇し、銀行株全体も値上がりし、その影響で株式市場全体も値上がり。Novo Nordiskは利益予想が芳しくなく、株価が6.7%下落

2024/8/9    金

米国では新規失業保険申請者数が予想以下となり、景気後退が差し迫っているという懸念が幾分緩和され、株式市場は上昇。製薬会社のEli Lillyは、肥満薬Zepboundの効果から、年間の利益・売上目標を上昇修正し、株価は9%上昇。オンライン上でのマッチングアプリのBumbleは年間の予想を引き下げ、株価が29%下落。Under Armourは、四半期の業績が予想を超え、株価が19%上昇。欧州市場では、当初値を下げる展開となったが、米国の労働統計がよかったことから持ち直し、最終的には幾分上昇した。Novo NordiskはライバルのEli Lillyにけん引されて値を上げた。また、英国の製薬会社Hikma Pharmaceuticalsも年間の予想を上方修正し、株価が8.3%値を上げ、ヘルスケアセクターは最も値を上げたセクターとなった。Allianzは四半期決算が予想以上となり、年間目標を達成できる見込みとなり、株価は2%上昇

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8月第1週の市況

2024/7/29    月

米国ではFedが注目する個人消費支出(PCE)が公表されたが、6月、モノの値段が下落し、サービスコストの上昇と相殺され、PCEの上昇が予想以上に緩やかになった。これを受けて、株式市場ではFedが9月にも利下げを行うと期待されることから株価が上昇した。マグニフィセント・セブンと呼ばれる銘柄では、TeslaとAlphabet以外の5銘柄はMetaの2.7%上昇を筆頭に上昇。3Mは年間利益の予想利益の下限を引き上げ株価は23%上昇。欧州市場では、好調な企業利益と米国のインフレ統計の影響を受けて値上がり。Hermesは第2四半期の業績が予想を超えたことから株価が3.4%上昇。フランスの高速道路オペレーターのVinciは上半期の売上・利益が伸びたことから、3.5%上昇

2024/7/30    火

米国市場では、Microsoftやアップルなどの大型株の四半期決算前に方向性のない市場となったが、SP500、NASDAQはかろうじて上昇したが、ダウは下落。Teslaはブローカーが評価を上げたために上昇。マクドナルドは6月に立ち上げた5ドルセットが好評で株価は3.7%上昇。暗号資産では Coinbase Globalが3%以上値を下げ、Riot PlatformsやMarathon Digitalは5%以上値を下げた。欧州市場でも、米国の大型株の決算やFedの政策会合を前に市場は軟化。Stellantisはブローカーが評価を引き下げたことにより3.3%株価下落。自動車セクターも値下がり。Heinekenは通年の利益予想が予想を下回り株価は10.1%下落。ライバルのCarlsbergも4.3%値を下げた

2024/7/31    水

米国市場ではメガキャップの四半期決算の公表を前に、半導体やメガキャップが値を下げ、SP500とNASDAQは値下がり。ダウは値上がり。市場後に決算を公表することになっているマイクロソフトやAI関連で恩恵を被っているNvidiaが値を下げ、Meta、Amazonも値を下げる。一方でバリュー株は堅調で、金融セクターは上昇。P&Gは四半期の売上が予想に届かず値を下げた。欧州市場では銀行セクターがけん引して値上がり。イタリアのIntesa Sanpaoloは利益予想を引き上げ株価が3.5%上昇。オーストリアの銀行Raiffeisen Bank Internationalも第2四半期の業績が予想を上回り3.7%上昇。6月までの3か月のユーロ圏のGDP成長率はわずかに予想を超える

2024/8/1    木

米国では、Fedの政策会合で金利の据え置きが決定されたが、次回9月の会合で引き下げる含みもあり、株式市場はテクノロジー株が値を上げ、主要3指数はいずれも値上がり。小型株中心のRussell2000も値上がり。AI関連ではAMDが4.7%値を上げたほか、ブローカが買いを推奨したNvidiaは12%以上の値上がりとなった。第2四半期の業績が予想を超えたMetaも4%以上の値上がり。欧州市場では、オランダの半導体関連ASMLがアメリカの半導体輸出規制を免除されるとの見方が広まり、株価は5.6%上昇。テクノロジー株全体としても2.6%の値上がりとなり市場をけん引。四半期の業績が予想を超えた Airbusは4.8%の株高。将来の金利収入予想を上方修正し、30憶ドルの自社株買いを公表したHSBCは4%の株価上昇

2024/8/2    金

米国市場ではMetaが予想を上回る四半期業績を挙げたことから株価は5.9%上昇し市場は当初値を上げたが、ISM製造業指数が7月に幾分低下したことが公表されると市場は下落に転じ、主要3指数はいずれも値を下げた。中東での緊張がドルを強くし、イールドを低下させ、株式市場ではディフェンシブな公益や不動産といったセクターが値を上げた。アップルやAmazonは1.5%以上値を下げた。市場終了後、Amazonは四半期の業績を公表し、さらに株価を下げた。Nvidia、Qualcomm、Arm Holdings’などのテクノロジー関連は大きく値を下げた。欧州市場では、銀行セクターが主導になり値を下げた。フランスのソシエテ・ジェネラルは利息収入の予想を引き下げ、株価が9%下落。スペインやイタリアなどの銀行のウェイトが大きな国の指数は2%前後の下落となった。BMWは第2四半期の利益が予想以下となり、株価は3.1%下落

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