6月第5週の市況

2023/6/26    月

米国市場では、Fedの幹部が利上げに積極的な発言を繰り返し、主要3指数がいずれも下落。すべてのセクターが下落し、最も値下がりが大きかったのは公益。フィラデルフィア半導体指数も1.8%の下落となった。中古車のCarmaxは四半期利益が予想以上となり株価が10.1%上昇。スターバックスは、労働者がLGBTのプライドマークのデコレーションを禁じるルールに反対してストライキを予定しており、株価は2.5%下落した。欧州市場では、ユーロ圏全体やドイツのビジネス指数が下落し、株式市場も値を下げた。ドイツの機械やサービスを提供するシーメンス・エネルギーは、配下のシーメンス・ガメサの収益見通しが芳しくないことを公表し、シーメンス・エネルギー株は37.3%の下落となった。GSKは同社のZantacががんを引き起こすという米国での訴訟が解決し、株価は5.4%上昇

2023/6/27    火

米国市場では、Fedの金利政策がタカ派的であり、Tesla、Meta、Alphabetなどのグロース株が値を下げ、また、ロシアの反乱軍の懸念から主要3指数はいずれも値を下げた。ただし、原油価格が値を上げたことからエネルギーセクターは上昇。ファイザーは肥満・糖尿病薬の実験で患者のHELLP症候群のリスクが上昇することがわかり、株価下落。欧州市場ではヘルスケア株とロシアでの混乱を受けて防衛関連株が値を下げ市場は幾分値を下げた。レオナルド、SAAB、Rheinmetallなどの防衛株は4%以上値を下げた。ロシアの混乱のために原油価格が値を上げたエネルギー株は0.8%上昇。世界経済の減速や長期化する金利引き上げへの懸念からヘルスケア株は1.1%下落。英国の高級車メーカーAston MartinはLucid Groupと高性能の電気自動車を開発するための合意をしたことを受けてAston Martin株は10.8%上昇

2023/6/28    水

米国市場では、資本財の新規受注が予想外に上昇、一戸建ての新規住宅販売が増加、消費者信頼感指数が上昇と経済統計が好調だったことから、株式市場は上昇。マイクロソフト、アップル、Amazon、Tesla、Nvidia、Metaなどの大型株が上昇。欧州市場では、中国の李強首相が第2四半期の経済成長が予想を超えるものになると見通しを示し、金融株や高級品株が値を上げ、市場は値を上げた。一方で、ラガルドECB総裁はユーロ圏のインフレが新しい局面に入り長期化するとの見通しを示し市場の上昇にマイナスの要因となった。人工透析のFresenius Medical Careは米国の公的保険への支払いが増え株価は5.5%下落

2023/6/29    木

米国市場ではアップルが史上最高値を更新し、Microsoft、Tesla、Alphabetなども値を上げたが、Nvidiaは米国が中国にAI関連の半導体の輸出を制限すると応じられたことから株価が1.8%下落。主要3指数ではNASDAQがわずかに値を上げたが、パウエルFRB議長がさらなる利上げを示唆したことから、SP500、ダウは値下がり。Netflixはブローカーが評価を引き上げたので株価が3%上昇。欧州では、米国の経済統計がよかったことが好感され、市場は値を上げた。ビジネスソフトのSage Groupはブローカーの評価が上昇し株価が5.1%上昇。カルフールもブローカーの評価が上昇し株価は3%上昇。半導体製造機器のASML Holdingは2.3%、Nordic Semiconductorは6.4%株価が上昇し、テクノロジー関連の上昇をけん引した

2023/6/30    金

米国では、主要銀行がFedのストレステストをパスし、また、第1四半期のGDPの予想値が年率1.3%増から2.0%に上方修正され、イールドが上昇。地銀株を含めた銀行株が値を上げ、ダウとSP500は値を上げた。Amazon、Meta、Nvidiaなどが下落したためNASDAQは下落。景気感応度の強いRussell2000も上昇。Occidental Petroleumは、バクスシャーハザウェイが持ち株比率を25%以上に引き上げ、株価は1.8%上昇

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6月第4週の市況

2023/6/19    月

米国市場では、MicrosoftやAmazonといった大型株が値を下げたことからNASDAQを中心に値下がり。Fedは年末に向けて0.5%の追加利上げを示唆しているが、市場では利上げを停止するか、または、12月に向けて金利を引き下げるのではないかと予想している。Nvidiaはモルガンスタンレーが目標株価を引き上げたために株価はわずかに上昇。Adobeは予想収益がアナリストの予想を上回り株価は0.9%上昇。欧州市場では、LVMH、Richemontといった高級品株が3%程度値を上げ、ヘルスケアや公益といったディフェンシブ株が1%前後値を上げ市場は上昇。英国の建材サプライヤーのTravis Perkinsは英国の不動産状況により利益に影響を受けると公表し株価は6.7%の下落

2023/6/20    火

米国市場は休場。欧州市場では、中国の景気刺激策とパウエルFRB議長の議会での証言に注目する中、市場は下落した。ドイツの製薬・研究機器のSartoriusは2023年の売上・利益の見通しを引き下げ、株価は15.7%の下落。スウェーデンの医療機器メーカーのGetingeはサプライチェーンの問題が顕在化し株価は16.2%下落。中国での需要懸念から、鉱業関連は下落。軍需エンジン製造のドイツのMTU Aero Enginesは2023年の利益見通しを引き上げ、株価は4.2%上昇

2023/6/21    水

米国市場では、パウエルFRB議長の住宅・金融委員会での証言が始まり、投資家の中には利益確定の動きがみられ市場は下落。セクター別では一般消費財以外のセクターは値下がり。個別株では電気自動車のRivian AutomotiveがTeslaのチャージ方式を採用することで合意したことが報じられ、両株ともに5%以上値上がり。PayPal Holdingsは欧州事業の一部を KKR & Coが買収することになり、株価は3.7%上昇。欧州市場では、中国が金利を引き下げたことも影響して市場は下落。ドイツの化学会社Lanxessは四半期と通年の利益予想を下方修正し株価は15.4%下落。中国への依存度が高い基礎資源指数は2.2%値を下げた。LVMHも0.9%値下がり

2023/6/22    木

米国では、パウエルFRB議長がインフレ克服のためにさらなる金利上昇を示唆し、市場は軟化。配送大手のFedexとUPSはいずれも四半期業績が芳しくなく、2%以上株価下落。Coinbase、Marathon Digitalなど暗号資産関連はBitCoinが3万ドルに達したことから株価上昇。Teslaやマイクロソフト、NvidiaなどのAI関連株が値を下げた。フィラデルフィア半導体指数は2.7%と大きく値を下げた。欧州市場でもパウエルFRB議長のタカ派的なコメントが市場に悪影響を及ぼし、不動産を中心に値下がり。フィンランドの不動産会社Kojamoはバークレイズが2段階の引き下げを行い株価は5.4%下落。FeDexが値を下げたことから域内の同業ドイッチェポストやPostNLが2%前後下落。英国では消費者物価指数が予想以上の上昇となった

2023/6/23    金

米国市場では、パウエルFRB議長が利上げは“注意深いペース”で行うとコメントし、Amazon、アップル、マイクロソフトなどが値を上げNASDAQとSP500は上昇。一方、ダウは値下がり。不動産やエネルギーは値を下げた。航空部品サプライヤーのSpirit AeroSystemsはカンザスでの生産を打ち切ると発表し、株価は9.4%下落。ボーイングも3.1%の株安。アクセンチュアは第4四半期の売り上げが予想以下となり株価は1.9%の下落。欧州市場では、イングランド銀行が予想以上となる0.5%の利上げを行い、大陸側も英国も株式市場は軟化。英国のオンラインスーパーOcado Groupは、Amazonが買収に意欲を出していると報じられ、株価は32%上昇。スイス国立銀行やノルウェイ銀行も金利を引き上げた。銀行や不動産セクターも値下がり

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