12月第2週の市況

2018/12/3    月

米国ではG20に合わせて行われる米中首脳会談に対する期待感から株式市場は上昇。エネルギー以外のセクターで上昇。個別銘柄では、顧客データが漏洩したマリオットインターナショナルが5.6%値を下げ、元従業員から当局に過年の保険事業の悪化を報告していなかったことを調査するよう依頼を受けたGEが5.5%値を下げた。欧州市場では、米中首脳会談に対する期待感は薄く米国と対照的。中国の工場成長が過去2年で最低となり、輸出主導のドイツDAXは0.6%軟化。KeringやLVMHなどの高級品ブランドも値を下げる

2018/12/4    火

米国と中国が90日間の貿易戦争の停戦で合意したことから欧米市場は上昇。米国では、アップルが3.5%、ボーイング、キャタピラーが3.8%、2.4%と中国関連銘柄が上昇。また、原油はカナダやOPECで減産の動きがあり原油価格上昇でエネルギー関連株も上昇。欧州市場でも米中の停戦が市場に好影響。中国とのつながりが強いドイツのDAXは1.9%の上昇。個別銘柄でも中国のウェイトが高いHSBCは2.4%の上昇。さらに、アントファガスタ、アングロアメリカンなどの鉱業関連株も大きく上昇

2018/12/5    水

欧米市場では1日で市場は逆戻り。米中の貿易戦争の中断が恒久的なものになることに対する懐疑的な見方が太宗。米国ではトランプ大統領自身が中国が合意を守らなければ関税を元に戻すと発言。ボーイングやキャタピラーなどの中国関連株が大きく下落。イールドは9月中旬以降の最低水準に。銀行株も下落して市場は3%以上値を下げる。欧州市場でも、ドイツの自動車株やAMSなどのテクノロジー株が大きく値下がり

2018/12/6    木

米国ではブッシュ父大統領の国葬で市場は休日。中国の商務担当大臣が米国との合意を実行し始めたとコメントし、米国株式の先物は上昇。欧州市場では、昨日に引き続き続落。ドイツのDAXは1.2%値を下げた。景気循環株、鉱業関連などが大きく値下がり。イタリアのイールドは下がっているものの銀行株全体では値下がり。さらに、IT関連もInfinionが6%以上値を下げるなど軟調

2018/12/7    金

HuaweiのCFOが、米国のイランへの制裁違反で、カナダで逮捕され世界的に株式市場は軟化した。米国では当初値を下げたが、その後下げ幅は回復。SP500とダウは値下がりになったがNASDAQは値上がり。アジアでは日本で日経225が、MSCIアジアパシフィック(除く日本)がいずれも2%程度の値下がり。欧州では影響が大きく、輸出主導のドイツのDAXは2.2%の値下がり。ダイムラーが3.2%値を下げ、STMicroやAMSなども5%前後値を下げるなど、自動車やテクノロジー関連が値下がり。ただし、Hauweiのライバルとなるフランスのエリクソンは1.8%値上がり。英国では、BTが次期ネットワークではコア部品にHauwei製品を使用しないことを発表

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11月第5週の市況

2018/11/26    月

米国では原油価格がさらに値下がりしてシェブロンやエクソンモービルが3%前後値下がり。さらに、アップルやAmazonも値を下げる展開で市場は値下がり。欧州市場では、域内のビジネス活動が低調で経済成長の減速が懸念されるが、ルフトハンザやeasyJetなどの航空関連が値を上げ、イタリアではサボナEU担当相がEUルールに抵触する予算案の指示から外れるとの報道があり、銀行株が値上がり。ルノーは副会長が日産との提携の利益を守るとの発言をして株価は2.3%上昇

2018/11/27    火

米国市場では、サイバーマンデーの売り上げが78ドルに上ったとの統計が公表され、小売り関連を中心に値上がり。代表銘柄のAmazonは5.3%値を上げた。GMは北米での生産を縮小すると公表し4.8%価格上昇。欧州市場では、イタリア政府がEUとの衝突を避けて予算を削減する方針から、イタリアの国債のイールドが低下し、銀行株は大きく上昇。UBI Bancaは6.4%、Unicreditは5.5%の上昇。ドイッチェテレコムがスウェーデンのTele2を買収する承認をEUから得たとの報道が流れ、両株共に大きく上昇。市場全体も値を上げた

2018/11/28    水

米国では、政権のクドロー経済アドバイザーが中国との折衝で新しい展開が生じる可能性を示唆し、市場は値を上げた。前日に米国内でのリストラを公表したGMはトランプ大統領が補助金の削減をちらつかせ2.5%下落。貿易関連株の産業株や材料関連株は下落。USスチールやAKスチールホールディングスは4%以上の下落。欧州市場でも、トランプ政権の関税率の引き上げがマイナスの影響を及ぼすとみられ株価が下落。銅価格の下落に伴い、鉱業株が値を下げた

2018/11/29    木

米国ではGDPの改定値が公開され、前回の予想より下回り年率3.5%の成長となったが、この水準でもトランプ政権の目標値(3%)を上回っている。Fedのパウエル議長がコメントで現在の経済状況を金利政策を変更するちょうど下(just below)と表現したことから、Fedの利上げ政策が緩和されると推測され、株価はテクノロジー株を中心に値上がり。欧州では、G20で米中の首脳会談が行われることが好材料となっているが、G20後の米国の税率の引き上げがマイナス要因。ドイツのタイヤメーカーのContinentalは4%以上値下がり

2018/11/30    金

米国では、Fedの11月の議事録が公開され、次回の利上げはすぐに来るものの、利上げの限度などが検討され、利上げに対するスタンスが緩和されたとみられ市場ではイールドが低下して米ドルは上昇。イールド低下により銀行株は軟化。米中の貿易問題が不透明な中、テクノロジー関連が値を下げ、米国株式市場は幾分値を下げた。Fedのスタンスの変化と米中関係という要因は欧州市場でも同じで、こちらでは株式市場はわずかに上昇。ドイッチェバンクはマネーロンダリングの疑いで6か所が捜索され株価は3.4%下落

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